2016 年 10 月 25 日時点の更新情報:
Azure SDK 2.9.5 リリース概要
リリース日: 2016 年 9 月 27 日
今回のリリースでは、Azure SDK 2.9 に対する破壊的変更はありません。
Azure Resource Manager ツールの更新された機能は次のとおりです。
- お使いのテンプレートでは定義されていないが、お使いのサブスクリプションに存在するか他のテンプレートで定義されているリソースへの参照を追加する
- 開発者がテンプレートのサーバー側検証をすばやく実行できるようにする
- GitHub の Azure クイック スタート テンプレートと Azure Stack クイック スタート テンプレートのテンプレートから Azure リソース グループ プロジェクトを作成する
- Web Tools から更新された機能
- 信頼性が向上した App Services のリモート デバッグ
Azure SDK for .NET の新しいリリースを発表いたします。この投稿には、各機能領域について、および Visual Studio 内での Azure 開発エクスペリエンスを向上させるための新機能についての詳細情報が含まれています。
Azure SDK 2.9 for .NET をダウンロードする
リリースの概要
このリリースでは、Azure 用の Visual Studio Tools の多くのコンポーネントに対して大幅な機能強化が行われています。
- Visual Studio "15" プレビュー
- Service Profiler (プレビュー) での Performance Diagnostics
- アプリケーション マップでのデータの視覚化に関する診断の強化
- Azure Diagnostics での Event Hub の使用
- KeyVault での ARM テンプレートのサポート
- セカンダリ アプリ サービスの作成
- Tools for Docker のプレビュー
- Visual Studio 向けの Microsoft Service Fabric ツール
- Visual Studio 向けの Azure Data Lake ツール
- Visual Studio Code 向けの Azure Resource Manager ツール
Visual Studio "15" プレビュー
Azure SDK 2.9 は、Visual Studio "15" プレビューで最初にサポートされる SDK です。Visual Studio 2013 および Visual Studio 2015 用の Azure SDK 2.9 でサポートされているのと同じ機能と特徴が提供されます。
Service Profiler (プレビュー) での Performance Diagnostics
お客様から寄せられるフィードバックの上位には、ライブ サービスのパフォーマンス低下を診断するためのより優れたツールの必要性が挙がります。 Microsoft は多くの社内外のお客様と協力して、この問題に適切に処理するためのツールとサービスのセットの作成に取り組んできました。そして、これをより幅広いコミュニティで共有する時が来ました。
本日は、Service Profiler (プレビュー) についてお知らせします。Service Profiler は Azure の診断と App Insights の機能セットを拡張するもので、ライブのクラウド アプリケーションやサービスのパフォーマンスの問題を要約、プロファイリング、診断するためのサービスと収集エージェントを提供します。Service Profiler エージェントは、.NET および Azure フレームワークのイベントを低いオーバーヘッドで自動的にプロファイリングし (または手動で独自のイベントを宣言することもできます)、サービス内に多数のインテリジェントなサンプルを構築します。 Service Profiler の概要ページを使用すると、さまざまなリクエストやパーセンタイル バケットのパフォーマンス データを確認することができ、特定のリクエストや特定のパーセンタイル (ロング テールなど) の問題を簡単に特定することができます。 サンプルをクリックすると、リクエストで何が起こったかに関する詳細なビューが表示され、コード内のホット パスをより簡単かつ明確に確認することができます。
今すぐ Service Profiler (プレビュー) を試してみたり、デモ ビデオを見たり、ライブ サイトのデモを試してみたりすることができます。現在、プレビューでは VM、クラウド サービス (Web および Worker ロール)、VM Scale Set、Service Fabric をサポートしています。 これにより、Azure の診断と App Insights のツールとサービスのセットが拡張されますが、プレビューでは Service Profiler 自体以外に Azure エージェントやサービスにその他の依存関係はありません。 App Service の制限付きプライベート プレビューについて詳しくご確認ください。
KeyVault での ARM テンプレートのサポート
Azure Resource Manager テンプレートを使用してコードとしてのインフラストラクチャまたは継続的デプロイのワークフローとして管理している場合、Azure にテンプレートをデプロイするには、"シークレット ストア" とツールの間でシークレットをマーシャリングする必要がありました。Azure Resource Manager テンプレートでは、Azure KeyVault 内のシークレットへの参照を提供できます。また、2.9 Azure SDK では、VS で提供されているツールを使用して、シークレットを保存するのと同じくらい簡単にこれを行うことができます。KeyVault シークレットの保存の詳細については、このチュートリアルの ARM テンプレートでの KeyVault サポートをご覧ください。
セカンダリ アプリ サービスの作成
Azure App Service を使用している場合、お使いのアプリケーションのさまざまなコンポーネントに対して複数の App Service コンテナーを作成している可能性があります。たとえば、Web アプリとモバイル アプリの両方で、API アプリでホストしている REST API を使用できるようにするシナリオがあります。または、受信データを処理する多数のバックグラウンド Web ジョブを含む App Service が 1 つ存在する場合もあります。2.9 SDK の更新により、同時に複数の App Services を作成するためのサポートが有効になりました。この機能を使用すると、一連の App Service コンテナーを作成して、その中でコードをデプロイすることができます。App Service ツールの新しい機能の詳細については、こちらの投稿をご覧ください。
Visual Studio 2015 Tools for Docker プレビュー
Visual Studio 2015 Tools for Docker プレビューを使用すると、開発者はローカルにホストされている Docker コンテナーでアプリケーションをビルドしてデバッグし、Azure Docker ホストにアプリケーションを発行することができます。Tools for Docker の詳細については、Tools for Docker のドキュメントをご覧ください。
Visual Studio 向けの Microsoft Service Fabric Tools
本日 Microsoft は、新しい Microsoft Azure Service Fabric Tools for Visual Studio 2015 と Microsoft Azure Service Fabric Tools for Visual Studio "15" プレビューをリリースします。どちらのリリースでも、Microsoft Azure Service Fabric SDK 2.0 と Microsoft Azure Service Fabric Runtime 5.0 が必要です。
開発者が Service Fabric アプリケーションを簡単にビルド、テスト、診断できるようにするための一連の新機能が導入されました。よく知られている、そして使い慣れたツールを使用することにより、Microsoft は開発者が Microsoft Azure Service Fabric を簡単に導入でき、そしてソフトウェア開発を通じて価値を高めることができるよう取り組んできました。
このリリースでは、Service Fabric サービスを構築するために使用可能なサービス テンプレートが簡略化されており、すぐに開始できるようになりました。これには、お使いのクラスターに既にデプロイされているものに基づいて差分パッケージのみを作成する機能も含まれています。また、Cloud Explorer の Service Fabric クラスターとの連携を通じ、Visual Studio でリモート デバッグ セッションを簡単に開始したり、ストリーミング トレースを表示したりすることもできるようになりました。
Service Fabric アプリケーションにゲスト実行可能ファイルを含める必要がある場合、Visual Studio で Service Fabric アプリケーション プロジェクトのサービス パッケージ構造を簡単に統合し、他のサービスと一緒に実行可能ファイルをパッケージ化してデプロイすることができます。
また、Visual Studio "15" プレビューを利用した Service Fabric 開発も可能になり、Visual Studio 2015 Update 2 と Visual Studio "15" プレビューを利用した Windows 7 での開発のサポートも導入されました。すべてのツールは、ローカライズ版の Visual Studio をサポートするようにローカライズされています。
これらの機能の詳細については、Microsoft Azure Service Fabric Tools のブログをご覧ください。
Diagnostics の更新
Azure SDK のこの最新の更新により、Diagnostics データの表示と使用のエクスペリエンスが 2 つの方法で改善されました。まず、Azure Portal で Application Insights の新しいアプリケーション マップを使用して、Azure Diagnostics のアプリケーション トポロジを表示できるようになりました。次に、Azure 開発者が Azure 診断カウンターとイベントを数秒以内にお使いの Azure Event Hub にストリーミングできるようになったことを発表します。これには、ETW イベント、パフォーマンス カウンター、Windows イベント ログ、アプリケーション ログがあります。 Azure Event Hub は、毎秒数百万件のイベントをインジェストし、複数のアプリケーション (Azure Stream Analytics、Azure HD Insight、Machine Learning、Elastic Search/ELK など) にストリーミングできる、拡張性の高いパブリッシュ/サブスクライブ型サービスです。以下のリンクから AI アプリケーション マップの使用方法を確認したり、Event Hub for Azure Diagnostics の使用方法の詳細を読んだりすることができます。
Azure Data Lake Tools for Visual Studio の更新情報
Azure Data Lake Tools for Visual Studio が Azure SDK リリースに統合され、Azure SDK のインストール時にツールが自動的にインストールされるようになりました。Microsoft はツールを頻繁に更新するため、それまでの間は最新の Azure Data Lake Tools をダウンロードするか、Azure.com の Data Lake Analytics のドキュメントで詳細をいつでも確認することができます。このリリースでは、サーバー エクスプローラーですべての U-SQL メタデータ エンティティを表示する機能と、その一部を作成する機能を追加しました。HDInsight Tools for Visual Studio で HDInsight Version 3.3 がサポートされるようになりました。これには、Tez グラフの表示やその他の言語の修正が含まれています。
Visual Studio Code 向けの Azure Resource Manager ツール
Visual Studio Code のユーザーの方は、新しい Azure Resource Manager Tools 拡張機能をインストールしてお試しになることをお勧めします。これは Visual Studio Marketplace から入手するか、"ext install azurerm-vcode-tools" コマンドを使用して Visual Studio Code ツール内から直接入手することができます。 Visual Studio 拡張機能では、クロスプラットフォーム環境での Azure リソース管理テンプレートの作成とデプロイを説明するテンプレート、スニペット、スクリプトのセットが提供されます。
概要
まだ Azure アカウントをお持ちでない場合は、無料試用版にサインアップするか、MSDN のサブスクライバーの場合は Azure サブスクリプションをアクティブにすることで、上記のすべての機能の使用を今すぐ開始することができます。その後、Azure デベロッパー センターにアクセスして、それを使用してアプリを構築する方法についてご確認ください。Connect を通じてバグを、UserVoice を通じて提案を、Visual Studio IDE の問題の報告を通じてお客様が確認した問題を提出してください。
謝辞
このブログ記事の執筆にあたっては、多くの方々にご協力いただきました。Cristy Gonzalez、Mikkel Mork Hegnog、Xiaoyong Zhu、Brian Moore に感謝します。