Azure Premium Blob Storage でストレージ全体のコストを削減
By Claus Joergensen Principal Program Manager, Azure Storage
Posted on
2 min read
この記事では、Azure Premium Blob Storage の料金と、一部のアプリケーションにおけるストレージ全体のコスト削減効果について詳しく解説します。
Premium Blob Storage は、ソリッド ステート ドライブ (SSD) を用いたブロック BLOB と追加 BLOB のための Azure Blob Storage です。詳細については、ブログ記事「Azure Premium ブロック Blob Storage の一般提供が開始されました」をご覧ください。このストレージは、非常に高速な応答時間が求められるワークロードや、操作の実行回数が多いワークロードに適しています。パフォーマンスの詳細については、ブログ記事「Premium ブロック Blob Storage – 新たなパフォーマンス レベル (英語)」を参照してください。
Azure Premium Blob Storage では、Standard レベルの General Purpose V2 (GPv2) ストレージ (ホット、クール、アーカイブ) に適用されている料金モデルと同じ従量課金制を採用しています。そのため、毎月のストレージ使用量と実行した操作の回数のみに対して料金が発生します。
現在の Blob の料金は、Azure Storage の料金ページに掲載されています。このページに記載されているように、データ ストレージの GB 単位の料金はアクセス頻度が低い層ほど安く、反対に操作 10,000 回あたりの料金はアクセス頻度が高い層ほど安くなります。Premium の場合、データ ストレージの料金はホット層よりも高くなりますが、読み取り操作と書き込み操作の料金はそれぞれホット層より安くなります。つまり、Premium Blob Storage は、頻繁にトランザクションを行うデータの保存を目的としており、アクセス頻度が低いデータの保存には適していません。
操作コストが低いのであれば、パフォーマンスだけでなくコスト面でも Premium の方が Standard (GPv2) のホット層よりも有利になる分岐点があるはずです。
その答えを導き出すために、以下のグラフを作成しました。これは、1 TiB のデータを Standard (GPv2) のホット層と Premium に保存した場合の 1 か月の総コストを、1 秒あたりの操作回数 (読み取りと書き込みの比率は 7 対 3) を変化させて比較したものです。
ご覧のように、1 TiB のデータに対する操作が毎秒 40 回を超えるあたりで Premium の 1 か月の総コストの推定値が Standard (GPv2) のホット層を下回ります。つまり、Premium ほどの優れたパフォーマンスは必要ないとしても、操作の実行回数が多いワークロードの場合は Premium を利用することでコストを削減できます。
次のステップ
Premium Blob Storage の利用を開始するには、サブスクリプションにブロック BLOB ストレージ アカウントをプロビジョニングして、既存の BLOB サービス REST API (英語) または AzCopy や Azure Storage Explorer などのツールを使用してコンテナーと BLOB を作成します。
まとめ
Azure Premium Blob Storage は一貫した低レイテンシを提供するだけでなく、操作の実行回数が多いアプリケーションのコスト削減効果ももたらします。ぜひ皆様からのフィードバックをお聞かせください。今回の発表に関する内容については premiumblobfeedback@microsoft.com、Azure Storage に関するご意見やご提案についてはフィードバック フォーラム (英語) までお寄せください。Azure Blob Storage の詳細については、製品ページをご覧ください。