メイン コンテンツにスキップ

AI が私たちの日常生活に深く浸透していくにつれ、それを人々や社会に貢献するためにどのように適用するか、思慮深く責任ある行動をとることが私たち全員に求められています。責任ある AI に対する原則的なアプローチは、この技術が成熟するにつれ、すべての組織にとって不可欠なものとなるでしょう。技術や製品を担当するリーダーが責任ある AI の実践やツールの導入を検討する際には、組織や製品、市場に最適なアプローチを特定するなど、いくつかの課題があります。

本日は、Azure イベント「責任ある AI を実践する」において、Microsoft とボストン コンサルティング グループ (BCG) が共同で開発した製品担当リーダー向けのガイドラインを含む、お客様の行程をサポートする新しいリソースとツールをご紹介します。これらのガイドラインは、Microsoft 独自の Responsible AI の原則やプロセスとは別に、製品のライフサイクルを通じて責任ある AI 開発を行うためのガイダンスを提供することを目的としています。また Microsoft はデータ サイエンティストや開発者向けの新しい Responsible AI ダッシュボードを導入しており、ノバルティス社のようなお客様がどのように Responsible AI を実行に移しているかを紹介しています。

製品担当リーダーが責任を持って AI を導入するための 10 のガイドラインの概要

大多数の人々が責任ある AI の重要性を信じているにもかかわらず、多くの企業は、原則と具体的な行動の間にある、一般に「責任ある AI のギャップ」と呼ばれるものをどのように越えればよいかわからないでいます。実際、多くの企業は責任ある AI の成熟度を過大評価していますが、その理由の 1 つは、原則を実行に移す方法が明確になっていないためです。

このニーズに応えるため、Microsoft は BCG と共同で、「製品担当リーダーが責任ある AI を導入するための 10 のガイドライン」を作成しました。これは、技術担当リーダー向けの明確で実行可能なガイダンスを提供するための新しいリソースで、製品チームが責任ある AI システムの評価、設計、検証を行えるよう導きます。

「倫理的な AI の原則は必須のものですが、十分であるとはいえません。企業は、AI 製品の設計および構築方法に具体的な変化をもたらすために、さらに踏み込む必要があります。」と Steve Mills 氏 (最高 AI 倫理責任者、BCG GAMMA) は語ります。「当社が Microsoft と連携して作成した資産により、製品担当リーダーがチームを責任ある開発に導き、リスクや脅威を積極的に特定して軽減する力が与えられます。」

10 のガイドラインは、次の 3 つのフェーズに分類されています。

  1. 評価と準備: 製品の利点、技術、潜在的なリスク、そしてチームを評価します。
  2. 設計、構築、文書化:  影響、独自の考慮事項、文書化の方法を検討します。
  3. 検証とサポート: 製品が意図したとおりに動作することを確認するためのテスト手順とサポートを選択します。

この新しいリソースにより、業界を問わず、より多くの企業によって責任ある AI が組織内に取り入れられることを期待しています。

データ サイエンティストや開発者向けの新しい Responsible AI ダッシュボードの提供を開始

公平性や透明性などの倫理原則を AI システム内で運用することは、AI をスケールアップするための最大のハードルの 1 つです。そのため、Microsoft のエンジニアリング チームは、Azure Machine Learning などの Azure AI サービスに責任ある AI 機能を導入しました。これらの機能は、企業が公正性、プライバシー、セキュリティなどの責任ある AI の優先事項を考慮して AI システムを構築できるように設計されています。

本日 Microsoft は、データ サイエンティストや開発者が AI データやモデルをより簡単に理解し、保護し、コントロールできるようにするための Responsible AI (RAI) ダッシュボードをご紹介します。このダッシュボードには、解釈可能性、エラー分析、反事実、統計的因果推論など、責任ある AI の機能がまとめられています。RAI ダッシュボードはオープン ソースで一般提供が開始され、Azure Machine Learning 上で動作しており、最も使用されている責任ある AI ツールが単一のワークフローとビジュアル キャンバスにまとめられており、エラーの特定、診断、軽減が容易になります。

図 1: Responsible AI ダッシュボード

図 1: Responsible AI ダッシュボード

責任ある AI を実践する

Responsible AI ダッシュボードに含まれる多くの責任ある AI ツールを含め、さまざまな業界の企業が Azure の AI 機能を既に活用しています。

その例として、ノバルティス社が挙げられます。同社は医薬品に特化したリーディング カンパニーで、今年初めに AI の倫理的使用のための 8 つの原則を発表しました。ノバルティス社は既に AI を従業員のワークフローに組み込んでおり、バリュー チェーン全体で日常業務に AI を活用している例が数多くあります。ノバルティス社のデジタル戦略において、AI は非常に重要な役割を果たしており、Microsoft の責任ある AI は、AI モデルが責任を持って構築および使用されることを保証するための不可欠な要素となっています。

「この AI ダッシュボードにより、当社のチームは、AI の倫理的使用のためのフレームワークに沿って AI システムの精度と信頼性を評価し、意図された文脈と目的に適していることを確認するとともに、当社の人間の知性とどのように統合するのが最適かを確認することができます。」— Nimit Jain 氏 (データ サイエンス長、ノバルティス)

また、医療テクノロジのリーディング カンパニーであるフィリップス社は、Azure と Fairlearn ツールキットを使用して、機械学習モデルの全体的な公平性を向上させ、バイアスを軽減することで、患者のウェルビーイングとケアの管理を改善しています。また、Azure Machine Learning を利用しているスカンジナビア航空は、不正検知ユニットで解釈可能性を利用してモデルの予測を理解し、疑わしい行動のパターンを特定する方法を改善しています。

デジタル イベントを見逃した場合は、ガイドラインとツールをダウンロードしましょう

私たちは皆、まだこの旅の最中ですが、これらの新しいリソースが、責任ある AI の導入に向けた思慮深い一歩を踏み出す助けになると信じています。イベントをご覧になれなかった方は、ぜひ録画をご覧いただき、資料をダウンロードしてください。Microsoft と一緒に、責任ある AI を実践していきましょう。

さらに学ぶ

  • Explore

     

    Let us know what you think of Azure and what you would like to see in the future.

     

    Provide feedback

  • Build your cloud computing and Azure skills with free courses by Microsoft Learn.

     

    Explore Azure learning


Join the conversation