Azure 共有ディスクの一般提供開始と Azure Disk Storage の新しい機能強化を発表

2020年7月16日 に投稿済み

Corporate Vice President, Azure Storage, Media, and Edge

組織のビジネス運営方法が変わりつつあり、その多くはクラウドへの移行の加速を考えています。クラウドを活用すると、総保有コスト (TCO) の削減と柔軟性やセキュリティの向上が、パフォーマンス、アプリケーション互換性、可用性を犠牲にすることなく可能となるからです。私たちは、お客様のビジネス クリティカルなアプリケーションを Azure に簡単に移行できるように、新たなイノベーションを提供していくことをお約束します。

本日、Azure Disk Storage 上の共有ディスクの一般提供開始を発表します。この機能を利用すると、Windows または Linux をベースとする既存のオンプレミスのクラスター化環境を Azure に移行するのがさらに簡単になります。併せて、Azure での可用性、セキュリティ、柔軟性をさらに高める、Azure Disk Storage の重要な機能強化についても発表します。

Azure 共有ディスクの一般提供

共有ディスクの登場で、Azure Disk Storage はクラウド内の共有ブロック記憶域としては唯一、Windows ベースと Linux ベースの両方のクラスター化または高可用性のアプリケーションをサポートするものとなりました。この独自の機能を利用すると、単一のディスクを複数の仮想マシン (VM) から同時にアタッチして使用できるので、要求の厳しいエンタープライズ アプリケーション、たとえばクラスター化データベース並列ファイル システム永続的コンテナー機械学習アプリケーションなどをクラウドで実行するときに、高速フェールオーバーと高可用性のための既知のデプロイ パターンをそのまま利用できます。

Azure 共有ディスクを利用すると、パートナーはフェンシング モデルとして SCSI 永続的予約 (PR) または STONITH ブロック デバイス (SBD) を、自社の既存のオンプレミス アプリケーションに合わせて選ぶことができます。SCSI PR では、よく知られた一連のコマンドを使用してさまざまなアクセス モードの 1 つを選び、1 つまたは複数のノードにそのディスクへの読み取りまたは書き込みを許可することができます。パートナーは Azure 共有ディスクを ReadWriteManyraw ブロック デバイスとして利用することもでき、このことはステートフル Kubernetes アプリケーション (たとえばデータベース) でファイル システムのオーバーヘッドを回避したい場合に便利です。共有ディスクは Ultra DiskPremium SSD の両方で利用できるため、パートナーが独自の製品を Azure 上で構築するときに、さまざまなブロック記憶域の選択肢を活用してコストとパフォーマンスを最適化できるようになりました。

共有ディスクを利用すると、次のようなアプリケーションを簡単に Azure に移行できます。

  • SQL Server フェールオーバー クラスター インスタンス (FCI)、スケールアウト ファイル サーバー (SoFS)、SAP ASCS/SCS を Windows Server 2008 以降で実行している。
  • Linux アプリケーションを GFS2 または OCFS2 上で実行している、または分散型アプリケーションで Linux 上の IO フェンシング (Red Hat Enterprise Linux High Availability (HA)、SUSE Linux Enterprise HA、Ubuntu HA など) を活用している。

Azure 共有ディスクの使用を開始するには、こちらからアクセスをお申し込みください

2020 年 2 月 13 日にプレビューを発表して以来、共有ディスクは幅広いお客様とパートナーに採用されており、ミッション/ビジネス クリティカルなワークロードをクラウドに移行することができるとのフィードバックをいただいています。

プレビュー プログラムに参加された企業の声を紹介します。

Azure 共有ディスクと Azure Disk Storage の新しい機能強化の一般提供を開始しました 1

“Azure の共有ディスクを、ずっと待ち望んでいました。今では、SQL Server フェールオーバー クラスターのデプロイに Azure 仮想マシンと Azure Disk Storage を使用できるようになりました。これで、高可用性ワークロードをオンプレミス環境からクラウドに簡単に移行できることに加えて、アプリケーション互換性という利点も得られます。"—Javier Villegas 氏 (MSC Technology グローバル データベース管理者兼デザイン コーディネーター)

 

Azure 共有ディスクと Azure Disk Storage の新しい機能強化の一般提供を開始しました 3

"Azure 共有ディスクによって、Azure での Pure Cloud Block Store の導入を加速できるようになりました。この業界をリードするブロック記憶域製品は、大規模なエンタープライズ ワークロード、ディザスター リカバリー、テストと開発に適しています。共有ディスクを利用して私たちが Azure 上で提供する包括的な高可用性ソリューションで、お客様の実稼働アプリケーションとプライマリ ストレージ インフラストラクチャをクラウドに移行することができるようになります。当社の製品アーキテクチャも共有ディスクによってシンプルになり、価格とパフォーマンスのバランスの取れた選択肢を柔軟に、Ultra Disk と Premium SSD を組み合わせて提供できるようになります。"Kunal Kapoor 氏 (プロダクト マネジメント担当ディレクター (Cloud Data Services))

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"クラウドベースのアナリティクス プラットフォーム Teradata Vantage は、ミッション クリティカルなエンタープライズ アプリケーションのための可用性、回復性、拡張性に優れたアーキテクチャを必要している場合に適しています。Azure 共有ディスクはシステム復旧時間を 70% 短縮するのに役立っており、このことはより良いカスタマー エクスペリエンスとお客様との可用性 SLA の向上につながっています。また、SCSI 永続的予約が包括的にサポートされているため、当社のソリューションをシンプルにすることもできました。多様な種類のディスクがサポートされているので、さまざまなパフォーマンスの選択肢を用意できるようになり、お客様それぞれのワークロードの要件とビジネス ニーズに合わせて選ぶことができます。"Eleni Rundle 氏 (Teradata プロダクト エンジニアリング、クラウドおよびアプリケーション担当バイス プレジデント)

共有ディスクの種類、サイズ、価格

共有ディスクは、Ultra Disk と Premium SSD (P15 よりも大きいディスク) で利用でき、データ ディスクとしてのみ有効化できます (OS ディスクとしての有効化はできません)。Premium SSD 上では、共有ディスクへのマウントを追加するたびにマウント料金 (ディスク サイズによって異なります) が発生します。Ultra Disk では、マウントごとの課金はなく、料金はディスク上で使用する容量、合計 IOPS、合計スループットに対して発生します。一般提供の価格の詳細については、Azure Disks の価格のページをご覧ください。

新しいブロック記憶域ワークロードをクラウドに移行できるようにする共有ディスクに加えて、Azure Disk Storage の新しい機能強化についてもご紹介します。これらは、Azure 上で実行されるワークロードの可用性、セキュリティ、柔軟性をさらに高めるものです。

可用性の保証を向上し、Standard SSD と Standard HDD も単一 VM SLA の対象に

VM の可用性の保証を強化するために、単一インスタンス VM SLA をすべてのディスクの種類に拡張し、Standard SSD と Standard HDD も含まれるようになりました。これまでは、単一インスタンス VM で Premium SSD または Ultra Disks が使用されている場合に 99.9% の SLA が適用されていました。

これからは、単一インスタンス VM で Standard SSD を使用する場合は 99.5% の SLA が適用され、単一インスタンス VM で Standard HDD を使用する場合は 95% の SLA が適用されるので、可用性の保証が向上し、単一インスタンス VM すべてが対象となります。この SLA の更新で、Azure は VM のディスクとして SSD を使用する場合の可用性保証について業界トップ レベルとなります。

データをプライベート仮想ネットワーク経由で安全にエクスポートまたはインポートするための Azure Private Link 統合 (プレビュー)

Azure Disk Storage では、期限付きの共有アクセス署名 (SAS) 統一リソース識別子 (URI) を使用することで、ディザスター リカバリーのためにデータを他のリージョンにエクスポートしたり、フォレンジック分析のためにデータを読み取ったりするための柔軟性を提供します。また、SAS URI を使用して、仮想ハード ディスク (VHD) をオンプレミスから空のディスクに直接アップロードすることもできます。このたび、セキュリティを強化するためにデータへのアクセスを制限できるようになりました。具体的には、Azure Private Link との統合を活用して、プライベート Azure 仮想ネットワークからのインポートとエクスポートのみを許可します。今すぐ使用を開始するには、ドキュメントをご覧ください。

さらに高いパフォーマンスとコスト削減を達成するためのパフォーマンス レベル (プレビュー)

Azure Disk Storage には現在、バースト機能が組み込まれており、短期間の予期しないトラフィックを処理するときにパフォーマンスを引き上げることができます。 米国のブラック フライデーなどのイベント、パフォーマンス テスト、トレーニング環境の運営などの場合に、通常よりも高いパフォーマンスを数日間または数時間維持して、その後は通常のレベルのパフォーマンスに戻すことが必要になります。Premium SSD では、ディスク サイズを増大させることなくディスク パフォーマンスを引き上げてからベースライン パフォーマンスに戻すことが柔軟にできるようになりました。このことを利用すると、ワークロードのパフォーマンスのニーズに応えるとともにコストを削減することができます。

ベースライン パフォーマンス レベルは、プロビジョニングされたディスク サイズに基づいて設定されます。通常よりも高いパフォーマンスがアプリケーションに必要となったときに、より高いパフォーマンス レベルを設定し、そのパフォーマンスを必要とする期間が終了したら最初のベースライン パフォーマンス レベルに戻すことができます。たとえば、P10 ディスク (128 GB) をプロビジョニングすると、ベースラインのパフォーマンス レベルは P10 (500 IOPS、100 MB/秒) と設定されます。このレベルを P50 (7500 IOPS、250 MB/秒) のパフォーマンスに合わせて引き上げてもディスク サイズを増やす必要はなく、高いパフォーマンスが必要なくなったときは P10 に戻すことができます。プライベート プレビューにアクセスするにはサインアップしてください。

ご利用ください 

共有ディスクの使用を開始するには、共有ディスクに関するドキュメントのページをご覧ください。共有ディスクのリージョン別提供状況と Ultra Disk の提供状況の最新情報については、Azure Disks の FAQ をご覧ください。数週間のうちに、ポータルのサポートを有効にする予定です。Azure Backup と Azure Site Recovery のサポートは、現時点ではご利用いただけません。すべてのディスク操作の詳細な手順については、Azure Disks のドキュメントをご覧ください。フィードバックはメールで AzureDisks@microsoft.com までお送りください。または、Azure Storage フィードバック フォーラムでコメントを投稿してください。