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AI は、世界を変える大きなイノベーションの波を起こす原動力となっています。Microsoft の目標は、組織が Azure AI を通じてビジネスのあらゆる面に AI を適用することで、顧客と関わり、従業員を力づけ、運用を最適化し、製品を変革できるように支援することにあります。これを実現するために、Microsoft には、指標となる次のような 3 つの投資原則があります。

  • 開発者とデータ サイエンティストの生産性を向上し、より迅速に AI ソリューションを構築できるように支援する。
  • 既存のシステムやプロセスと平行して、これらの AI ソリューションを大規模に展開できるようにする。
  • 組織が、業界で最も厳格なプライバシー基準に準拠し、すべてのクラウド プロバイダーのなかで最も包括的なコンプライアンス ポートフォリオを備えたプラットフォーム上でデータを保有および制御していることに大きな自信を持ってソリューションを構築できるようにする。

これらの指標となる原則を通じて、すべての開発者とすべての組織が AI の可能性を活用できるよう支援するという Microsoft の使命を果たすことができるようになります。Microsoft では、レドモンドや上海など世界中に散在する研究センターにおいて、視覚、音声、言語能、高度な機械学習テクノロジ、専用の AI ハードウェアなどの分野で、業界での飛躍的進歩を実現し続けています。これらのイノベーションは、Office 365、Xbox、Bing、Dynamics 365 といった Microsoft の主力製品のいくつかの主要な構成要素となっています。お客様は Azure AI を通じて、Microsoft 自身の製品において徹底的に実績が証明された最新のイノベーションのメリットを享受できるため、これは重要なことです。

非常に多くのお客様が Azure AI を採用されていることをたいへん光栄に思っています。あらゆる業界のあらゆる規模の組織が Azure AI を使用して、次のようにビジネスを変革しています。

  • 機械学習を活用して予測モデルを構築し、ビジネス プロセスを最適化する。
  • 高度な視覚、音声、言語、意思決定対応機能を利用して AI 駆動型アプリとエージェントを構築し、パーソナライズされた魅力的なエクスペリエンスを提供する。
  • ナレッジ マイニングを適用して、巨大なデータ リポジトリに埋もれた分析情報を掘り起こす。

このたび、Microsoft ではこれらの領域全体にまたがる広範なイノベーションを発表いたしました。以下では、これについて解説します。

機械学習

Azure Machine Learning service は、エンド ツー エンドの機械学習ライフサイクルを加速できるように設計されています。Azure Machine Learning を使用することで、開発者と組織はインテリジェント クラウドからインテリジェント エッジにいたるあらゆる場所でモデルをすばやく簡単に作成、トレーニング、配置できるだけでなく、統合 (CI/CD) ツールによってモデルを管理することもできます。

Microsoft では、あらゆるスキル レベルの開発者、データ サイエンティスト、DevOps プロフェッショナルが、生産性を高め、モデルを大規模に運用可能にし、より迅速にイノベーションを実現できるように努力を重ねています。このたび、以下について発表いたします。

生産性を強化する新機能の提供開始 (プレビュー)

  • 自動化された機械学習ユーザー インターフェイス: ビジネス ドメインの専門家が数クリックで機械学習モデルをトレーニングできるようにします。
  • コード不要のビジュアル インターフェイス: 機械学習を初めて利用するユーザーでも、ドラッグ アンド ドロップ機能を使用してモデルを簡単に作成、トレーニング、配置できます。
  • Azure Machine Learning ノートブック: 開発者とデータ サイエンティストにコード第一の機械学習エクスペリエンスを提供します。

モデルを大規模に運用可能にする以下の新機能の提供開始

  • MLOps (Azure DevOps 統合などの機械学習機能向け DevOps): Azure DevOps を使用して、モデルの再現性、検証、配置、再トレーニングを含む機械学習ライフサイクル全体を管理できるようにします。
  • Hardware Accelerated Models の一般提供: Azure の FPGA で動作し、非常に低遅延で低コストの推論を実現します。Data Box Edge では、プレビューとして利用できます。
  • モデルの解釈可能性機能: お客様がモデルのしくみやモデルが特定の予測を行った理由を理解できるようにすることで、ML モデルの "ブラック ボックス" 的側面を取り除きます。

オープン プラットフォームへのコミットメント

  • Azure Machine Learning service での MLflow のネイティブ サポートによる、オープンソース MLflow プロジェクトへの貢献。
  • NVIDIA TensorRT および Intel nGraph 向け ONNX Runtime のサポートによる、NVIDIA および Intel チップセット上での高速推論の実現。
  • 選別された豊富なオープン データを使用して機械学習モデルの精度を高め、データの検出と準備の両方に通常かかる時間を短縮できるようお客様を支援する、プレビュー段階の新サービス Azure オープン データセット

British Petroleum、Walgreens Boots、Schneider Electric などのお客様が Azure Machine Learning を使用して機械学習ソリューションの大規模な配置を進めています。

“当社では Azure Machine Learning service を使用することで、考えられるすべてのシナリオを活用し、入力に対して最適なモデルを使用していることがわかっているため、自動化された機械学習に安心して任せることができます。” - BP、戦略、アーキテクチャ、プランニング担当副社長、Diana Kennedy 氏

Azure Machine Learning の詳細については、こちらをご覧ください。

AI アプリとエージェント

開発者は Azure Cognitive ServicesAzure Bot Service を使用することで、アプリとエージェントで強力な AI 機能を容易に活用することができます。

Azure Cognitive Services は、見る、聞く、応答する、翻訳する、推論するなどの機能をアプリに埋め込もうとする開発者にとって、引き続き市場で最も包括的なポートフォリオとなっています。現在では、開発者はさらに容易に AI をアプリケーションに埋め込むことができるようになっています。

  • 新しいデシジョン カテゴリの導入。
    このカテゴリのサービスでは、情報に基づく効率的な意思決定を行うことができるように、ユーザーにレコメンデーションが提供されます。Content Moderator、最近発表された Anomaly Detector、新サービスの Personalizer (プレビュー段階) といったサービスは、この新しいカテゴリの一部です。Personalizer は強化学習を基盤とし、各ユーザーに関連するコンテンツやエクスペリエンスを優先度付けすることで、アプリの使いやすさとエンゲージメントを向上します。Personalizer を使用した結果、Microsoft 自身の Xbox で、ホーム画面でのユーザー エンゲージメントが 40 パーセント向上しました。
  • 視覚では、2 つの新サービスのプレビュー リリースが発表されました。Ink Recognizer ではデジタル インクの認識機能をアプリケーションに埋め込むことによって、開発者は物理的なペンと紙の利点と、デジタルの最も良い部分を組み合わせることができます。開発者はこの機能を使用して、検索可能なメモを追加したり、手書きのスケッチを数分でプレゼンテーション レベルのコンテンツに変換したりできます。また、複数ページのドキュメントや PDF、TIFF 形式などの一般的な種類のファイルからテキストを抽出する Computer Vision 読み取り機能が一般提供されました。
  • 音声では、会話の文字起こしという新しい高度な音声テキスト変換機能が発表されました。これにより、リアルタイムで会話を文字起こしすることによって、参加者が十分に議論に加わり、だれがいつ何を発言したかを把握し、後の手順ですばやく追跡できるようになるため、会議の効率性が促進されます。ニューラル テキスト読み上げ機能と Speech Service Device SDK も一般提供されました。
  • 言語では、言語モデルの品質を評価する新しい分析ダッシュボードが Language Understanding に備わりました。さらに、QnA Maker ではマルチターン ダイアログがサポートされるようになりました。Text Analytics 名前付きエンティティ抽出機能も一般提供されました。
  • Microsoft では Docker コンテナーを介してローカルで実行できる Cognitive Services のポートフォリオを拡大し、Anomaly Detector、音声テキスト変換、テキスト読み上げに対するコンテナー サポートのプレビューの提供を開始しました。

必要に応じてこれらの強力な AI サービスを埋め込むことができる柔軟性を開発者に提供しているのは Azure だけです。Azure Cognitive Services の詳細については、こちらをご確認ください。

Microsoft Bot Framework を基盤とする Azure Bot Service を使用すると、ボットとインテリジェントなエージェントの開発が容易になります。次のような新しい拡張機能が含まれています。

  • 開発者は、アダプティブ ダイアログを使用して、より洗練された動的な会話を作成できます。
  • 言語生成パッケージを使用することで、スマートで動的なボット応答の作成が簡素化されます。
  • エミュレーターでは、デバッグ チャンネルの忠実性が向上しています。

スペインのプレミアム サッカー リーグ LaLiga では、Cognitive Services、Bot Service、その他の Azure サービスを使用してさまざまなソリューションを作成しています。LaLiga はインテリジェント ボットによって、ファンが望むソーシャル プラットフォームでファンとのかかわりを維持する新しい方法を手に入れました。世界水準の音声アシスタントを提供することが、ブランドへのファンの愛着を手に入れる際の鍵となります。

“Microsoft Azure を基盤とする私たちのデジタル イノベーション プラットフォームのおかげで、世界最高のスポーツ リーグにふさわしい、考えられる限りベストのファン体験を提供できるようになっています。” - LaLiga、データおよび分析責任者、Jose Carlos Franco 氏

ナレッジ マイニング

一見したところ、組織はデータベースから PDF やメディア ファイルに至るまで幅広い情報に無限にアクセスできているように思えますが、その情報を使用可能な意味のあるものにしていくという点でまだまだ大きな課題が残されています。ナレッジ マイニングを使用すると、業界最先端の AI 機能を活用して、あらゆるコンテンツから隠れた分析情報を大規模かつ簡単に抽出することができます。

このカテゴリでは 2 つの重要な発表があります。

  • Azure Search のコグニティブ検索機能が一般提供され、検索速度が従来の最大 30 倍になりました。Azure Search は単一メカニズムで AI エンリッチメントをコンテンツに適用する市場で唯一のオファリングです。お客様はデータ サイエンスの専門知識がなくても、Cognitive Search と組み込みの AI 機能を使用することで、コンテンツの中のパターンやリレーションシップの発見、センチメントの解釈、キー フレーズの抽出などを行うことができます。また、プレビュー段階の新しいナレッジ ストア機能により、開発者はコグニティブ検索パイプラインから抽出した分析情報とメタデータをさらに活用できるようになりました。開発者はコグニティブ検索で作成した、エンリッチされたメタデータを保存し、Power BI 視覚化、カスタム ナレッジ グラフ、アプリケーション内でのトリガー アクションなどの様々なシナリオに適用したり、ラベル付けされた新しいデータで機械学習モデルを構築したりできます。
  • 新しい Form Recognizer サービスでは、高度な機械学習を応用して、ドキュメントからテキスト、キーと値のペア、テーブルを正確に抽出できます。ほんの数個のサンプルを使用することで、オンプレミスとクラウドの両方で、指定されたドキュメントに対する解釈をカスタマイズすることができます。これを使用して、ロボティック プロセス オートメーション (RPA) ソリューションを構築することができます。

メトロポリタン美術館では、Cognitive Search がその百科事典のようなコレクション全体において微妙な差異や関係をどのように解釈しているかを調査しています。

British Petroleum、Icertis、Howden、Chevron、UiPath、その他の企業が Azure Search と Form Recognizer を活用してコンテンツから分析情報を抽出し、プロセスを自動化しています。

“当社では、ロボティック プロセス オートメーション (RPA) プラットフォームおよびオープン AI エコシステムにおける主要ドキュメント抽出機能として、Form Recognizer を活用しています。UiPath と Microsoft による AI への投資を通じて、重要なビジネス データの価値を引き出すプロセスが簡素化され、AI 駆動型のビジネス分析情報とナレッジ管理の新しい時代が可能になりました” - UiPath、人工知能ディレクター、Mark Benyovszky 氏

イノベーションの継続

Microsoft は Azure を AI にとって最適な環境にするために投資を継続しています。お客様がビジネスに AI を適用されることを大いに期待しています。チャンスは無限にあります。お客様が Azure AI を使って生み出したものが世に出る日を待ち遠しく思います。

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