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入学したばかりの学生であっても、業績好調なスタートアップ企業や大手企業に属する社会人であっても、財務的な制約と無縁ではいられません。このため、支出の品目や支出先を把握し、今後の支出計画を立てる必要があります。だれしも請求額を見て驚くような事態は避けたいはずです。ここで出番となるのが Azure Cost Management です。

マイクロソフトは常に、ユーザーの皆様の課題について理解するよう努めています。Azure Cost Management を通じて、クラウドでコストが発生している場所の的確な把握、不適切な支出パターンの特定と防止、コストの最適化を促進し、ユーザーの皆様が少ないコストでより多くの成果を達成できるよう支援する方法を模索しています。皆様からお寄せいただいたフィードバックに基づいて、今回は以下のような最新の機能強化と機能更新を実施しました。

それでは、順に詳しくご説明しましょう。

 

Microsoft Ignite 2019 で予定されている Cost Management 関連のセッション

まもなく Microsoft Ignite 2019 (英語) が開催されます。下記の Azure Cost Management 関連のセッションに是非ご参加ください。また、展示フロアの Azure Cost Management ブースにも忘れずにお立ち寄りください。素敵な記念品をご用意しています。

  • Azure Cost Management でクラウドのコストを分析、管理、および最適化 (英語) (セッション コード BRK3190、11 月 5 日、午後 3 時 30 分 ~ 4 時 15 分)
    Azure Cost Management を利用して、お客様の可視性の改善、説明責任の推進、およびクラウドのコスト最適化にどのように貢献できるかをお話いたします。また、特別ゲストとして Mars Inc. をお招きし、同社が Azure Cost Management をどのように利用し、Azure から最大の価値を引き出しているかお話しいただきます。
  • Azure Cost Management でクラウドのコストを管理および最適化 (英語) (セッション コード THR2184、11 月 7 日、午前 9 時 00 分 ~ 9 時 20 分)
    丸 1 時間のセッションだとご都合が悪いお客様は、Azure Cost Management の概要を短時間でご紹介するシアター セッションにぜひご参加ください。

さらに詳細をお知りになりたいお客様は、下記のセッションにもご興味いただけるかと存じます。

 

パートナー様向けの Cost Management の更新

11 月に Azure とマイクロソフト全体に関する興味深い発表が数多く行われる予定です。その中でも、7 月の更新でお知らせしたパートナー様向けの Microsoft Customer Agreement のサポートが最も興味深い発表となるでしょう。これにより、マイクロソフトの CSP (クラウド ソリューション プロバイダー) パートナー様およびお客様が Microsoft Customer Agreement で Azure Cost Management をご利用いただけるようになります。Microsoft Customer Agreement にお客様をオンボーディングされている CSP パートナー様は、現在、Microsoft Enterprise Agreement および従量課金制のお客様に提供され、かつ CSP 向けに最適化されているネイティブのコスト管理ツールをすべてご利用いただけるようになります。

パートナー様は以下を行えるようになります。

  • ポータルで直接コストを把握および分析し、お客様、サブスクリプション、測定、およびその他の項目でコストを分類する
  • 予算を設定し、コストがあらかじめ定義された閾値を超えた場合に、通知を受け取るか、または自動アクションをトリガーする
  • お客様、サブスクリプション、サービスに関連付けられている請求済みコストおよびパートナー獲得クレジットを確認する
  • 従量課金制のお客様が Cost Management を利用できるようにする

Cost Management が利用可能になった CSP のお客様も、これらのネイティブ ツールを利用して、サブスクリプションやリソース グループを管理できるようになります。

CSP のパートナー様およびお客様は、Azure portal および基になる Resource Manager API (英語) 内でこれらの機能およびその他の機能を利用し、高度な自動化や統合を実現して、固有のニーズを満たすことが可能になります。これは、パートナー様およびお客様が Azure Cost Management を利用できるようにするための一連の更新の序章に過ぎません。これらのツールについて、Microsoft Customer Agreement が提供するすべての新機能を補完する有益なツールであると感じていただければ幸いです。来年、既存の CSP のお客様のサポートなど、さらに多くのコスト管理機能をご提供する予定です。Microsoft Customer Agreement に関する詳細なアナウンスは 11 月に予定されておりますので、いましばらくお待ちください。

 

Power BI コネクタの大規模な更新

Azure Cost Management では、さまざまな手段でコストや使用状況のデータに関するレポートを作成できます。お客様は、ポータルでコスト分析を開始し、その後、データをダウンロードしてオフラインで分析できます。より高度な自動化が必要な場合は、Cost Management API を利用したり、毎日データをストレージ アカウントにプッシュするようにエクスポートのスケジュール設定を行ったりすることができます。しかし、他のビジネス レポートとともに詳細レポートを確認できるだけでおそらく十分ではないでしょうか。ここで出番となるのが Power BI 用の Azure Cost Management コネクタです。今月、Power BI コネクタの大規模な更新がいくつか予定されています。

まず、このコネクタは、Enterprise Agreement のお客様向けの Azure Consumption Insights コネクタ、および Microsoft Customer Agreement のお客様向けの Azure Cost Management (ベータ) コネクタに置き換わる新しいコネクタです。この新しいコネクタは、Enterprise Agreement の課金アカウント ID (加入契約番号) または Microsoft Customer Agreement の課金プロファイル ID を受け入れることで、両製品をサポートします。

次に、Enterprise Agreement の管理者は、API キーが不要になっていることに気付くでしょう。代わりに、この新しいコネクタは Azure Active Directory を使用します。このコネクタでも課金アカウント全体へのアクセスが必要になりますが、読み取り専用ユーザーは、Enterprise Agreement ポータルで完全な管理者に API キーの作成を依頼することなくその設定を行えるようになります。

最後に、予約の詳細情報や推奨に関する新しいテーブルが複数表示されるようになります。予約とマーケットプレースに関する購入の情報が [Usage details] テーブル、およびコスト分析で利用可能な同一の償却済みデータが含まれる新しい [Usage details amortized] テーブルに追加されています。詳細については、2019 年 6 月に発表された予約とマーケットプレースに関する購入の更新に関するこちらの記事をご覧ください。Power BI でも同様にこれらの素晴らしい変更が行われています。

この新しいコネクタをご確認いただき (英語)、ご希望の機能などありましたら、ぜひコメントをお寄せください。

 

BP がクラウド ガバナンスおよび効果的なコスト管理を実現

BP は、全社規模のデジタル変革の一環として、5 年かけて IT リソースの重要な部分を Microsoft Azure クラウド プラットフォームに移行しました。BP は、すべての Azure リソースを最大限の効率性で管理および提供するために、ガバナンスのための Azure Policy を利用して、Azure サービスへのアクセスを管理しています。また、Azure Cost Management を利用して、Azure サービスの使用状況を追跡しています。そして、獲得した洞察を活用して、クラウドのコストを 40% 削減しています。

BP のお客様事例ビデオ (英語)「弊社は、Azure Cost Management を利用し、クラウドのコストを 40% 削減しました。総使用量はほぼ倍増していますが、総コストは従来のコストをまだ大きく下回っています」
- John Maio 氏、マイクロソフト プラットフォーム チーフ アーキテクト

BP のお客様事例の詳細は、こちらの記事 (英語) をご覧ください。

 

Cost Management ラボの新機能

Cost Management ラボでは、Azure Cost Management の新機能をプレビューし、マイクロソフトと直接やりとりしてフィードバックを共有していただくことができます。これにより、マイクロソフトはお客様のサービス利用状況をよりよく理解し、より調整および最適化されたエクスぺリンスを実現することが可能になっています。Cost Management ラボでプレビューできる機能をいくつかご紹介します。

  • コスト分析の [Home] ビューでより素早く開始
    Cost Management は、コストを把握したり、コストを掘り下げたりするプロセスを開始するために 5 つの組み込みビューを備えています。[Home] ビューを使用することで、これらのビューにより素早くアクセスし、必要な情報をより早く入手できます。
  • 新機能: アクティブな課金アカウント向けに最適化されたスコープの選択およびナビゲーション – ポータルで既に利用可能
    既定のスコープの選択や、スコープ ピッカーでの利用可能なスコープの表示において、アクティブな課金アカウントが優先されるようになりました。
  • 新機能: コスト分析およびダッシュボード タイルのパフォーマンスの最適化
    ダッシュボードにピン留めされているタイルを利用する場合でも、フル エクスペリエンスを利用する場合でも、コスト分析が従来よりも高速に読み込まれるようになります。

もちろんこれだけではありません。Cost Management の新機能は、すべて Azure portal で正式に実装される 1 週間前に Cost Management ラボでプレビューできるようになります。ご希望の機能などありましたら、ぜひコメントをお寄せください。何をお望みですか? Cost Management ラボはこちらからご利用いただけます。

 

アクティブな課金アカウント向けに最適化されたスコープの選択およびナビゲーション

Cost Management は、課金アカウントや管理グループから、アプリの管理場所である個々のリソース グループまで、リソース上のすべてのスコープで利用可能です。お客様は、関心のあるスコープのコンテキストでコストを管理したり、Cost Management を開始し、ポータル内をあちこち移動することなく、複数のスコープを切り替えたりすることができます。すべてがお客様向けに最適化されています。今月、アクティブな課金アカウントおよびサブスクリプションのコスト管理をさらに容易化するための更新がいくつか実行されます。

Cost Management を開始したときに、既定のスコープが変わったことに気付かれるかもしれません。Cost Management では、更新された/キャンセルされた/無効になった課金アカウントおよびサブスクリプションよりもアクティブな課金アカウントおよびサブスクリプションが優先されるようになりました。これにより、スコープを変更することなく、さらに素早く開始できるようになります。

スコープの変更時に、課金アカウントのリストが従来よりも少し短くなっている可能性があります。これは、古い課金アカウントが既定で非表示になったためです。これにより、アクティブな課金アカウントに集中できるようになります。非アクティブな課金アカウントを表示するには、スコープ ピッカーの下部にある [Only show active billing accounts] のチェックボックスをオフにします。このオプションにより、グローバル サブスクリプション フィルターの選択内容に関係なく、すべてのサブスクリプションが表示されます。

最後に、すべての課金アカウントおよびサブスクリプションを表示した場合、非アクティブな課金アカウントおよびサブスクリプションがリストの下部に表示されるようになります。また、透明性と明瞭性を最大限に高めるために、それらのステータスも明確に示されるようになります。

既定でアクティブな課金アカウントが選択される、スコープ ピッカーが開いた状態の Cost Management (アクティブな課金アカウントおよび非アクティブな課金アカウントがすべて表示されており、非アクティブな課金アカウントにはぞれぞれステータスを示すプレフィックスが付いている)

これらの変更により、スコープ全体のコスト管理が容易化されることを願っています。ご希望の機能などありましたら、ぜひコメントをお寄せください。

 

仮想マシンの適切なサイジングに関する推奨事項の改善

クラウドへの移行に際して最も重要な教訓の 1 つとして、ワークロードに合わせて仮想マシンのサイズを調整し、自動スケーリングで増減を行って、使用の需要を満たすことが非常に重要であるという点が挙げられます。Azure Advisor は、お客様が最適なサイズの仮想マシンを確実に使用できるように、CPU の使用状況、メモリ、およびネットワークの使用状況を適切なサイズ調整の推奨要素に組み入れて、より精度の高い信頼できる推奨事項を提供できるようになりました。変更の詳細については、最新の Advisor の機能強化に関するこちらの記事をご覧ください。

 

Azure でコストを削減する新しい方法

この 1 か月の間に、コスト最適化に関する複数の新しい機能拡張が行われています。ここでは、皆様の参考になると思われるものをいくつかご紹介します。

 

新しいビデオ

映像を見て理解したいという方にお勧めの新しいビデオをいくつかご紹介します。

Azure Cost Management の YouTube チャンネル (英語) にご登録いただくと、新しいビデオの公開時にそのビデオを視聴して最新情報を入手することが可能になります。ご希望の機能などありましたら、ぜひコメントをお寄せください。

 

ドキュメントの更新

数多くのドキュメントの更新が行われています。ここでは、皆様の参考になると思われるものをいくつかご紹介します。

すべてのドキュメントの更新状況を確認する場合は、GitHub の azure-docs リポジトリで Cost Management ドキュメントの変更履歴 (英語) をご覧ください。不足している情報を見つけた場合は、ドキュメント最上部の [Edit] を選択し、クイック プル リクエストを送信していただくようお願いいたします。

 

今後について

今回ご紹介したのは、先月から大きく更新された機能のほんの一部です。マイクロソフトは常に皆様からのフィードバックに耳を傾け、改善に取り組んでいます。ぜひ今後もフィードバックをお寄せください。

最新情報、ヒントやテクニックを入手するには、Twitter アカウント @AzureCostMgmt (英語) のフォローや、YouTube チャンネル (英語) へのご登録をお願いいたします。Cost Management のフィードバック フォーラム (英語) では、アイデアの投稿や他のユーザーの意見への投票をお待ちしています。

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