Virtual Machines シリーズ

A シリーズ

開発とテストに適したエントリ レベルの VM

A シリーズの VM の CPU 性能とメモリ構成は、開発、テスト、コード リポジトリなどのエントリ レベルのワークロードに最適です。A シリーズは経済的で、Azure の使用を開始するのに最も低コストなオプションです。Av2 Standard は、ハイパースレッド化されていない A シリーズ VM の最新世代です。CPU 性能は同程度ですが、vCPU あたりの RAM が増え、ディスクが高速になりました。Basic および Standard の A シリーズの VM は、2024 年 8 月 31 日に廃止されます。

ワークロードの例としては、開発およびテスト用のサーバー、低トラフィックの Web サーバー、小規模から中規模のデータベース、概念実証用のサーバー、コード リポジトリなどがあります。

Bs シリーズ

経済的なバースト対応 VM

Bs シリーズの VM は経済的な仮想マシンです。通常は低程度から中程度のベースラインの CPU 使用率で実行されるものの、時折、需要増加時に非常に高い CPU 使用率が急に必要になるワークロードに適した、低コストの選択肢です。Bs シリーズの VM はハイパースレッド化されていません。

ワークロードの例としては、開発およびテスト用のサーバー、低トラフィックの Web サーバー、小規模なデータベース、マイクロ サービス、概念実証用のサーバー、ビルド サーバーなどがあります。

D シリーズ

汎用コンピューティング

D シリーズ Azure VM は、ほとんどの運用ワークロードに関連する要件を満たすことができる vCPU、メモリ、一時ストレージの組み合わせを提供します。

Dv3 仮想マシンは、2.3 GHz Intel® XEON ® E5-2673 v4 (Broadwell) プロセッサに基づくハイパースレッド汎用 VM です。IntelTurbo Boost Technology 2.0 で、3.5 GHz を達成できます。

Dv4 および Ddv4 仮想マシンは、カスタム Intel® Xeon® Platinum 8272CL プロセッサに基づいています。これは基本速度 2.5 Ghz で動作し、すべてのコア ターボ周波数で最大 3.4 Ghz を実現できます。Dd v4 仮想マシンのサイズは、高速で大規模なローカル SSD ストレージ (最大 2,400 GiB) を備え、待機時間が短く高速なローカル ストレージのメリットを享受できるアプリケーションに適しています。Dv4 仮想マシンのサイズに一時ストレージは含まれていません。

Dv5 および Ddv5 シリーズの仮想マシンは、ハイパースレッド構成で第 3 世代の Intel® Xeon® Platinum 8370C (Ice Lake) プロセッサを搭載しています。Dv4 および Ddv4 シリーズ VM と同様の構成で最大 96 個の vCPU までスケールアップできます。

Dav4 および Dasv4 Azure VM シリーズは、最大 96 個の vCPU、384 GiB の RAM と 2,400 GiB の SSD ベースの一時ストレージを提供し、AMD EPYC™ 7452 プロセッサを搭載しています。.

Dasv5 および Dadsv5 シリーズの仮想マシンは、第 3 世代の AMD EPYC™  7763v (Premium) プロセッサに基づいています。このプロセッサは 3.5 GHz のブースト時最大周波数を実現できます。VM シリーズは、ローカル一時ストレージが含まれる (Dadsv5) と含まれない (Dasv5) のサイズを提供し、従来の Dav4 および Dasv4 世代と比較して、ほとんどの汎用ワークロードに対してより優れた価値提案を提供します。

Dpsv5 および Dpdsv5 VM シリーズは、最大 3.0 GHz 周波数で動作する Ampere Altra 64 ビット マルチコア Arm ベース プロセッサを備えています。Ampere Altra プロセッサはスケールアウト クラウド環境向けに設計されており、効率的なパフォーマンスを提供して全体的な環境への影響を軽減できます。Dplsv5 および Dpldsv5 VM サイズは、汎用 Azure Virtual Machines ポートフォリオ内でエントリの最低プライス ポイントの 1 つを提供し、vCPU あたり 2GiB を備え、vCPU あたりの RAM を大量に必要としない多くの汎用 Linux ワークロードに魅力的な価値提案を提供します。

Ds、Dds、Das、Dads、Dps、Dps、Dpds、Dpls、Dplds VM シリーズは、リージョンの可用性に応じて Azure Premium SSD とUltra Disk ストレージをサポートします。

ワークロードの例としては、多くのエンタープライズ グレードのアプリケーション、eコマース システム、Web フロント エンド、デスクトップ仮想化ソリューション、顧客関係管理アプリケーション、エントリ レベルとミッド レンジのデータベース、アプリケーション サーバー、ゲーム サーバー、メディア サーバーなどがあります。

E シリーズ

メモリ内アプリケーション向けに最適化

E シリーズの Azure VM は、SAP HANA などのメモリ内の負荷の高いアプリケーション向けに最適化されています。これらの VM は、メモリとコアの比率が高く構成されているため、メモリ集中型のエンタープライズ アプリケーション、大規模なリレーショナル データベース サーバー、メモリ内分析ワークロードなどに適しています。

Ev3 シリーズの VM の範囲は、それぞれ 2 - 64 の vCPU と 16 - 432 GiB です。

Ev4 および Edv4 VM は、カスタム Intel® Xeon® Platinum 8272CL プロセッサをベースにしており、2.5 GHz の基本速度で動作し、すべてのコア ターボ周波数で最大 3.4 GHz を実現できます。Ev4 および Edv4 仮想マシンのサイズは、最大 504 GiB の RAM を備えています。また、Edv4 には、高速で大規模なローカル SSD ストレージ (最大 2,400 GiB) が含まれており、待機時間が短く高速なローカル ストレージのメリットを得られるアプリケーションを実行できます。Ev4 仮想マシンのサイズには一時ストレージがありません。

Ev5 および Edv5 VM は、ハイパースレッド構成の第 3 世代 Intel® Xeon® Platinum 8370C (Ice Lake) プロセッサをベースにしています。このカスタム プロセッサは、最大 3.5 GHz のオールコア の Turbo クロック速度に到達できます。VM は最大 672 GiB の RAM を備え、(Edsv5) とローカル一時ストレージ (Esv5) なしでサイズを提供し、分離されたインスタンスで最大 104 個の vCPU をスケールアップできます。

Ebsv5 および Ebdsv5 VM のリモート ストレージ パフォーマンスは向上され、大規模なリレーショナル データベースや Data Analytics アプリケーションなどのストレージ スループット集中型のワークロードに最適になっています。Ebdsv5 VM と Ebsv5 VM は、以前の VM 世代と比較してリモート ストレージのパフォーマンスが最大 300% 向上し、既存のワークロードを少数の VM またはより小さい VM サイズに集約でき、潜在的なコストの削減を実現できます。

Eav4 および Easv4 Azure VM シリーズには AMD EPYC™ 7452 プロセッサが搭載されており、最大 96 の vCPU、672 GiB の RAM、2,400 GiB の SSD ベースの一時ストレージを提供します。

Easv5 および Eadsv5 VM は、第 3 世代 AMD EPYC™ 7763v (Milan) プロセッサに基づいています。このプロセッサは、3.5 GHz のブースト最大周波数を実現できます。VM シリーズは、(Eadsv5) とローカル一時ストレージ (Easv5) なしでのサイズを提供し、以前の Eav4 および Easv4 世代と比較して、ほとんどの汎用ワークロードに対してより優れた価値提案を提供します。

Epsv5 および Epdsv5 VM シリーズは、最大 3.0 GHz 周波数で動作する Ampere Altra 64 ビット マルチコア Arm ベース プロセッサを備えています。Ampere Altra プロセッサはスケールアウト クラウド環境向けに設計されており、効率的なパフォーマンスを提供して全体的な環境への影響を軽減できます。

Es、Eds、Eas、Eads、Ebs、Ebds Eps、EpdsVM シリーズでは、リージョンの可用性に応じて、Azure Premium SSD と Ultra Disk ストレージがサポートされています。

ワークロードの例としては、SAP HANA (たとえば、E64s v3、E20ds v4、E32ds v4、E48ds v4、E64ds v4 など)、SAP S/4 HANA アプリケーション レイヤー、SAP NetWeaver アプリケーション レイヤーなどがあります。より広い意味では、メモリを大量に消費するエンタープライズ アプリケーション、大規模なリレーショナル データベース サーバー、データ ウェアハウジング ワークロード、ビジネス インテリジェンス アプリケーション、インメモリ型の分析ワークロード、財務的な性質のトランザクションを処理するシステムなどのビジネス クリティカルなアプリケーションも含まれます。

F-Series

コンピューティングに最適化された仮想マシン

F シリーズの VM は、CPU 対メモリ比に優れています。CPU コアあたり 2 GB の RAM と 16 GB のローカル ソリッド ステート ドライブ (SSD) を搭載し、コンピューティング集中型のワークロード向けに最適化されています。Fsv2 シリーズには、vCPU あたり 2 GiB の RAM と 8 GB のローカル一時ストレージ (SSD) が搭載されています。Fsv2 シリーズは、ハイパースレッドで、2.7 GHz Intel Xeon® Platinum 8168 (SkyLake) プロセッサを基盤としています。このプロセッサは Intel Turbo Boost Technology 2.0 によって最高 3.7 GHz のクロック速度を達成できます。

ワークロードの例としては、バッチ処理、Web サーバー、分析、ゲームなどがあります。

G シリーズ

仮想マシンに最適化されたメモリとストレージ

G シリーズの VM には、Intel® Xeon® プロセッサ E5 v3 ファミリ、汎用の D シリーズの 2 倍のメモリと 4 倍のソリッド ステート ドライブ ストレージ (SSD) が搭載されています。G シリーズには、最大 0.5 TB の RAM と 32 の CPU コアが搭載されており、他に類を見ないコンピューティング パフォーマンス、メモリ、ローカルの SSD ストレージを提供するため、負荷の高いアプリケーションに適しています。

ワークロードの例としては、大規模な SQL データベースと NoSQL データベース、ERP、SAP、データ ウェアハウス ソリューションなどがあります。

H シリーズ

ハイ パフォーマンス コンピューティング仮想マシン

HB シリーズの VM は、財務分析、気象シミュレーション、シリコン RTL モデル作成など、HPC アプリケーション向けに最適化されています。HB VM は、最大 120 個の AMD EPYC™ 7003 シリーズ CPU コアと、448 GB の RAM を搭載しています。ハイパースレッディングはありません。HB シリーズの VM では、350 GB/秒のメモリ帯域幅、コアあたり最大 32 MB の L3 キャッシュ、最大 7 GB/秒のブロック デバイス SSD のパフォーマンス、最大 3.675 GHz のクロック周波数も提供されています。

HC シリーズ VM は、陰解法有限要素の分析、貯留層シミュレーション、計算化学など、集約型の計算が要となる HPC アプリケーション向けに最適化されています。HC VM は Intel Xeon Platinum 8168 プロセッサ コア数が 44、CPU コアあたりの RAM が 8 GB で、ハイパースレッディングはありません。最大 4 つの Managed Disks があります。Intel Xeon Platinum プラットフォームは、Intel の豊富なソフトウェア ツールのエコシステムをサポートしており、ほとんどのワークロードにおいて全コアでクロック速度 3 GHz を実現します。

ワークロードの例としては、流体力学、有限要素の分析、地震の処理、貯留層ミュレーション、リスク分析、電子設計のオートメーション、レンダリング、Spark、気象モデリング、量子シミュレーション、計算化学、熱伝導シミュレーションなどがあります。

M シリーズ

メモリ最適化された仮想マシン

Azure 仮想マシンの M シリーズ ファミリはメモリ最適化済みであり、SAP HANA などの高負荷のメモリ内ワークロードに最適です。M シリーズは、1 台の VM で最大 4 TB の RAM を提供します。さらに、これらの VM は、1 台の VM で最大 128 vCPU の仮想 CPU 数を提供し、ハイパフォーマンスの並列処理を実現します。

ワークロードの例としては、SAP HANA、SAP S/4 HANA、SQL Hekaton や、超並列コンピューティング能力を必要とするビジネス クリティカルなインメモリ型の大規模ワークロードなどがあります。

Mv2 シリーズ

メモリ最適化された最大の仮想マシン

Azure Mv2 シリーズ仮想マシンは、ハイパースレッドで、Intel® Xeon® Platinum 8180M 2.5GHz (Skylake) プロセッサが搭載されており、1 台の VM で最大 416 vCPU を提供します。また、3TB、6 TB、12 TB のメモリ構成が用意されています。これは、Azure で提供される仮想マシンの中で、群を抜いて最大メモリ容量の仮想マシンであり、非常に優れたコンピューティング性能によって大規模なメモリ内データベースをサポートします。

ワークロードの例としては、SAP HANA、SAP S/4 HANA、SQL Hekaton や、超並列コンピューティング能力を必要とするビジネス クリティカルなインメモリ型の大規模ワークロードなどがあります。

N シリーズ

GPU が有効な仮想マシン

N シリーズとは、GPU 機能を持つ Azure Virtual Machines ファミリの 1 つです。GPU はコンピューティング処理やグラフィック処理の負荷が高いワークロードに最適であり、ハイエンドのリモート視覚化、深層学習、予測分析などのシナリオを通してイノベーションを促進するのに役立ちます。

N シリーズでは、特定のワークロードに合わせた 3 つのオプションをご用意しています。

• NC シリーズは、ハイパフォーマンス コンピューティングおよび機械学習ワークロードにフォーカスしています。最新バージョンの NCsv3 には NVIDIA Tesla V100 GPU が搭載されています。
• NDs シリーズは、ディープ ラーニング用のトレーニングと推論のシナリオを主な対象としています。NVIDIA Tesla P40 GPU を使用しています。最新バージョンの NDv2 には NVIDIA Tesla V100 GPU が搭載されています。
• NV シリーズでは、NVIDIA Tesla M60 GPU を使用して、強力なリモート視覚化のワークロードのほか、グラフィック処理の多いアプリケーションに対応できます。

NCsv3、NCsv2、NC、NDs の VM では、オプションで InfiniBand インターコネクトを提供し、スケールアップしたパフォーマンスを実現します。

ワークロードの例としては、シミュレーション、ディープ ラーニング、グラフィック レンダリング、ビデオ編集、ゲーム、リモート視覚化などがあります。