エンタープライズ クラウドとしての Azure: Microsoft Ignite 2017 のハイライト

2017年10月2日 に投稿済み

Corporate Vice President, Microsoft Azure

Ignite は、私が 1 年で最も楽しみにしている期間です。今回もお客様と直接お会いし、現在どのような取り組みを行っているのか、どのような技術ロードマップを検討しているのかなどをお話できた充実の 5 日間でした。話題はコンテナー、クラウド セキュリティ、機械学習、量子計算など多岐にわたりました。Ignite ではまた、多くの新機能や Azure サービスのリリース情報、更新情報が発表されました。 

ここでは、このビッグ イベントで発表された中でも特に重要だった Azure の話題と、役立つ情報満載の記事をご紹介します。 

ハイブリッド クラウドの進化: お客様の声をまとめると、パブリック クラウドが良いかプライベート クラウドが良いかという議論はほぼなくなり、分散型ハイブリッド クラウドのメリットが技術的にもビジネス的にも認められつつあるように感じました。分散型ハイブリッド クラウドはパブリック クラウドとオンプレミス上のリソースを組み合わせたもので、技術的な条件やビジネス ポリシーに対処できる最適なソリューションです。Azure Stack システムの出荷が開始されたことで、Satya Nadella が語っていた「インテリジェント クラウドとインテリジェント エッジ」というアプローチに対するお客様の理解がさらに深まったように見えました。また、レポーター、アナリスト、顧客の皆様に、SQL Server 2017、Azure SQL DB マネージド サービス、SQL 移行によって Azure Stack からハイブリッド データにすばやく接続し、ハイブリッド環境にデータをスムーズに配置できることをお伝えできました。以下はハイブリッド インフラストラクチャに関する記事です。ぜひお読みください。

Ignite でマイクロソフトがハイブリッド クラウドを単なるインフラストラクチャを超えて拡張 

Microsoft Azure Stack がハイブリッド クラウド コンピューティングのあり方を変える 

マイクロソフトがクラウド戦争に以前から予想されていた 3 つの秘密兵器を投入 

マイクロソフトの Azure が他のクラウド コンピューティング企業の脅威に 

現実味を増す AI の導入: お客様が AI を自社のアプリケーションやビジネス プロセスに利用したいと積極的に議論されていたのは想定外でしたし、とても驚きました。AI はまだ比較的新しい技術ですが、Ignite を通じて、近いうちに使い始めたいと考えてる企業が多いことを知りました。パブリック クラウドをインフラストラクチャに使用していないお客様の中にも、Azure Machine Learning と AI を利用して既存のシステムを強化したり、AI でビジネス プロセスを大幅に変更したいとお考えのお客様がいました。今年の Ignite では、「開発者であり、データ サイエンティストでもある」というお客様に多くお会いしました。このような肩書を持たれる方はここ数年確かに増えてきました。そうした中で、Azure Machine Learning Workbench アプリケーションへの注目が非常に高まっていました。いくつかの例を下記の記事でお読みいただけます。

マイクロソフトが新しい機械学習ツールをリリース 

Microsoft Ignite 2017: SQL Server 2017 から Azure Machine Learning まで幅広い選択肢を提供 

マイクロソフト: 開発者により積極的な AI の利用を要望 

セキュリティの重要性: 技術の分野において、セキュリティが最も重要な要素であることに変わりはありません。セキュリティは常に話題の中心ですが、今年の Ignite では、ここ数年に比べるとクラウド セキュリティの理解に関する話題は少なめでした。その代わり、機械学習や AI を利用したセキュリティの強化や、セキュリティの実効性を高めるためのクラウド テクノロジのさらなる導入といった、より幅広いセキュリティ戦略に関するテーマが、私が参加したセキュリティ討論では話し合われました。このように、セッションの内容が「クラウドは安全なの?」という段階から、「どうすれば安全性を高められるの?」という段階に移ってきたのは嬉しいことです。今週開催された Microsoft Envision の基調講演に登壇した Brad Smith はこう語りました。「サイバーセキュリティの問題には、テクノロジ業界、ユーザー、行政機関が一丸となって取り組む必要があります。セキュリティはチーム スポーツなのです。」 これには、私もまったく同意見です。Ignite で発表したニュースの多くは Microsoft 365 のセキュリティ更新に関するものでしたが、ハイブリッド クラウド セキュリティに関連するものとして、Azure Security Center でリリースした新機能についても触れました。以下の記事をご覧ください。

マイクロソフトがクラウドのセキュリティ オファリングを拡張 

量子コンピューティングの実現に向けて前進: お客様に Ignite の基調講演で特に印象に残ったこと尋ねると、Satya Nadella が行った量子コンピューティングのプレゼンテーションがトップ 3 に挙がりました。ほとんどのお客様は「全部を理解できたわけではない」と付け加えていましたが、このレベルにまで関心が増えたことがわかり、また、変化の兆候を感じることができて感激しました。また先週、「topological qubit (トポロジカル量子ビット)」というキーワードの検索数が 10 倍に増えたことも確認しました。難しいトピックですが、以下の記事にうまくまとめられています。

マイクロソフトが量子コンピューティング ツールキットで次のコンピューティングの波を作る 

オーランドの会場まで足をお運びいただいた皆様、ありがとうござました。私にとって非常に刺激的でやりがいのある 1 週間となりました。皆様にも同じようにお楽しみいただけていたら幸いです。来年の Ignite でまたお会いしましょう。