Azure Ultra Disk Storage:非常に I/O 負荷の高いワークロード向けの Microsoft のサービス

2019年8月15日 に投稿済み

Chief Technology Officer, Microsoft Azure

本日、Microsoft Azure のコーポレート バイス プレジデントである Tad Brockway 氏により、Azure Ultra Disk Storage の一般提供が発表されました。これは、極めて I/O 負荷の高いワークロード向けに、大量のスループットを 1 ミリ秒未満の待ち時間で提供する Azure Managed Disks オファリングです。Ultra Disk Storage の導入により、Azure には、Ultra Disk Storage、Premium SSD、Standard SSD、Standard HDD の 4 種類の永続ディスクが含まれることになります。このポートフォリオは、それぞれのワークロードの要件に見合った価格とパフォーマンスのオプションを提供します。Ultra Disk Storage は、SAP Hana、OLTP データベース、NoSQL、その他のトランザクションの多いワークロードなど、I/O 集中型ワークロードで一貫したパフォーマンスと低待機時間を実現します。さらに、単一の Ultra ディスクを使用すると、複数のディスクをストライプ化しなくても、仮想マシン (VM) の I/O 上限に到達できます。

ビジネス クリティカルな企業のワークロードにとって、データの耐久性は必須の要素です。Ultra Disk Storage は、耐久性を確保するため、既存のローカル冗長ストレージ (LRS) テクノロジを基に構築されています。このテクノロジは、データのコピーを 3 つ同一の可用性ゾーン内に保存します。ストレージに書き込むすべてのアプリケーションは、LRS システムに永続的に複製されてはじめて、確認を受信します。

次に示すのは、Ultra Disk Storage の最高クラスのパフォーマンスのデモを Microsoft Ignite でお見せした際のクリップです。

Mark 氏のブログ (6)

Microsoft Ignite 2018:Azure Ultra Disk Storage のデモ

プレビュー プログラムに参加されたお客様のコメントの一部を次に引用します。

"Ultra Disk Storage のおかげで、さまざまなディスク サイズの高い IOPS レベルとスループット レベルで、一貫してミリ秒未満の待ち時間を達成できました。さらに、Ultra Disk Storage では、ワークロードに応じてパフォーマンス特性を微調整することもできます。"

- DEVON ENERGY、ストレージ エンジニア、Amit Patolia 氏

"Ultra Disk Storage には、VM SKU のスループットを完全に活かせる強力な構成オプションが用意されています。IOPS や Mbps を制御する能力は特筆に値します。"

- Tricore HCM、IT 管理者、Edward Pantaleone 氏

Ultra Disk Storage の内部

Ultra Disk Storage は、Microsoft の次世代分散ブロック ストレージ サービスで、Azure IaaS VM およびコンテナー向けのディスク セマンティクスを提供します。Ultra Disk Storage は、高い IOPS でも耐久性を確保する点で妥協することなく、一貫したパフォーマンスを提供することを目標に設計されました。このため、各書き込み操作は、クライアントに確認される前に、異なる 3 つのラック (障害ドメイン) のストレージに複製されます。Azure Premium Storage と比較すると、Ultra Disk Storage は、サーバー SSD ベースのキャッシュである Azure BLOB ストレージ キャッシュに依存せずに極めて高いパフォーマンスを提供するため、キャッシュされない読み取りと書き込みのみをサポートします。さらに、仮想ディスク クライアント (VDC) と呼ばれる簡略化された新しいクライアントがコンピューティング ホストに導入しました。VDC は、基盤とする Ultra Disk Storage クラスター内のディスクへの仮想ディスク メタデータ マッピングを完全に認識しています。これにより、クライアントは、最初のディスク接続に使用されたロード バランサーやフロントエンド サーバーをバイパスして、ストレージ サーバーと直接やり取りできます。この簡略化されたアプローチにより、読み取り操作や書き込み操作は最小限のレイヤーを走査するだけでよくなるため、待ち時間が短くなり、エンタープライズ フラッシュ ディスク アレイに匹敵するパフォーマンスを実現できます。

次の図に、1 つの操作で走査される異なるレイヤーを、Ultra ディスクの場合と Premium SSD ディスクの場合とで比較して示します。操作は、クライアントから、Hyper-V、対応するドライバーの順に流れます。Premium SSD ディスクで実行される操作は、Azure BLOB ストレージ キャッシュ ドライバーから、ロード バランサー、フロントエンド サーバー、パーティション サーバー、ストリーム レイヤー サーバーの順に流れます (詳細はこちらを参照)。Ultra ディスクで実行される操作は、仮想ディスク クライアントから対応するストレージ サーバーに直接流れます。

クライアント仮想マシン ダイアグラム

Ultra Disk Storage と Premium SSD Storage の I/O フローの比較

Ultra Disk Storage の主な利点の 1 つは、ディスクをデタッチしたり仮想マシンを再起動したりせずに、ディスク パフォーマンスを動的に調整できることです。このため、ワークロードに応じてパフォーマンスをスケーリングできます。IOPS やスループットのどちらかを調整すると、新しいパフォーマンス設定が 1 時間未満で有効になります。

Azure は、ディスク パフォーマンスの上限を設定できる 2 つのレベルのスロットルを実装しています。"リーキー バケット" VM レベル スロットルは各 VM サイズに固有のものです (詳細はこちらを参照)。Ultra Disk Storage の主要な利点として、ディスク レベルで適用される、時間ベースの新しいディスク レベル スロットルが挙げられます。この新しいスロットル システムにより、特定の IOPS およびスループットに対して、より現実的なディスクのビヘイビアーを実現できます。リーキー バケット スロットルに達するとパフォーマンスが不安定になる場合があるのに対し、新しい時間ベースのスロットルでは、スロットル上限であっても一貫したパフォーマンスが提供されます。よりスムーズなこのパフォーマンスを活用するには、ディスク スロットルを VM スロットルよりわずかに低く設定します。この新しいスロットル システムの詳細については、将来のブログ記事で説明いたします。

利用可能なリージョン

現時点では、Ultra Disk Storage は次のリージョンで提供されています。

  • 米国東部 2
  • 北ヨーロッパ
  • 東南アジア

なお、近日中にサービス提供地域を拡大する予定です。最新のサポート対象リージョンについては、FAQ を参照してください。

仮想マシンのサイズ

Ultra Disk Storage がサポートされている仮想マシンのタイプは、DSv3 と ESv3 です。近日中に、別の仮想マシンのタイプもサポートされる予定です。最新のサポート対象 VM サイズについては、FAQ を参照してください。

今すぐご利用ください

オンライン リクエストを送信するか、Microsoft の担当者に連絡することにより、Azure Ultra Disk Storage へのオンボードを要求できます。一般提供の制限事項については、ドキュメントを参照してください。