信頼のデジタル化:Azure Blockchain サービスでブロックチェーン開発を簡略化

5月 2, 2019 に投稿済み

Chief Technology Officer, Microsoft Azure

マルチパーティー計算のデジタル マップのサムネイル [3]

デジタル世界のグローバル化が急速に進む中、ビジネス プロセスは複数の組織に関係し、信頼境界を超えるワークフローの管理に多額が費やされています。デジタル トランスフォーメーションが、1 つの企業の壁を越えて、サプライヤー、パートナー、およびお客様と共有されるプロセスへと拡大しているため、それにつれて信頼の重要性が高まっています。Microsoft の目標は、この秘密計算 (Secure Multi-party Computation) の新しい時代での企業の成長を支援することです。そのために、オープンでスケーラブルなプラットフォームとサービスを提供し、ゲーム パブリッシャー穀物加工業者から支払い ISV世界的な運送業者に至るあらゆる企業が、他社と共有しているプロセスでデジタル トランスフォーメーションを実現できるようにしています。

Azure Blockchain サービス:クラウド内のブロックチェーン アプリケーションの基盤

Azure Blockchain サービスは、コンソーシアム ブロックチェーン ネットワークの形成、管理、およびガバナンスを簡略化するフルマネージドのブロックチェーン サービスです。このおかげで、企業はワークフロー ロジックとアプリケーション開発に専念できます。このたび、パブリック プレビューが利用可能になったことを発表いたします。

ユーザーは、数回クリックするだけで、Azure portal の直感的なインターフェイスを使用して、許可されたブロックチェーン ネットワークの作成とデプロイ、コンソーシアムのポリシーの管理を行うことができます。開発者は、組み込みのガバナンスにより、新しいメンバーの追加、アクセス許可の設定、ネットワーク正常性およびアクティビティの監視、Azure Active Directory との統合による、管理された非公開の操作を行うことができます。

今週はまた、Quorum を Azure Blockchain サービスで利用できる最初の台帳にするための J.P. Morgan との提携も発表いたしました。Quorum は、世界最大のブロックチェーン開発者コミュニティを有する、人気のある Ethereum プロトコル上に構築されているため、Quorum が選ばれるのは当然のことです。エンタープライズのお客様が求める機密のトランザクションをサポートすると同時に、豊富なオープンソース ツールのセットを統合しています。Starbucks や Louis Vuitton、Microsoft の Xbox Finance チームなど、Quorum を使用しているお客様は、Azure Blockchain サービスを使用して、ネットワークを低コストで迅速に拡大できるようになり、焦点をインフラストラクチャ管理からアプリケーション 開発とビジネス ロジックに移すことができるようになりました。

"世界中の組織が Quorum を使用して複雑なビジネスや社会の問題を解決するようになり、当社は、Quorum が過去 4 年間に成し遂げた成功を大変誇りに思ってします。Quorum を強化し、プラットフォーム上の機能とサービスを拡大し続けるうえで、Microsoft と提携できるのは喜ばしいことです。"

— J.P. Morgan、ブロックチェーン グローバル責任者、Umar Farooq 氏

お客様にエンタープライズ級の Etheeum スタックと Quorum を提供できることが楽しみです。また、今後数か月で、デジタル トークン管理、アプリケーション統合の改善、R3 の Corda Enterprise のサポートなどの新しい機能を Azure Blockchain サービスに追加する予定です。

アプリケーション主導のアプローチ

台帳は新しいアプリケーションの基盤にすぎません。Azure Blockchain サービスを使用して基礎となるブロックチェーン ネットワークを構成した後、スマート コントラクトを使用してビジネス ロジックを体系化する必要があります。今まで、そのために複数のコマンドライン ツールおよび限定された開発者 IDE 統合が必要となったので、厄介な問題でした。このたび、これらの問題に対処するできるように、VS Code 向けの拡張機能を発表いたします。この拡張機能により、Ethereum スマート コントラクトの作成とコンパイル、パブリック チェーンまたは Azure Blockchain サービスのコンソーシアム ネットワークへのこれらのスマート コントラクトのデプロイ、Azure DevOps を使用したコードの管理を行うことができます。

ネットワークを作成し、スマート コントラクト ステート マシンがデプロイしたら、アプリケーションを構築し、コンソーシアムの参加者がスマート コントラクトで表現されるビジネス ロジックおよびデータを共有できるようにする必要があります。主な課題は、スマート コントラクトの更新に対応できるように、またはスマート コントラクト トランザクションを実行できるよう、これらのアプリケーションとスマート コントラクトを統合することでした。これにより、データベース、CRM、ERP システムなどの他のシステムで管理されるビジネス プロセスが台帳と接続されます。この手順は、新しい Azure Blockchain Dev Kit により、Logic AppsFlow 向けのコネクタとテンプレートを使用し、Azure Functions などのサーバーレス ツールと統合することで、これまでになく簡単になります。

最も重要なネットワークの構築、スマート コントラクトのコーディング、台帳の操作の詳細については、Web シリーズの Block Talk の最新のエピソードを参照してください。

オープン コミュニティの利用

この 1 年間、Microsoft は、Confidential Consortium Framework (CCF) の一般提供に向けて準備してきました。CCF では、SGX や VSM などの信頼できる実行環境 (TEE) を使用して、集中管理されるデータベースのスループットと待機時間で、統合対象の台帳で機密のトランザクションを実行できます。機密性とハイ パフォーマンスが、当社のエンタープライズのお客様の主な要件です。CCF の最初のバージョンが完成して Quorum と統合され、ソース コードを Github で入手可能になったことを発表できて光栄です。

Microsoft では、ブロックチェーンをお客様に提供する最良の方法は、今日のブロックチェーンのイノベーションに貢献している、多様で才能あふれるオープンソース コミュニティと協力することだと確信しています。2015 年に始まったこの取り組みで、Ethereum、R3 Corda、Hyperledger に関する発展中のコミュニティと提携し、Azure 内でこれらのテクノロジを利用できるようにしてきました。独自の台帳を構築したり台帳の代わりになるものを作成したりするのではなく、オープンソース テクノロジ開発者が Azure を愛し、Azure でより良い結果を出せるように取り組んできました。今週発表したすべてのツールで、開発者は Azure Blockchain サービスのコンソーシアム ネットワークとパブリック Ethereum の両方を操作できます。

"Microsoft は、ブロックチェーン開発者のオープン コミュニティを利用し、次なる分散アプリケーションを構築する開発者に最良のクラウド開発ツールを提供してきました。VS Code などのツールのための Azure Blockchain サービスと Ethereum の統合は、オープン ブロックチェーン開発への Microsoft のコミットメントを実証しています。"

— Ethereum 共同創設者、Vitalik Buterin 氏

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