Microsoft Connected Vehicle Platform、フランクフルト モーター ショー (IAA) で存在感を示す

2019年9月8日 に投稿済み

General Manager, Azure IoT Mobility, Maps, and Connected Vehicles

この記事は、Microsoft Connected Vehicle Platform (MCVP) チームが共同執筆したものです。 

世界中に数多くのコネクテッド カーが普及すると言われる中、コネクテッド ビークル ソリューションは、そうした車にインフォテイメント、エンターテイメント、生産性、安全性、ドライバー支援といった直観的なエクスペリエンスを提供することが期待されています。このような車載サービスだけでなく、ライドシェアやカーシェアのようなフリート ソリューションや、ユーザーと走行経路の情報を活用するスマホ アプリでも、コネクテッド ビークル ソリューションは重要な役割を果たします。

コネクテッド ビークル ソリューションを利用すれば、自宅でバカンス先へ持っていく荷物をまとめながら電話会議に参加し、ドライブ中も会議を続けることができます。カーシェアリング サービスでは、ルート プランニング機能を使って、ネットワークへのつながりやすさと運転のしやすさの面で最適なルートを選択できます。後部座席で通話する場合は、マイクの感度も調整できます。ところが、こうしたエクスペリエンスは、車両前面に固定された車載インフォテイメント デバイス (IVI) や、車両の開発過程で採用された特定のハードウェアとソフトウェアによる制約を受けているのが現状です。マイクロソフトは、自動車に乗っている期間中も、こうしたエクスペリエンスを進化させていく必要があると考えています。内装やシステム全体、さらに車外に先進のエクスペリエンスを実現し、新たな移動手段の時代に向けて、自動車メーカーと消費者の間により深く長続きする関係を築いていくことが新しいビジネス チャンスとなります。

この機会の実現に向けて自動車メーカーと MaaS (サービスとしてのモビリティ) プロバイダーが注目しているもの。それが、デジタル フィードバック ループが確立されたコネクテッド ビークル プラットフォームです。Microsoft Connected Vehicle Platform では、車両、スマートフォン、新たな移動手段をサポートするさまざまなエンタープライズ アプリケーションという 3 つのエッジと Azure をつなげ、データやサービスを安全かつ継続的に管理することができます。このフィードバック ループによって獲得された新たなインサイトを、個別にアップデート可能な複数のサービスに反映することで、新機能をシームレスに展開できます。

Microsoft Connected Vehicle Platform (MCVP) は、自動車メーカー (OEM) が消費者に付加価値サービスを提供するためのデジタル シャーシです。サービスの対象領域は次のとおりです。

  • 車内エクスペリエンス
  • 自動運転
  • 高度なナビゲーション
  • カスタマー エンゲージメントとインサイト
  • テレマティクスと予測サービス
  • 接続性と OTA アップデート

MCVP はおよそ 40 の Azure サービスで構成されたプラットフォームであり、自動車のさまざまな利用シナリオに合わせてカスタマイズされます。新機能の継続的な OTA アップデートを可能にするために、Automotive IoT Edge のような車内で稼働する Azure エッジ テクノロジと、インテリジェントな位置情報サービスを提供する Azure Maps も含まれています。

MCVP と業界のパートナー エコシステムにより、すべてのデジタル サービスに一貫したプラットフォームを提供します。たとえば、車両のプロビジョニング、双方向のネットワーク接続、コンテナー化された機能の継続的な OTA アップデート、コマンド アンド コントロールのサポート、テレマティクスのホット パス、ウォーム パス、コールド パス、顧客またはサードパーティの差別化のための拡張フックといった機能が含まれます。Azure 上に構築された MCVP は、ハイパースケールでグローバルな可用性を実現します。また、Azure Cloud の一部として提供されるコンプライアンス対応も組み込まれています。OEM やフリート オペレーターは、差別化に役立たないインフラストラクチャにリソースを費やすのではなく、「スタックを積み上げる」方法として MCVP を利用し、顧客へのサービスに焦点を当てることができます。

自動車 OEM は既に、フォルクスワーゲン グループ (英語)ルノー・日産・三菱アライアンスICONIQ (英語) などの多数のマイクロソフト エコシステム パートナーと共に MCVP を活用しています。

ここからは、マイクロソフトのお客様による包括的なコネクテッド ビークル ソリューションの開発と展開を支援する、多くの MCVP エコシステム パートナーを簡単にご紹介します。

Microsoft Connected Vehicle Platform の各要素を示した画像。

注力分野とサポート パートナー

マイクロソフトのパートナー エコシステムには、独立系ソフトウェア ベンダー (ISV)、自動車サプライヤー、システム インテグレーター (SI) が含まれ、これらのパートナーが MCVP の価値をさまざまな角度から支えています。次の分野でパートナーシップが締結されています。

車内エクスペリエンス

スクリーンの低コスト化、自動運転の機能向上、音声アシスタントの普及、接続性に対するユーザーの期待の高まりにより、OEM がドライバーと搭乗者の両方に提供するデジタル エクスペリエンスを通じて差別化を図れる機会が生まれています。

LG Electronics の webOS Auto プラットフォームは、コンテナー対応車載 OS であり、車内エクスペリエンスとして有料 TV 向けのサードパーティ アプリケーション エコシステムを提供します。webOS Auto は、コンテナー ベースのランタイム環境をサポートし、車内で実現される最新エクスペリエンスの重要な一部となります。

Faurecia は、MCVP を活用して、次世代インフォテイメント システム「Cockpit of the Future (未来型コックピット)」に、これまでの常識を覆すパーソナライズされたコネクテッド サービスを組み込んでいます。これにより、すべての搭乗者に向けた車内エクスペリエンスが一新されます。

自動運転

自動運転システムの開発過程では、共通のコネクテッド ビークル プラットフォームによって統合されたテスト車両と生産車両の両方からの情報が必要です。なぜなら、自動走行やドライバー支援の基盤となる機械学習 (ML) モデルは、車両からのフィードバックに基づいて、時間の経過と共にアップデートされ、改良されていくからです。こうしたアップデートは、無線ネットワーク経由でクラウドに接続することで段階的に行われます。

Teraki は、テレメトリ、ビデオ、3D のようなセンサー データを効率よく抽出、管理するためのコンテナー化された機能を開発し、車両向けに提供しています。同社の製品は、関連性の高い凝縮された情報を抽出できるよう、センサー データのモデルを継続的に改良し、アップデートします。これにより、車内 (エッジ) でも Azure 内 (クラウド) でも高い精度を実現できるようになっています。

TomTom (英語) は、HD マップや交通情報などのナビゲーション インテリジェンス サービスを、MCVP で使用できるコンテナー化されたサービスとして統合しています。これにより、自動運転をはじめとするその他の車内サービスで、より詳しい位置情報コンテキストを利用できるようになります。

高度なナビゲーション

TomTom (英語) のナビゲーション アプリケーションは、MCVP の車内コンピューティング アーキテクチャと統合されており、車両から Azure クラウドへ、ナビゲーションの使用状況データと診断データを送信することができます。自動車メーカーは、このデータを活用してインサイトを引き出し、カスタム サービスを提供できます。また、設計やエンジニアリングにおいても、情報に基づいたより良い決断を下すことができます。この統合のメリットは、ロード メタデータを使って、計画されたルートと実際のルートを比較することで、即座にインサイトが得られることです。フランクフルト モーター ショー (IAA) に参加される際は、マイクロソフトのブースでぜひデモをご覧ください。

Telenav (英語) は、コネクテッド カーと位置情報サービスのリーディング プロバイダーです。マイクロソフトと連携して、インフォテイメント、車内コマース、ナビゲーションを含むインテリジェント コネクテッド カー ソリューション スイートと MCVP の統合に取り組んでいます。

カスタマー エンゲージメントとインサイト

Otonomo (英語) は、OEM やフリート オペレーターなどから収集した自動車のデータを安全に取り込み、加工、改良するサービスを展開しています。アプリケーション プロバイダーやサービス プロバイダーは、このデータを利用して、ドライバーにとって価値のある新しい革新的なサービスを多数開発することができます。このデータ サービス プラットフォームは、個人のユース ケースと集約されたユース ケースの両方を対象とする設計ソリューションによって、プライバシーを保護します。マイクロソフトとの連携を通じて、Microsoft Connected Vehicle Platform を採用した自動車メーカーは、コネクテッド カーのデータを Otonomo の既存エコシステムに簡単に接続し、ドライバーに新しいコネクテッド カー サービスをすばやく提供することができます。

テレマティクスと予測サービス

DSA は、車両の電気と電子部品の品質保証、診断、保守管理を行うソフトウェアおよびソリューション プロバイダーして自動車業界をリードしています。DSA とマイクロソフトは、Microsoft Connected Vehicle Platform を利用して高度な車両ライフサイクル管理を行うことにより、自動車の製造施設と世の中を走る車の間でデジタル フィードバック ループを構築することを目指しています。

WirelessCar は、コネクテッド ビークル エコシステム内の先進的なマネージド サービス プロバイダーです。Microsoft Azure と Microsoft Connected Vehicle Platform を利用して、自動車メーカーがモビリティ サービスを提供できるようにすることで、ビジネス モデルが急速な変化を遂げる中、市場に向けたメーカー各社の野心的な目標をサポートし、その勢いを加速させています。

接続性と OTA

Cubic Telecom (英語) は、自動車業界、IoT 業界をターゲットとする先進的なコネクティビティ管理ソフトウェア プロバイダーです。グローバル マーケット向けの MCVP のコア サービスとして、シームレスな接続を実現した最初のパートナーの 1 つです。MCVP との緊密な統合により、単一のデータ レイクと単一の統合サービス監視パスを実現します。Cubic Telecom のコネクテッド カー機能により、ドライバーはリアルタイムでインフォテイメント アプリを使用し、デバイスを Wi-Fi ホットスポットに接続することができます。またデータ プランを上げると、高速 LTE 接続や別の APN (任意) にアクセスすることもできます。

Excelfore は、自動車の OTA アップデートとデータ アグリゲーション テクノロジに取り組む革新的な企業として、eSync 双方向データ パイプラインのフル実装を提供しています。このデータ パイプラインは、Microsoft Azure クラウド プラットフォームに移植され、最初の MCVP OTA アップデート ソリューションとして統合されています。

Tata Communications は、世界有数のデジタル インフラストラクチャ プロバイダーです。マイクロソフトは Tata Communications と連携して、新しい革新的なコネクテッド カー アプリケーションの開発に取り組んでいます。Tata Communications の IoT 接続機能「MOVE™」と MCVP を組み合わせることにより、自動車メーカーはよりシームレスで安全なドライビング エクスペリエンスをグローバルに提供することができます。

マイクロソフトは、コネクテッド ビークルの分野に参加できることをたいへん嬉しく思っています。Microsoft Connected Vehicle Platform、マイクロソフトのエコシステム パートナー、先進的な自動車メーカー (OEM、自動車テクノロジ サプライヤー) とのパートナーシップにより、世界の自動車業界はもちろん、スマート シティ、スマート インフラストラクチャ、保険、輸送などの関連業界でも、次なるイノベーションの波を世界規模で生み出す独自のサービスを提供できると確信しています。

Microsoft Connected Vehicle Platform の詳細をご確認ください。また、フランクフルト モーター ショー (英語) のマイクロソフトのブースにもぜひお越しください。