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Azure Disks にバースト機能を追加しパフォーマンスが向上

Azure Premium SSD Disks に、プレビュー版のバースト機能を追加し、さらに Premium SSD と Standard SSD の両方で、新たに 4/8/16 GiB のディスク サイズを選択できるようになりました。対象の Premium SSD ディスクは、最大で既定のパフォーマンス目標の 30 倍までバースト可能となり、突発的なワークロードの増加への対応力がさらに向上しています。

11 月の Microsoft Ignite でも発表させてただきましたが、Azure Premium SSD Disks にプレビュー版のバースト機能が追加され、Premium SSD と Standard SSD の両方で、新たに 4/8/16 GiB のディスク サイズを選択できるようになりました。こちらの記事では、上述の新要素について詳しくご紹介します。バーストが適用される Premium SSD ディスクは、最大で既定のパフォーマンス目標の 30 倍を達成可能で、突発的なワークロードの増加への対応力が向上しています。ワークロードをオンプレミスで実行されていて、そのディスク トラフィックの変動が予測しがたい場合、Azure に移行し、バースト機能を活用することで、全体のパフォーマンスを向上させることができます。

ディスクのバーストには、クレジット ベースのシステムが適用されます。クレジットは、トラフィックが既定レベル以下のときに蓄積され、トラフィックが既定レベルを上回っているときに消費されます。バースト機能は、次のような用途のディスクに最適です。

  • 仮想マシン (VM) のブートを高速化する OS ディスク: 仮想マシンのブート中には、OS ディスクからの読み取り量が増大します。バーストを利用することで、ブート時間の短縮が見込めます。Azure でクラウド ワークステーションをホストしている場合は、ディスクのスループット向上の結果として、アプリケーションの起動時間を短縮することができるでしょう。
  • 突発的なトラフィック増加に対応するデータ ディスク: 実稼働システムの中には、ディスクのインプット/アウトプット (IO) の突発的な増大が、どうしても避けられないものがあります。例えば、データベースのチェックポイントを実行している場合は、データ ディスクへの書き込みや、バックアップ処理のための読み込みが、突然増加することがあります。ディスク バースト機能を用いると、ディスク トラフィックの想定内・想定外の変動に、柔軟な対応を取れるようになります。

今回のプレビュー リリースで、マイクロソフトは小容量のディスク サイズを追加し、クラウド導入の初期コストをさらに引き下げるとともに、バースト機能を導入して、ストレージ サービスのパフォーマンスを一層向上させています。いますぐ、ストレージ サービスの新機能を活用して、パフォーマンスと堅牢性、コスト効率に優れたソリューションを Azure 上に構築しましょう。

開始方法

バースト対象のサイズのマネージド ディスクを Azure ポータルPowerShell、またはコマンドライン インターフェイス (CLI) で新規作成します。バースト可能なディスク、新しいサイズのディスクの仕様は、下の表から確認できます。バースト機能と新しいディスク サイズをプレビュー版としてサポートしているリージョンは、こちらの Azure Disks についてよく寄せられる質問のページから確認できます。マイクロソフトは、プレビュー版をサポートするリージョンを積極的に拡大させています。

Premium SSD マネージド ディスク

バースト機能は、Premium SSD マネージド ディスクのみでサポートされています。プレビュー版をサポートしているリージョンでは、すべての新規デプロイに対し、同機能が既定で有効化されます。既存のディスクがバースト機能の対象サイズである場合、ユーザーはディスクのデタッチおよび再アタッチを行うか、アタッチされている仮想マシンを停止および再起動させることで、バースト機能を有効化することができます。バースト機能の動作について、詳しくはこちらの記事「Azure で利用できるディスクの種類」をご覧ください。

バースト可能なディスク

ディスク サイズ

ディスクごとに割り当てられた IOPS

ディスクごとに割り当てられた帯域幅

ディスクごとのバースト時最大 IOPS

ディスクごとのバースト時最大帯域幅

ピーク バースト率の最大持続時間

P1 – New

4 GiB

120

25 MiB/秒

3,500

170 MiB/秒

30 分

P2 – New

8 GiB

120

25 MiB/秒

3,500

170 MiB/秒

30 分

P3 – New

16 GiB

120

25 MiB/秒

3,500

170 MiB/秒

30 分

P4

32 GiB

120

25 MiB/秒

3,500

170 MiB/秒

30 分

P6

64 GiB

240

50 MiB/秒

3,500

170 MiB/秒

30 分

P10

128 GiB

500

100 MiB/秒

3,500

170 MiB/秒

30 分

P15

256 GiB

1,100

125 MiB/秒

3,500

170 MiB/秒

30 分

P20

512 GiB

2,300

150 MiB/秒

3,500

170 MiB/秒

30 分

Standard SSD マネージド ディスク

Standard SSD Disks には、以下のディスク サイズが追加されました。表記されているパフォーマンス目標は、これらのサイズのディスクで達成できる IOPS や帯域幅の最大値です。先にご紹介した Premium SSD Disks とは違い、こちらのディスクの IOPS や帯域幅は、割り当てが保証されているわけではありません。ワークロードのパフォーマンス性を重視する場合や、単一のインスタンスをデプロイする場合は、Premium SSD の利用をおすすめいたします。

 

ディスク サイズ

ディスクごとの最大 IOPS

ディスクごとの最大帯域幅

E1 – New

4 GiB

120

25 MB/秒

E2 – New

8 GiB

120

25 MB/秒

E3 – New

16 GiB

120

25 MB/秒

マイクロソフトの Web サイトから、Azure Disk Storage のサービス ラインアップをご確認ください。利用価格の詳細については、Azure Managed Disks の価格紹介ページをご覧ください。

フィードバックのお願い

新しいディスク サイズについて、お客様からのフィードバックをお待ちしています。AzureDisks@microsoft.com まで、メールをお寄せください。