Azure Stream Analytics on IoT Edge の一般提供

2018年12月4日 に投稿済み

Principal Program Manager Lead, Azure Stream Analytics

Azure Stream Analytics (ASA) on IoT Edge の一般提供開始を発表いたします。このサービスを使用することで、開発者は、ほぼリアルタイムの分析インテリジェンスを IoT デバイスにより近い場所に展開し、デバイス生成データの価値を最大限に活用できます。このリリースの Azure Stream Analytics を使うことで、開発者は、ストリーム処理のための真にハイブリッドなアーキテクチャを構築できます。つまり、IoT Edge 上のコンテナーでデバイス固有またはサイト固有の分析を実行し、クラウドで実行される、デバイスにまたがった大規模な分析を補完することができるのです。

エッジでストリーム分析を実行する理由

Azure Stream Analytics on IoT Edge は、新しいシナリオ向けに Azure Stream Analytics (ASA) のパワーと使いやすさを解き放つことで、Microsoft のクラウド サービスを補完します。

  • コマンドと制御の待機時間が短い: たとえば、製造安全システムは、非常に短い待機時間で運用データに応答する必要があります。ASA on IoT Edge を使用することで、センサー データをほぼリアルタイムで分析し、異常を検出した際はコマンドを発行してマシンを停止したり、アラートをトリガーしたりできます。
  • クラウドへの接続が制限されている:リモート採掘装置、接続された船舶、海洋掘削など、ミッション クリティカルなシステムでは、クラウド接続が断続的なときでも、データを分析し、そのデータに対応する必要があります。ASA on IoT Edge では、ネットワーク接続とは関係なくストリーミング ロジックが実行され、さらなる処理のためにクラウドに送信するデータを選択できます。
  • 帯域幅が制限されている: 産業用 IoT 設備やコネクテッド カーによって生成されるデータ量は膨大になる可能性があるため、クラウドに送信する前に、データをフィルター処理または前処理する必要があります。ASA on IoT Edge を使用すると、クラウドに送信する必要があるデータをフィルター処理または集計したり、変更や異常が検出されたときのみデータを送信したりできます。
  • データのプライバシー: 法令順守のため、一部のデータについてはクラウドに送信する前に、ローカルでの匿名化または集計が必要になる可能性があります。ASA on IoT Edge では、さまざまなソース、デバイス、ユーザーから取得したデータを集計し、そのデータをクラウドに送信する前に個人情報を削除することができます。

ASA on IoT Edge を使用してこのようなシナリオを既に実現されたお客様からは、肯定的な内容のフィードバックをいただいています。NEC の IT プラットフォーム事業部部長、落合浩之氏は次のように話しています。"Azure Stream Analytics on IoT Edge を使用すると、IoT ソリューションの応答性を向上させながら、IoT Edge 上でローカルにデータを処理することで、データのプライバシーと主権を確保できます。当社の IoT ソリューションにおいても、NEC の Azure Plus コンサルティング サービスをご利用のお客様の IoT ソリューションにおいても、このサービスを使用することに、大きな可能性を感じています。"

GA バージョンの新機能

ASA on IoT Edge の一般公開では、Edge での運用ワークロードをサポートする強力な機能強化がいくつも実施されています。

  • 信頼性とパフォーマンスの向上。
  • オフライン シナリオのサポートの向上:初期展開の後、クラウド接続されていなくても ASA on IoT Edge を再起動できます。
  • ログ記録の強化: 開発者は、トラブルシューティングの目的で詳細なデバッグ ログを有効にできるようになりました。
  • 監視の改善: 入力、出力、エラー数、OutputWatermarkDelay など、10 個の新しいメトリックが有効になりました。さらに、モジュール ツインから ASA ジョブの状態を照会できるようになりました。
  • クエリ ロジックの更新フローの簡略化: 以前は IoT Edge デバイスに展開されていた ASA ジョブの更新が、はるかにシンプルになりました。ASA でジョブのロジックを更新した後に、IoT Hub のポータルで数回クリックするだけで IoT Edge での展開を更新できます。
  • コンテナーを再起動することなく参照データを更新する機能: 新しい IoT Edge の展開を介して、参照データの場所を更新できるようになりました。
  • プログラムによる展開: REST API を使用して、ASA on IoT Edge のジョブを作成してパッケージ化できるようになったため、CI/CD (継続的インテグレーションと継続的デリバリー) が可能になりました。
  • クラウド ジョブとの同等性の向上:以前はクラウド ジョブのみで利用できた複数のオプション (GZIP 圧縮、JSON 形式のオプションなど) が追加されたため、クラウドと IoT Edge の間でジョブを簡単に移動できます。

展望

新しい GA の機能に加えて、プレビューで利用できる ASA on IoT Edge の新機能が多数あります。

  • Visual Studio での ASA on IoT Edge のジョブのサポート: Visual Studio を使用して ASA Edge のジョブを作成できます。詳細については、Visual Studio に関するドキュメントを参照してください。
  • C# でのユーザー定義関数:.NET Standard のユーザー定義関数を使用すると、ストリーミング パイプラインの一部として .NET Standard のコードを実行できます。簡単な C# クラスを作成したり、完全なプロジェクトやライブラリをインポートしたりできます。Visual Studio では完全な作成およびデバッグ エクスペリエンスがサポートされています。詳細については、「Azure Stream Analytics Edge ジョブの .NET Standard ユーザー定義関数の開発」を参照してください。
  • C# カスタム デシリアライザー:開発者は、C# でカスタム デシリアライザーを実装して、ASA で受信したイベントを逆シリアル化できます。逆シリアル化できる形式としては、Parquet、Protobuf、XML、任意のバイナリ形式などがあります。詳細については、Azure Stream Analytics のプレビューに関するページをご覧ください。
  • 異常検出のための組み込みの機械学習: ASA on IoT Edge では、双方向、ゆっくりした増加、ゆっくりした減少の傾向の検出に加え、"スパイク" と "ディップ" の検出に対応した、組み込みの機械学習モデルがサポートされています。詳細については、Azure Stream Analytics のプレビューに関するページをご覧ください。

すぐに始める

Stream Analytics on Edge の使用の開始に関するドキュメントに従って、数分でご利用いただけます。

ASA on IoT Edge は 2019 年 2 月 1 日まで無料です。新しい価格モデルは、2019 年 2 月 1 日以降に適用可能となります。大規模展開 (デバイス 5,000 個超) 用のカスタム価格設定もご利用いただけます。詳細については、ASA の価格に関するページをご覧ください。