テクノロジが進化する度合いと速度は驚異的です。Microsoft のサーバー テクノロジも例外ではありません。32 ビット コンピューティングから 64 ビットコンピューティングへのシフト、サーバー仮想化と高度な分析の台頭を受けて、Microsoft は 2008 のリリース サイクルを開始しました。10 年は瞬く間に過ぎ去り、データにおける魅力的なイノベーションや人工知能などを使用したハイブリッド クラウド コンピューティングの成熟期に入りました。

ビジネスの遂行に SQL Server と Windows Server を選び、Microsoft をテクノロジ パートナーとして信頼してくださるお客様に感謝します。将来に備え、今日のテクノロジを最大限活用できるように、お客様を確実にサポートさせていただきたいと考えています。人気のある 2008 リリースのサポート終了が急速に近づいてきました。

• SQL Server 2008 と SQL Server 2008 R2 の延長サポートは 2019 年 7 月 9 日をもって終了します。
• Windows Server 2008 と Windows Server 2008 R2 の延長サポートは 2020 年 1 月 14 日をもって終了します。

サポート終了は、定期的なセキュリティ更新プログラムの終了を意味します。サイバー攻撃がより高度になり、頻度も増しているため、サポートされていないバージョンでアプリケーションとデータを実行すると、セキュリティやコンプライアンスの面で重大なリスクを招く可能性があります。2008 製品ファミリーは往時においては優れていましたが、パフォーマンスと効率を向上し、定期的なセキュリティ更新プログラムを適用できるように、最新バージョンにアップグレードすることを強くお勧めします。

近づきつつあるサポート終了のマイルストーンは、クラウド コンピューティングと最新バージョンの SQL Server および Windows Server を活用できるように、アプリケーションとインフラストラクチャを転換する絶好の機会です。Allscripts などのお客様は、数千台の仮想マシンで実行されている数十のアプリケーションを Azure に再ホストしました。この新たな環境で、より高度な Azure のサービスを使用して、新しいアプリケーションへの転換や開発を行うことができます。

次の 10 年間、御社が事業を継続するうえで、この切り替えを管理する際に役立つ新しい選択肢とツールについてお伝えできることを喜ばしく思っています。

Azure への移行、無料でのセキュリティ更新プログラムの延長

サポート終了は、御社の IT 資産をクラウドへと転換するうえで理想的なタイミングです。ただし、サポート タイムライン終了の前にすべてをアップグレードするのが難しいことは承知しています。このニーズに応えるために、サポート期限の終了後さらに 3 年間、ご使用のワークロードを保護できるように、SQL Server と Windows Server の 2008 および 2008 R2 の各バージョンについて、Azure でセキュリティ更新プログラムの延長を無料でご利用いただけることをお知らせします。アプリケーション コードを変更することなく、これらのワークロードを Azure に再ホストできます。これにより、SQL Server 2017 または Windows Server 2016 などの新しいバージョンへのアップグレードや、Azure で利用できる多彩なプラットフォームおよびデータ サービスのセットの活用など、今後の方針を計画する時間をさらに確保できます。

また、SQL Server 2008 と 2008 R2 の展開を、アプリケーション コードを変更することなくほぼダウンタイム ゼロで、Azure SQL Database Managed Instance に移動することもできます。これは業界トップの SLA に対応したフルマネージドの "サービスとしてのデータベース" ソリューションであるため、今後のアップグレードは必要ありません。Azure SQL Database Managed Instance は今暦年の第 4 四半期初期に一般公開される予定です。

SQL Server と Windows Server の環境を Azure Virtual Machines または Azure SQL Database Managed Instance に移行すると、既存のライセンスと Azure ハイブリッド特典を使用して節約できます。この特典により、ソフトウェア アシュアランスをご利用のお客様は、Azure での SQL Server と Windows Server の実行コストを最大 55% 節約できます。

オンプレミス環境のアップグレードと保護の維持

オンプレミスで実行し続けるアプリケーションとデータについては、最新バージョンの SQL Server と Windows Server にアップグレードして、最高のセキュリティと最新イノベーションを手に入れることをお勧めします。SQL Server 2017 と Windows Server 2016 が、パフォーマンスと効率における新たな標準です。この両方にセキュリティ機能が組み込まれているため、プラットフォームが盤石になります。現在は、サーバー インフラストラクチャの更新を検討する時期でもあります。今日のサーバーとハイパーコンバージド ソリューションでは、重要なセキュリティ機能が提供されるだけでなく、パフォーマンスとコスト効率が劇的に向上します。Microsoft のパートナーは、データセンターでのニーズに対応したさまざまな Windows Server ソフトウェア定義ソリューションを提供しています。また、一貫性のあるハイブリッド クラウド ソリューションをお求めの場合は、Azure Stack をご検討ください。

アップグレードにさらに時間が必要なオンプレミス サーバーについては、3 年分のセキュリティ更新プログラムの延長をご購入いただけます。この選択肢は、ソフトウェア アシュアランスか、Enterprise Agreement 登録の下でサブスクリプション ライセンスをご利用のお客様が利用でき、更新プログラムを必要とするサーバーのみを対象に 1 年ごとに購入できます。Azure にアップグレードまたは移行すると共に、セキュリティ更新プログラムの取得を継続することを強くお勧めします。

まずサポート終了リソース センターにアクセスする

選択肢が明らかになったので、作業を開始しましょう。移行プロジェクトを適切に進めるには、まず適切な計画が必要です。SQL Server と Windows Server の 2008 および 2008 R2 の各バージョンでサポートされているアプリケーションの特定から始めて、ワークロードの棚卸しを行い、それぞれに対して、適切な移行パスまたはアップグレード パス、あるいはその両方を選びます。適切なリソースを割り当てて、作業を開始します。お客様の計画作成と移行を支援するために、この度、移行ツールのイノベーションも発表しました。ご質問がある場合やサポートが必要な場合は、Microsoft とパートナーがいつでもサポートいたします。詳細なガイダンスとリソースについては、2008 サポート終了リソース センターにアクセスしてください。

よく寄せられる質問

SQL Server と Windows Server の 2008 および 2008 R2 の各バージョンのサポート終了とはどういうことですか。

Microsoft ライフサイクル ポリシーでは、SQL Server と Windows Server の 2008 および 2008 R2 の各バージョン向けに 10 年間のサポート (5 年のメインストリーム サポートと 5 年の延長サポート) を提供しています。このポリシーに従い、延長サポート期間終了後は、修正プログラムやセキュリティ更新プログラムは提供されません。このことが、セキュリティ リスクの原因となる可能性があります。詳細については、Microsoft ライフサイクル ポリシーに関するページを参照してください。

セキュリティ更新プログラムの延長の料金を教えてください。

• Azure の場合:Azure 仮想マシンで 2008 または 2008 R2 のバージョンの SQL Server および Windows Server を実行しているお客様は、セキュリティ更新プログラムの延長を無料でご利用いただけます。
• オンプレミスの場合:有効なソフトウェア アシュアランスまたはサブスクリプション ライセンスをお持ちのお客様は、最新バージョンの SQL Server または Windows Server のフル ライセンス コストの 75% の料金でセキュリティ更新プログラムの延長を 1 年ごとに購入できます。更新プログラムが必要なサーバーのみの料金を支払うため、環境のアップグレードを段階的に進める場合に毎年コストを削減できます。

セキュリティ更新プログラムの延長はいつ購入できますか。

セキュリティ更新プログラムの延長は、現在ご購入いただけます。価格の詳細については、マイクロソフト リセラーにお問い合わせください。

詳細については、セキュリティ更新プログラムの延長に関してよく寄せられる質問を参照してください。