仮想マシンのバーストを使用して Azure 上でパフォーマンスの向上とコストの削減を可能にする

2020年6月18日 に投稿済み

Program Manager, Azure Storage

仮想マシン (VM) とディスクの間違った組み合わせは、アプリケーションのパフォーマンスに影響を与える恐れがあるため、適切な組み合わせを選択することは非常に重要です。ディスクのパフォーマンス パターンに基づいて、どの VM とディスクを使用するかを選択しますが、これは常に容易とは限りません。たとえば、一般的なシナリオとして、予期しない、または循環的なディスク トラフィックにおいて、ベースライン パフォーマンス パターンに比べて、ピーク時のディスク パフォーマンスが一時的に著しく高いという状況があります。お客様からよく、「VM をベースライン パフォーマンスとピーク時のパフォーマンスのどちらに合わせてプロビジョニングすべきですか?」という質問をいただきます。過剰プロビジョニングはコストの増大につながる一方、プロビジョニング不足はアプリケーションのパフォーマンスや顧客満足度の低下を招く場合があります。そこで、Azure Disk Storage により、意思決定がより容易になりました。このたび、Azure 仮想マシンでの VM バースト サポートが追加されたことをお知らせいたします。

追加のステップやコストなしで短期間のパフォーマンスが向上

既定で有効にされている VM バーストは、追加の手順やコストを必要とせずに、仮想マシン インスタンス上で短期間でスループットの向上を可能にする機能を提供します。サポートされているすべてのリージョンにおけるすべての Lsv2 シリーズの VM で現在利用可能な VM バーストは、予測できない突発的なディスク トラフィックの増加をスムーズに処理したり、バッチ処理ジョブを高速で処理するような幅広いシナリオに適しています。VM バーストにより、バースト時に最大 8 倍のスループットの向上を体験できます。また、VM バーストとディスク バースト (4 月に一般提供開始) の両方を組み合わせて、過剰プロビジョニングを招くことなく VM またはディスク上でパフォーマンスの向上を実現できます。ワークロードをオンプレミスで実行していて、そのディスク トラフィックの変動が予測しがたい、または循環的である場合、Azure に移行し、VM バースト機能を活用することで、アプリケーションのパフォーマンスを向上させることができます。

バーストのフロー

VM バーストは、クレジットベースのシステムで制御されます。VM には開始時にクレジットの全量が与えられ、このクレジットによって 30 分間最大バースト率でバーストすることができます。バースト クレジットは、VM インスタンスがパフォーマンス ディスク ストレージの上限以下で実行されているときに蓄積されます。バースト クレジットは、VM インスタンスがパフォーマンスの上限以上で実行されているときに消費されます。バーストのしくみに関する詳細な例については、ディスク バーストに関するドキュメントをご覧ください。 

バースト フローを例示するイメージ

仮想マシン バーストの利点

  • コストの削減: 毎日のピーク パフォーマンス時間がバースト期間より短い場合、バースト VM またはディスクをコスト効率の高いソリューションとして使用できます。バースト上限が必要なピーク パフォーマンスに対応し、ベースライン上限が平均のパフォーマンスに対応するように、独自の VM とディスクの組み合わせを構築できます。
  • 突発的なトラフィック増加に対応する準備: Web サーバーとそのアプリケーションでは、いつでもトラフィックの急増が生じる可能性があります。Web サーバーがバーストを使用する VM またはディスクによってサポートされているなら、突発的なトラフィック増加により適切に対応できるようになります。
  • バッチ ジョブの処理: 一部のアプリケーションのワークロードは、循環的な性質を持ち、ほとんどの時間はベースライン パフォーマンスを必要とし、短期間ではより高いパフォーマンスが必要です。この例としては、会計プログラムがあります。これは、毎日少量のディスク トラフィックが必要なトランザクションを処理し、月末にはより多くのディスク トラフィックを必要とするレポートの調整を実施します。

ディスク バーストの使用を開始する

バーストをサポートする仮想マシン上で、Azure PortalPowerShell、またはコマンドライン インターフェイス (CLI) を使用して仮想マシンを新規作成します。バーストは、対応する VM 上で既定で有効にされているため、インスタンスをデプロイするだけで、この機能を利用できます。バーストをサポートする既存のすべての VM 上で、この機能が自動で有効にされています。バースト可能な仮想マシンの仕様は、下の表で確認できます。バースト機能は、Lsv2 シリーズの VM が利用可能なすべてのリージョンでご利用いただけます。

サイズ

未キャッシュのデータ ディスク スループット (MB/秒)

最大バースト時の未キャッシュのデータ ディスク スループット (MB/秒)

Standard_L8s_v2

160

1,280

Standard_L16s_v2

320

1,280

Standard_L32s_v2

640

1,280

Standard_L48s_v2

960

2,000

Standard_L64s_v2

1,280

2,000

Standard_L80s_v2

1,400

2,000

次のステップ

より多くの VM の種類と VM 上の IOPS バーストに対応するサポートがまもなく提供される予定です。

仮想マシンとディスクの両方でバーストがどのように機能するかについての詳細は、ディスク バーストに関するドキュメントを参照してください。

バースト機能に関するお客様のフィードバックについて、AzureDisks@microsoft.com までメールをお寄せいただくか、または Azure Storage Feedback Forum (英語) に投稿してください。