Log Analytics で災害復旧の正常性を追跡

2019年8月29日 に投稿済み

Program Manager II, R&D Compute MDR IDC (Hyd)

Azure Site Recovery を導入すると、構成状況の監視が非常に複雑になる可能性があります。それは、保護されたすべてのインスタンスのレプリケーションの継続と、仮想マシンのフェール オーバーの準備を徹底して行う必要があるからです。この問題に対処するため、Azure Site Recovery では、特定時点の正常性の状態、有効な正常性アラート、過去 72 時間の傾向が把握できるようになっています。しかし、これらのシグナルの追跡、分析には数時間がかかります。保護するインスタンスが増加すれば、事態はさらに深刻化します。仮想マシンが何百台もある場合は、通常、災害復旧オペレーター チームの対応が必要になってきます。

いくつかのフィードバック フォーラム (英語) には、「非常に多くのアラートを受信しているが、履歴データを確認できる画面が 1 つもないため、長期的な是正措置を講じることができず困っている」というご意見が寄せられていました。こうしたお客様の声から浮かび上がってきたのは、基本的な要件として、回復ポイントの目標 (RPO) の経時的な正常性、マシンのディスクの経時的なデータ変更量 (変更頻度)、仮想マシンの現在の状態、テスト フェールオーバーの状態といったさまざまなメトリックを追跡する必要があるということでした。さらに、お客様にとっては、ビジネス継続性と災害復旧コンプライアンスのニーズに応じたアラートの通知が重要であることがわかりました。

Azure Monitor と Log Analytics のログを活用した統合ソリューション

Azure Site Recovery は、Azure Monitor のログによる監視と高度なアラートのための統合ソリューションを提供します。これを利用すれば、診断ログを Site Recovery コンテナーから Log Analytics のワークスペースに送信できます。ログは「Azure Monitor ログ」とも呼ばれ、現在、[Diagnostics settings] ブレードに表示されます。

ログは、Azure Virtual Machines と、Azure Site Recovery で保護している VMware マシンまたは物理マシンに対して生成されます。

診断設定

データがワークスペースに供給され始めたら、Kusto クエリ言語を使用してログに対してクエリを実行し、過去の傾向や特定時点のスナップショットを取得したり、災害復旧管理者レベルまたは経営陣レベルのダッシュボードで一元的に確認したりできます。データは、複数の Site Recovery コンテナーからワークスペースに取り込めます。以下に、この統合によって可能となったユース ケースをいくつかご紹介します。

  • 保護されたすべてのインスタンスのレプリケーション状況のスナップショットを円グラフで表示
  • 保護されたインスタンスの RPO の経時的な傾向を表示
  • 保護されたインスタンスで使用しているすべてのディスクのデータ変更量の経時的な傾向を表示
  • すべての保護されたインスタンスのテスト フェールオーバーの状態を円グラフで表示
  • レプリケートされたアイテムを概要ビューに表示
  • 状態が「重大」となっている保護されたインスタンスが 50 を超えた場合のアラートを設定
  • 50 を超える保護されたインスタンスの RPO が 30 分を超えた場合のアラートを設定
  • 前回の災害復旧テスト実施から 90 日を過ぎた場合のアラートを設定
  • 特定の種類の Site Recovery ジョブが失敗した場合のアラートを設定

ユース ケースの例

ユース ケースの例

これらはほんの一部にすぎません。その他の多数の例と機能の詳細については、ドキュメント「Azure Monitor ログを使用した Site Recovery の監視」をご覧ください。ログを使ってダッシュボードを構築すれば、災害復旧の構成を監視する方法を完全にカスタマイズできます。以下はダッシュボードの例です。

Log Analytics のダッシュボード

Azure は、ミッション クリティカルなワークロードの可用性と信頼性をネイティブに高めます。Azure Site Recovery の災害復旧機能を活用することで、保護の状況を改善し、コンプライアンス要件を満たすことができます。Azure Site Recovery はすぐに利用を開始していただけます。価格をご確認のうえ、Azure の無料アカウントを作成してください。関連情報の入手や他のお客様との情報交換には、MSDN の Azure Site Recovery フォーラム (英語) をご利用ください。