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Azure Data Share の Azure Data Explorer 向けインプレース共有機能を利用したビッグ データの大規模な共有

このたび、Azure Data Share の Azure Data Explorer 向けインプレース共有機能の一般提供が開始されました。この機能を利用すると、内部の部門間や、外部のパートナー、ベンダー、あるいは顧客との間でビッグ データを容易かつセキュアに共有して、ほぼリアルタイムのコラボレーションを実現できます。

この記事は、プリンシパル プログラム マネージャーの Jie Feng、および Microsoft Azure 担当シニア プロダクト マネージャーの Sumi Venkitaraman の共著によるものです。

Microsoft Azure Data Share は、組織がデータをインプレースで、またはデータ スナップショットとして共有できるようにすることで、データの大規模な共有を可能にする、オープンで、容易かつセキュアな方法です。Microsoft Azure Data Explorer は、テレメトリ、時系列、およびログ データに対応する、高速かつスケーラブルなデータ分析サービスです。

デジタル変革を原動力とする現代の組織は、ビジネス上の意思決定を促進するための、スムーズなデータ共有を実現したいとますます望むようになっています。部門間および組織間のコラボレーションを可能にするシームレスなデータの共有を実現できれば、きわめて大きな競争優位性が得られるからです。しかし、制御と可視性を維持することは、いまだに難しい目標です。データの共有は、今でも、ファイル転送プロトコル (FTP) や、アプリケーション プログラミング インターフェイス (API)、USB デバイス、電子メールの添付ファイルを使って行われています。これらの手段はとにかく安全ではありません。ガバナンスを行うことができず、それほど効率的とも言えません。

このたび、Azure Data Share の Azure Data Explorer 向けインプレース共有機能の一般提供が開始されました。この機能を利用すると、内部の部門間や、外部のパートナー、ベンダー、あるいは顧客との間でビッグ データを容易かつセキュアに共有して、ほぼリアルタイムのコラボレーションを実現できます。

データ プロバイダーがデータを共有すると、受信者 (データ コンシューマー) は、別途何らかの介入を行う必要なく、常に最新のデータを受け取ります。また、データ プロバイダーは、共有に対する制御権を維持して、自由にアクセス権を取り消すこともできます。すべての共有関係を一元的に管理できるため、どのようなデータが誰と共有されているかを完全に制御することが可能です。オンデマンドでスケーリングできる完全に管理された環境内で運用することで、Data Share によってインフラストラクチャが管理されている間、データ プロバイダーはロジックに集中できます。

以下にお客様のコメントをご紹介します。

「当社のお客様からは、自分たちのデータに簡単かつシームレスでありながらもセキュアに接続して、独自のカスタム レポートの作成や分析を行うことのできる機能にご好評いただいています。また、Azure Data Explorer と Azure Data Share を利用したほぼリアルタイムの共有により、データのセキュリティを損なわずに、組織全体でデータ コラボレーションを行うことができます。」 - Financial Fabric、CTO、Paul Stirpe 氏

「Azure Data Explorer と Azure Data Share を使ってインプレース共有機能を利用することの可能性を大変楽しみにしています。ほぼリアルタイムのアクセスが得られることで、関係者が製品の開発を優先して、お客様の稼働時間を向上させることが可能になります。データ プライバシーに重点を置きながらも、当社のコア インフラストラクチャのパフォーマンスに影響を与えずに、テレメトリ データのセキュアで容易な分析を行えるようにもなりました。」 - Daimler Trucks North America、IT プロダクト マネージャー、Saajan Patel 氏

インプレース データ共有のしくみ

データ プロバイダーは、共有したい Azure Data Explorer のクラスターまたはデータベース、共有相手、および使用条件を指定して、共有を始めることができます。次に、Data Share サービスからデータ コンシューマーに招待メールが送信され、データ コンシューマーは共有を受け入れることができます。

Azure Data Share を利用したインプレース共有機能

共有関係が確立されると、プロバイダーとコンシューマーの Azure Data Explorer クラスターの間でシンボリック リンクが作成されます。これにより、データ コンシューマーは、ほぼリアルタイムでそのデータを読み取り、照会できるようになります。データへのアクセスには、コンシューマー側の Azure Data Explorer クラスターのコンピューティング リソースが使用されます。

Azure Data Share と Azure Data Explorer を利用した簡単なほぼリアルタイムのコラボレーション

Azure Data Explorer によって、クラスター内のコンピューティング ノードでデータのキャッシュ、インデックス作成、配布が行われ、Azure ストレージで保持されます。このようにコンピューティングとストレージが分離されるため、ソース クラスターのパフォーマンスやセキュリティに影響を及ぼさずに、異なるキャッシュ ポリシーを使って、複数のコンシューマー クラスターを同じソース ストレージに接続することができます。

インプレース共有機能は、内部の部門間、あるいは外部のパートナーや顧客との間でほぼリアルタイムのビッグ データ コラボレーションを必要としている組織に一大変革をもたらします。

今すぐ始めましょう

Azure Data Share の Azure Data Explorer 向けインプレース共有機能の詳細を確認し、今すぐ利用を開始するには、以下のリソースをご覧ください。