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Azure IoT を使用したソリューションの開発は、これまで以上に高速かつ簡単に、そして安全になりました。しかし、IoT デバイス ソフトウェアとそれに合致するクラウドのソフトウェア間が緊密に結合および統合されていることにより、異なるデバイスを追加するのに何時間も費やしてデバイス コードを書かなければならない場合があります。

IoT プラグ アンド プレイを使用することで、device-to-cloud のシームレスな統合エクスペリエンスが実現し、これを解決することができます。Microsoft の IoT プラグ アンド プレイは、デジタル ツイン定義言語 (JavaScript Object Notation for Linked Data (JSON-LD) がベース) を使用したオープンなアプローチで、IoT デバイスがその機能をクラウド ソリューションに宣言することができます。これによりハードウェア パートナーは、Azure IoT Central をベースにしたクラウド ソリューションや、Azure IoT Hub や Azure Digital Twins の上に構築されたサードパーティ製ソリューションと容易に統合できるデバイスを構築することができます。

このようなことから、IoT プラグ アンド プレイ デバイス認定プログラムの提供開始をお知らせいたします。これにより企業は、ソリューションに合わせてカスタマイズされたデバイスの認定を受け、その認知度を高めるとともに、市場投入までの時間を短縮することができます。今回のブログ記事では、IoT プラグ アンド プレイの利用についてエコシステムの共通の課題やビジネス上の動機を探るとともに、多くの企業が IoT プラグ アンド プレイ認定を目指している理由、およびそれに伴う要件やプロセスを探っていきます。

IoT プラグ アンド プレイを使用したエコシステムの課題とビジネス ニーズへの対応

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Microsoft はパートナーやお客様のエコシステム全体を通じて、IoT を簡略化する機会を継続的に確認しています。企業は IoT デバイスを利用することで、顧客が製品をどのように使用しているか、また運用を最適化したりエネルギー消費量を削減したりする方法に至るまで、価値ある分析情報を見つけ出すことができます。しかし、IoT デバイスのクラウド ソリューションへの統合は時間のかかるプロセスであることが多いため、エネルギー、農業、小売、ヘルスケアなどの業界全体でこれらのシナリオを実現するためには多くの課題もあります。

Windows はプラグ アンド プレイで同様の業界の問題を解決してきましたが、その核心には、デバイスが接続されているときに Windows に宣言して提示することができる機能モデルがありました。この機能モデルにより、何千台ものデバイスであっても Windows に接続すれば、Windows 上でソフトウェアを手動でインストールしなくても使用できるようになったわけです。

2019 年 5 月の Microsoft Build 中に発表された IoT プラグ アンド プレイは、オープンなアプローチを通じオープンなモデル言語を宣言するというエコシステムのニーズにも同様に対応しています。IoT プラグ アンド プレイは現在プレビュー中で、デバイス ビルダー、ソリューション ビルダー、顧客などに対し、ソリューション開発の時間、コスト、複雑さを軽減するための多くのメリットを提供します。デバイス統合を民主化することで、IoT プラグ アンド プレイにより参入障壁が取り除かれ、新たな IoT デバイスのユース ケースを開くことができます。IoT プラグ アンド プレイ対応ソリューションはデバイスのモデルを理解し、カスタマイズなしでデバイスの使用を開始できるため、どの業界でも同じ対話モデルを使用することができます。たとえば、工場の現場で検査に使用されているカメラは、小売店のシナリオでも使用することができます。

IoT プラグ アンド プレイ認定プロセスでは、デバイスがコア機能を満たしており、安全なデバイスのプロビジョニングが可能であることを検証します。IoT プラグ アンド プレイ認定デバイスの使用は、すべての IoT ソリューションで推奨されます。現在はすべての機能を活用していない IoT ソリューションでも、IoT プラグ アンド プレイ対応デバイスの移行が簡単なプロセスであるためです。

IoT プラグ アンド プレイがパートナーの時間とコストを節約

IoT プラグ アンド プレイ対応デバイスは、デバイスおよびソリューション ビルダーのビジネス上の重要な差別化要因に成り得る可能性があります。Microsoft のパートナーである myDevices は、既に商用の IoT ソリューションで IoT プラグ アンド プレイを利用しています。エンジニアリング担当副社長である Adrian Sanchez del Campo 氏によれば、「IoT プラグ アンド プレイの最大の価値は、接続された方式で使用されるデバイスを簡単に開発できることです。これは、あらゆるハードウェアをクラウドに接続する最も簡単な方法であり、企業は埋め込みコードをまったく書かずに、デバイスのテレメトリやプロパティを簡単に定義することができます。」

Sanchez del Campo 氏は、時間とコストを節約できるということも述べています。エッジで監視する、またはゲートウェイとして機能するデバイスについて、myDevices は IoT プラグ アンド プレイにより、開発サイクルを半分以上短縮し、概念実証を加速すると同時に開発コストを削減することができています。

Sierra Wireless の IoT ソリューション製品担当副社長である Olivier Pauzet 氏は、IoT プラグ アンド プレイが時間とコストの節約につながることに同意を示しています。Pauzet 氏は、「IoT プラグ アンド プレイは、Sierra Wireless の Octave オールインワン エッジ ツー クラウド ソリューションと Azure IoT サービスがもたらす既存のパートナーシップと共同価値の上に加わるものです。」と述べています。「Digital Twins や IoT Central を使用しているお客様にとっては、Octave と Azure の両方で IoT プラグ アンド プレイを活用できるようになるため、機能が拡張されると同時に、ソリューション開発をさらに迅速かつ簡単に行うことができます。」

IoT プラグ アンド プレイは、市場投入までの時間を短縮するだけでなく、ソリューションの開発を簡素化できる利点もあります。「Sierra Wireless は完全なエッジツークラウド ソリューション プロバイダーとして、IoT プラグ アンド プレイ アプリケーションと互換性のある Octave クラウド コネクタを通じてお客様のデバイスからレポートを受けることにメリットを見出しています。」と Pauzet 氏は述べています。「お客様やシステム インテグレーターが、信頼性が高く、安全で、柔軟性のあるエンドツーエンドのソリューションをさらに簡単に構築できるようにすることは、エコシステム全体にとって重要なメリットとなります。」

Microsoft の IoT プラグ アンド プレイ デバイス認定のメリット

IoT プラグ アンド プレイ認定を取得することで、さまざまなメリットが得られますが、その中核を成すのは、カスタマイズしたデバイスがより発見されやすく、より多くのユーザーに容易に宣伝され、市場投入までの時間が短縮されるという自信をデバイス ビルダーが持てるようになることです。

デバイスが IoT プラグ アンド プレイの認定を受ければ、どのような IoT プラグ アンド プレイ対応ソリューションでも簡単に使用することができ、デバイス ビルダーの市場機会を増やすことができます。IoT プラグ アンド プレイ認定デバイスは世界中のユーザーにも公開されており、ソリューション ビルダーはこれまで到達できなかった規模で、必要な機能を備えているデバイスを発見することができます。

また、デバイス ビルダーは、同じオープンなアプローチを採用している他のプロバイダーと簡単に提携して、真のエンドツーエンド ソリューションを作成する機会を得ることができます。さらに、デバイス ビルダーとソリューション ビルダーが直接連携しなくても、さまざまなソリューションにデバイスをデプロイすることができるため、利用可能市場を拡大することができます。

デバイス ビルダーは、Azure IoT 認定済みデバイス カタログで IoT プラグ アンド プレイ認定デバイスを紹介し、宣伝することで、対象ユーザーへの露出を増やし、共同販売の機会を得ることができます。このカタログにより、ソリューション開発者やデバイス購入者など、互換性のあるデバイスを検索する人にリーチする機会を拡大することができます。

最後に、IoT プラグ アンド プレイ認定デバイスは、ソリューション開発サイクルを簡素化して短縮することで価値を生み出すまでの時間を短縮できるため、ソリューション ビルダーにとって魅力的な存在となります。また、IoT プラグ アンド プレイは、より多くのデバイスをシームレスに追加できるようにすることで、IoT プラグ アンド プレイ対応ソリューションに拡張性を与えます。

IoT プラグ アンド プレイ認定の獲得

Microsoft から IoT プラグ アンド プレイ認定を受けるには、デバイスが次の要件を満たしている必要があります。

  1. 定義されているデバイス モデルおよびデジタル ツイン定義言語 (DTDL) バージョン 2 に準拠している。
  2. デバイス プロビジョニング サービス (DPS) のサポート。
  3. 物理デバイスの確認。

認定プロセスは、開発、認定、公開の 3 つのフェーズで構成されています。開発フェーズのアクティビティには、コードのモデリングと開発、デバイス モデルの格納、そしてその後のコードの反復とテストが含まれます。その成果として、IoT プラグ アンド プレイ認定フェーズを通過する準備が整った、最終的なデバイス コードが完成します。

認定フェーズのアクティビティには、Microsoft Partner Network のメンバーシップと Azure Certified Device 送信ポータルへの登録が必要です。認定プロセスを開始するには、開発者は、関連するマーケティングの詳細とともに、IoT プラグ アンド プレイ デバイス モデルをポータルに送信する必要があります。完了すると、開発者は認定ポータルに接続してテストを行うことができ、自動化された一連の検証テストを通してデバイスをテストすることができます。

IoT プラグ アンド プレイ認定を受けると、デバイスは Azure IoT 認定デバイス カタログに公開できるようになります。公開フェーズのアクティビティには、テスト結果、デバイスのメタデータ、開始ガイドを、希望する公開日とともに Microsoft に送信することが含まれます。Microsoft は、デバイスが公開された後、デバイス ビルダーと協力して追加の物理デバイス レビューを調整します。

IoT プラグ アンド プレイ認定を開始する

今こそ、来るべき潮流を先取りして、IoT プラグ アンド プレイ認定を受け、あなたのビジネスの可能性を最大限に引き出すチャンスです。IoT プラグ アンド プレイ デバイスの認定方法について、こちらのビデオをご覧になり、認定プロセスを開始してください ご質問がある場合は、IoT 認定までメールでご連絡ください。

IoT プラグ アンド プレイ以外のデバイス認定を検討している方は、近日中に発表される将来の機能強化にご期待ください。それまでの間は、技術的なガイダンス、攻略ガイド、Microsoft Tech Community など、Azure IoT リソースを詳しくご確認ください。

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