この投稿は、Mike Emard (Principal Program Manager、Azure Storage) による共著です。
Azure 仮想マシン上の SQL Server を使用すると、クラウドの機敏性、弾力性、拡張性の利点を SQL Server ワークロードで利用できます。SQL 仮想マシンでは、オペレーティング システム、仮想マシンのサイズ、ストレージ サブシステム、お客様のワークロードに必要な管理のレベルについて、完全に制御することができます。Azure Marketplace からの事前構成済み SQL Server イメージには、無料の SQL Server 管理機能 (自動バックアップや自動修正) が付属しています。Azure 仮想マシンに SQL Server を自己インストールすると、SQL 仮想マシンのリソース プロバイダーに登録して、SQL マーケットプレース イメージで提供されるすべての特典と簡単なライセンス管理を利用できます。
Microsoft が提供する 99.95% の可用性 SLA は仮想マシンのみを対象としており、SQL Server は対象となりません。Azure 仮想マシン上の SQL Server の高可用性を実現するには、可用性セットに少なくとも 2 つの仮想マシン インスタンス (99.95% の可用性) または異なる可用性ゾーン (99.99% の可用性) をホストし、SQL Server の高可用性機能 (Always On 可用性グループまたはフェールオーバー クラスター インスタンスなど) を構成する必要があります。
本日 Microsoft は、SQL Server フェールオーバー クラスターで Azure Premium ファイル共有を使用して SQL Server の高可用性を実現する新しいオプションを発表しました。Premium ファイル共有は、一貫した低待機時間を提供するソリッドステート ドライブ ベースのファイル共有であり、Windows Server (2012 以降) 上の SQL Server (2012 以降) の SQL Server フェールオーバー クラスター インスタンスでの使用が完全にサポートされています。
Azure Premium ファイル共有を利用することで、SQL Server フェールオーバー クラスター インスタンスで次のような重要なメリットを活用できます。
管理のしやすさ
- ファイル共有は Azure によって完全に管理されます。
- プロビジョニングは非常に簡単です。
- 共有のプロパティを設定することで、容量のサイズをダウンタイムなしで数秒で変更できます。お客様のデータベースのサイズの増加に伴ってストレージ容量を増やすことは簡単で、そして利用できなくなることがないため、大量の追加のストレージを事前にプロビジョニングする必要はありません。
- 共有のサイズを変更することによって、1 秒あたりの入出力 (IOPS) をダウンタイムなしで数秒で増やすことができます。Premium 共有のサイズを大きくすることで、お客様のワークロードに必要な IOPS を確保できます。
- 季節性のワークロードに対応するために、IOPS を一時的に増加させることができ、増加と同じくらい簡単にサイズを元に戻すことができます。ここでもダウンタイムは発生しません。
仮想マシンでの作業の軽減
- 入出力は、管理されたファイル共有にオフロードされるため、より小規模で低コストの仮想マシンを使用することができます。
バースト可能な入力または出力容量
- Premium ファイル共有 (PFS) は、IOPS 容量に対し、クレジット システムに基づく最大上限にまで自動バーストします。ワークロードに一時的なバーストが必要な場合は、この無料かつ完全に自動化された入出力容量をご活用ください。詳細については、Premium ファイルのプロビジョニングとバーストに関するドキュメントをご覧ください。
ゾーン冗長
- 一部のリージョンでは、ゾーン冗長ストレージをご利用いただけます。1 つの仮想マシンを使用した SQL Server フェールオーバー クラスター インスタンスを 1 つの可用性ゾーンにデプロイし、別のゾーンにもう 1 つをデプロイすることで、コンピューティングとストレージの両方で 99.9% の高可用性を実現できます。
Premium ファイル共有は、多くのワークロードのニーズを満たす IOPS とスループット容量を提供します。ただし、入出力の負荷の高いワークロードについては、マネージド Premium Disks または Ultra Disks を基盤とした SQL Server フェールオーバー クラスター インスタンスとストレージ スペース ダイレクトの使用を検討してください。移行を開始する前に、お客様の現在の環境の IOPS アクティビティをチェックし、必要な IOPS が Premium ファイルで提供されることを確認してください。Windows パフォーマンス モニターのディスク カウンターを使用して、SQL Server のデータ、ログ、一時データベース ファイルに必要な合計 IOPS (1 秒あたりのディスク転送) とスループット (1 秒あたりのディスク バイト数) を監視できます。多くのワークロードには入出力のバーストがあるため、使用率が高い時間帯にチェックし、最大 IOPS と平均 IOPS に注意を払うことをお勧めします。Premium ファイル共有は、共有のサイズに基づいて IOPS を提供します。また、Premium ファイルには無料のバースト機能が用意されており、最大 1 時間、ベースラインの 3 倍の量に入出力をバーストすることができます。
Azure Premium ファイルを使用した SQL フェールオーバー クラスター インスタンスの構成に関するステップ バイ ステップのガイドを使用して、今すぐ PFS を使用して SQL Server フェールオーバー クラスター インスタンスを構成し、Azure が提供する新しいテクノロジとイノベーションを活用して、SQL Server ワークロードを最新化しましょう。UserVoice からフィードバックをお寄せください。皆様からのたくさんのご意見をお待ちしています!