Azure Modular Datacenter - 野外での任務における回復性

2020年12月7日 に投稿済み

General Manager, Azure Global Industry Sovereign Solutions

Microsoft Modular Datacenter の物品を降下させているヘリコプター

任務に不可欠なコンピューティングの必要性

防衛および国家安全保障の任務は本部から離れた野外で行われることが多く、そこでは物事が急速に起こり、迅速な意思決定が成否につながる可能性があります。

Microsoft は、Azure Modular Datacenter (MDC) によって、Azure クラウドの重要な側面をエッジに導入し、エンタープライズクラスのコンピューティング、ストレージ、Azure サービスを、任務でそれらを必要とするどのような場所にも提供できるようにしました。

野外向けの設計

木々に覆われた野外の遠隔地にある Microsoft Modular Datacenter へ向かって歩いている人物

野外で IT ソリューションを提供する従来の方法には、次のようないくつかの課題があります。

  • ネットワーク接続が限定的、断続的、または存在しない
  • ハードウェアの制限とコストの制約
  • 多種多様なネットワークの条件でのアプリケーションの統合、オーケストレーション、クラウド サービスの提供

Azure Modular Datacenter は完全な非接続状態で稼働させたり、接続モードから非接続モードに円滑に切り替えたりできるので、野外における IT ソリューションの従来の課題が解決され、ネットワークが利用できるかどうかに関係なくどこにでもデプロイしやすくなります。

さらに、Azure MDC のハードウェア構成によって、ユーザーは単一のモジュールで最大 3 種類の機密レベルを利用してデータの保存とネットワークへの接続ができます。これにより、管理、運用、インテリジェンスの各ワークロードをサポートするインフラストラクチャのセットを複数設定するために必要なハードウェアの量とコストが大幅に削減されます。

飛行機の格納庫にある Microsoft Modular Datacenter

Azure Modular Datacenter の仕様

Azure Modular Datacenter には、政府機関の幅広い任務をサポートするための柔軟性と性能が備わっています。お客様には、複数のハードウェア ラック全体で、数千コアのコンピューティング能力と、何ペタバイト (PB) もの三重冗長ストレージが提供されます。異なるレベルのデータとワークロード用にエンクレーブを分離するようにラックを構成でき、各エンクレーブは非接続モードで稼働させるか、Azure クラウドに接続させるか、お客様のローカル エリア ネットワークに接続させることができます。

ハードウェアは頑丈かつ運搬可能な 40 フィートのコンテナー内に収納されていて、お客様はそれを最も必要とするどのような場所でも安全かつ簡単にデプロイできます。Azure のソフトウェアと野外に対応したコンテナーの組み合わせによって、Azure MDC は、市場における他のどのソリューションとも異なる、防衛および国家安全保障の任務を対象としたエンタープライズレベルのデータセンター ソリューションとなっています。

任務における回復性

Azure MDC は頑丈なスタンドアロンのデータセンターであって、お客様はオフラインまたは部分的に非接続状態のシナリオで複雑なソフトウェア ワークロードを実行し、主権を目的としてデータを制御および管理できます。Microsoft は、任務に不可欠なコンピューティングにおけるシステムの回復性の重要性を認識しています。

Microsoft では、高可用性に対するお客様のニーズを満たすために、Azure MDC の回復性を向上させるネットワーク高可用性 (HA) モジュールと高可用性モジュールをアドオン機能として提供しています。

ネットワーク高可用性モジュール

希望するレベルの接続性をお客様が実現および維持できるように、いくつかの異なる軌道で運用を行っている選りすぐりの衛星通信パートナーを通じて、ネットワーク高可用性モジュールによってネットワークの回復性がもたらされます。

Microsoft のネットワーク高可用性モジュールは回復性のためにパートナーの衛星事業者を通じて SATCOM を提供

Azure MDC に対するアドオン機能であるネットワーク高可用性モジュールは、ネットワークおよび衛星通信 (SATCOM) 機器をサポートし、環境面で制御および監視が行われる屋外エンクロージャです。これにより、Azure MDC は、利用できる地上系ネットワークがない場合でも、Azure ハイパースケール クラウドのデータとコンピューティング資産へ確実に接続できます。Microsoft は、お客様と協力して衛星事業者のエコシステムから最適な統合アンテナ ソリューションを決定し、包括的な衛星接続ソリューションを提供します。

完全な接続状態のシナリオでは、野外で資産への通信が失われると、重要な作戦が危機にさらされる可能性があります。ネットワーク高可用性モジュールは、ファイバー フェールオーバー中に作戦を継続させるために、拡大を続ける SATCOM パートナー (SpaceX や SES など) のエコシステムによる SATCOM リンクを通じてネットワークの回復性を提供できます。

ネットワーク高可用性モジュールによって、地上系の接続が利用できないか望ましくない地域で、Azure MDC を完全な非接続状態で稼働させることができます。このモジュールは、クラウド バックアップの利用や機械学習モデルの更新などにおいて、SATCOM ネットワークを利用して、Azure ハイパースケール クラウドのリソースへのプライマリ接続として機能させることができます。

高可用性 (HA) モジュール

高可用性モジュールは、電力を安定させるリソースを追加できるオンデマンドの方法を提供するもので、Azure MDC と同様に運搬可能かつデプロイ可能なフォーム ファクターとなっています。高可用性モジュールによって、電力の変動または短時間の停電が発生した場合でも Azure MDC の稼働を維持できる無停電電源装置 (UPS) が提供されます。また、より長時間の停電の場合に、発電機への円滑な移行や、ユニットの制御されたシャットダウンが可能となります。

これは冷却機能と内部配電が備わった自己完結型のモジュールで、ネットワーク高可用性モジュールと同等の衛星接続機器を含めることができるため、電源と通信の回復性モジュールとなります。高可用性モジュールは、長期的な配置を目的として Azure MDC と共にデプロイするように設計されていて、再配置が必要な場合には Azure MDC と共に移動できます。

Azure MDC の高可用性の詳細については、最寄りの Microsoft の担当者にお問い合わせください。