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新入生であっても、業績好調なスタートアップ企業や大手企業に勤める社会人であっても、財務的な制約と無縁ではいられません。このため、支出の品目や支出先を把握し、今後の支出計画を立てる必要があります。だれしも請求額を見て驚くような事態は避けたいはずです。ここで出番となるのが Microsoft Azure Cost Management です。

マイクロソフトは常に、ユーザーの皆様の課題について理解するよう努めています。Cost Management を通じて、クラウドでコストが発生している場所の的確な把握、不適切な支出パターンの特定と防止、コストの最適化を促進し、ユーザーの皆様が少ないコストでより多くの成果を達成できるよう支援する方法を模索しています。皆様からお寄せいただいたフィードバックに基づいて、今回は以下のような最新の機能強化と機能更新を実施しました。

それでは、順に詳しくご説明しましょう。

Cost Management がクラウド ソリューション プロバイダー様にご利用いただけるように

11 月 1 日以降、クラウド ソリューション プロバイダー (CSP) 様は、Microsoft 顧客契約によって Azure プランのサブスクリプションへのお客様の移行を行うことで、Azure portal の Azure Cost Management を使用してお客様のコストを確認し、管理できるようになりました。また、お客様に対して Azure Cost Management を有効にすれば、お客様が自社のサブスクリプションを確認し、管理できるようにすることも可能です。

一方、CSP パートナー様を利用して Azure サブスクリプションを管理されているお客様は、CSP パートナー様に詳細と、Microsoft 顧客契約によって御社のサブスクリプションを新しい Azure プランに切り替える方法についてお問い合わせください。これにより、Azure portal でコストを確認して管理できるようになるだけでなく、従来の CSP サブスクリプションに対して現在は提供されていない一部の Azure サービスをご利用いただけるようになります。たとえば、一部の組織は、仮想マシンなど、まだ従来のサービスを必要とする外部ソリューションに依存しています。それに対処するために、組織はそれらのリソースに対して従量課金制のサブスクリプションを別途作成しますが、そうすると、マイクロソフトとパートナーとで異なる課金アカウントを管理するために余分な間接費がかかってしまいます。そこで、Azure プランのサブスクリプションに切り替えれば、CSP と CSP 以外の既存のサブスクリプションを、パートナー様が管理する 1 つの課金アカウントに統合できます。通常、Microsoft 顧客契約を利用されている他のすべてのお客様と同じタイミングで同じ特典とオファリングが提供されます。ぜひ今すぐパートナー様にお問い合わせください。

CSP パートナー様がお客様に対して Cost Management を有効にする場合は、以下の 3 つの手順に従ってください。

  1. Microsoft カスタマー契約に同意するかどうかを確認する
    Microsoft 顧客契約をお客様に提示し、お客様が合意されましたら、パートナー センターまたは API/SDK を使用してお客様の正式な同意を確認します。
  2. Azure プランへのお客様の移行を行う
    Azure portal でコストを確認して管理するための (パートナー様としての) 最後の手順は、既存の CSP プランを Azure プランに移行することです。リセラーおよびダイレクト カスタマーごとにこの手順を行う必要があります。
  3. お客様に対して Azure Cost Management を有効にする
    お客様が Azure Cost Management でコストを確認し、管理できるようにするには、サブスクリプションへの請求を表示するためのアクセスが必要です。このアクセスはお客様ごとに Azure portal から有効にできます。有効にすると、お客様が従量課金制料金に基づくコストを表示できるようになりますが、パートナー割引やその他提供されている割引は含まれません。パートナー様が別途割引を提供されている場合やカスタム料金を使用されている場合は、表示されるコストが実際の請求書と合わないことをお客様にご理解いただいてください。

お客様に対して Azure Cost Management を有効にした場合の詳細については、「パートナー向け Azure Cost Management の利用を開始する」を参照してください。

Cost Management ラボの新機能

Cost Management ラボでは、Azure Cost Management の新機能をプレビューし、マイクロソフトと直接やりとりしてフィードバックを共有していただくことができます。これにより、マイクロソフトはお客様のサービス利用状況をよりよく理解し、より調整および最適化されたエクスペリンスをご提供することが可能になっています。Cost Management ラボでプレビューできる機能をいくつかご紹介します。

  • コスト分析の [Home] ビューでより素早く開始
    Cost Management は、コストを把握したり、コストを掘り下げたりするプロセスを開始するための 5 つの組み込みビューを備えています。[Home] ビューを使用することで、これらのビューへより素早くアクセスし、必要な情報を迅速に入手できます。
  • コスト分析およびダッシュボード タイルのパフォーマンスの最適化 - パブリック ポータルで既に利用可能
    ダッシュボードにピン留めされているタイルを利用する場合でも、フル エクスペリエンスを利用する場合でも、コスト分析が従来よりも高速に読み込まれるようになります。
  • 新機能: ピン留めしたコスト分析タイルのビューの名前を表示 - パブリック ポータルで既に利用可能
    コスト分析をダッシュボードにピン留めすると、ピン留めしたビューの名前が表示されるようになりました。表示名を変更するには、単純に希望する名前でビューを保存し、コスト分析を再度ピン留めします。
  • 新機能: コスト分析のヘルプやサポートに素早くアクセス - パブリック ポータルで既に利用可能
    ご質問がある場合や、サポートが必要な場合のために、コスト分析からワンクリックでアクセスできる、クイックスタート チュートリアルをご用意しました。また、問題が発生した場合には、コスト分析からサポート リクエストを作成して追加でコンテキストを送信できるため、これまでより迅速に問題を報告して解決できるようになります。
    コスト分析の上部にある [Quickstart tutorial] コマンドを使用するとドキュメントを確認でき、[New support request] を使用すると問題のより迅速な解決に役立つ追加のコンテキストを添えてサポート リクエストを作成できます。

もちろんこれだけではありません。Cost Management の新機能は、すべて Azure portal で正式に実装される 1 週間前に Cost Management ラボでプレビューできるようになります。ご希望の機能などありましたら、ぜひコメントをお寄せください。何をお望みですか? Cost Management ラボはこちらからお試しいただけます。

ダッシュボード タイルの名前のカスタマイズ

コスト分析のビューを保存して共有できることは既にご存じだと思います。通常は、コスト分析のカスタム ビューを保存して他のユーザーが利用できるようにするところから始めます。ポータルの外から他のユーザーがビューに直接アクセスできるようにリンクを共有することや、ビューの画像を電子メールやプレゼンテーションに含めて共有することもできます。ただし、毎回ポータルにサインインしたときにどうしても特定の視点からコストを確認したい場合は、そのビューをダッシュボードにピン留めすることをお勧めします。

Azure Cost Management で利用可能なすべての組み込みビューのタイルが表示された Azure portal のダッシュボード

ピン留めの方法は簡単です。コスト分析の右上隅にある [ピン] アイコンをクリックするだけで済みます。ビューをピン留めすると、タイルにビューの名前、ビューが示すスコープ、コスト分析のグラフまたは表が表示されます。また、古いタイルの名前を変更する必要がある場合は、コスト分析でそれを開き、 [Save as]をクリックしてビューの名前を変更し、そのビューを再度ピン留めします。

ご希望の機能などありましたら、ぜひコメントをお寄せください。

Azure の使用量データに対する今後の変更

多くの組織が詳細な Azure の使用状況と料金に基づいて、使用されている内容を把握したり、どの料金をどのチームに内部的に請求すべきかを判断したり、Azure の予約や Azure ハイブリッド特典を利用してコストを最適化できる機会を検討しています。使用量データに基づいて分析やセットアップの統合を行う場合には、以下のサービスのロジックを更新してください。以下の変更はすべて 12 月 1 日から有効になります。

また、キーベースの EA billing API が新しい Azure Resource Manager API に置き換えられたことにも留意してください。キーベースの API は加入契約の終了まで有効ですが、Microsoft 顧客契約への更新および移行をもって利用できなくなります。次回更新時の Microsoft 顧客契約への移行を容易にするために、最新バージョンの UsageDetails API (英語) への切り替えも計画してください。

Azure の予約でコストを最大 72% 節約 - 16 のサービスで利用可能に

Azure の予約を 1 年または 3 年の使用期間で購入されると、従量課金制料金よりもコストを最大 72% 節約できます。仮想マシンの予約によってコストを節約できる場合には Azure Advisor がお知らせすることはご存じのことと思いますが、6 つの新しいサービスが追加されたことで、全 16 のサービスで予約をご購入いただけることはご存じでしょうか。以下は現時点での対象サービスの一覧です。

  • Virtual Machines および Managed Disks
  • Blob Storage
  • App Service
  • SQL Database および SQL Data Warehouse
  • Azure Database for MySQL、MariaDB、PostgreSQL
  • Cosmos DB
  • Data Explorer
  • Databricks
  • SUSE および Red Hat Linux
  • Azure Red Hat OpenShift
  • CloudSimple による Azure VMWare Solution

ご希望のサービスがありましたら、ぜひお知らせください。今すぐ Azure の予約について詳細をご確認いただき、節約をはじめましょう。

新しいビデオ

Microsoft Ignite 2019 (英語) に参加できなかった、あるいは Azure Cost Management に関するセッションを見逃された方のために、オンラインで録画が公開されました。

  • Azure Cost Management でクラウドのコストを分析、管理、最適化 (英語) (46 分)
    Azure Cost Management が可視性の実現、説明責任の推進、クラウドのコスト最適化にどのように役立つか知ることができます。また、特別ゲストとして Mars Inc. をお招きし、同社が Azure Cost Management をどのように利用し、Azure から最大の価値を引き出しているかお話しいただきます。
     
  • Azure Cost Management でクラウドのコストを管理および最適化 (英語) (21 分)
    Azure の利用を開始されたばかりの方や、時間がないので Azure Cost Management の使用方法を簡単に確認したいという方は、Azure Cost Management の概要について知ることができるこちらの短時間のシアター セッションにぜひご参加ください。

もう少し短いものをお探しの場合は、以下のビデオをご覧ください。

Azure Cost Management の YouTube チャンネル (英語) にご登録いただくと、新しいビデオの公開時にそのビデオを視聴して最新情報を入手することが可能になります。ご希望の機能などありましたら、ぜひコメントをお寄せください。

ドキュメントの更新

数多くのドキュメントの更新が行われています。ここでは、皆様の参考になると思われるものをいくつかご紹介します。

すべてのドキュメントの更新状況を確認する場合は、GitHub の azure-docs リポジトリで Cost Management ドキュメントの変更履歴 (英語) をご覧ください。不足している情報を見つけた場合は、ドキュメント最上部の [Edit] を選択し、クイック プル リクエストを送信していただくようお願いいたします。

今後について

今回ご紹介したのは、先月から大きく更新された機能のほんの一部です。マイクロソフトは常に皆様からのフィードバックに耳を傾け、改善に取り組んでいます。ぜひ今後もフィードバックをお寄せください。

最新情報、ヒントやテクニックを入手するには、Twitter アカウント @AzureCostMgmt (英語) のフォローや、YouTube チャンネル (英語) へのご登録をお願いいたします。Cost Management のフィードバック フォーラム (英語) では、アイデアの投稿や他のユーザーの意見への投票をお待ちしています。

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