Azure Backup を使用した Azure Virtual Machines のリージョンをまたがる復元 (CRR)

2020年4月30日 に投稿済み

Program Manager II, Azure Backup

このたび、Microsoft Azure Backup を使用した Microsoft Azure Virtual Machines (VMs) のリージョンをまたがる復元 (CRR) のサポートをプレビューで利用可能になりました。

Azure Backup では Recovery Services コンテナーを使用してお客様のバックアップ データを保持し、ローカルと geo 冗長性の両方を提供します。Azure Backup の既定のストレージはバックアップ データの高可用性を実現するために、geo 冗長性に設定されています。そのため、プライマリ リージョンのバックアップ データは、Azure でペアになっているセカンダリ リージョンに geo レプリケートされます。Azure でプライマリ リージョンの障害が宣言された場合、セカンダリ リージョンにレプリケートされたデータをセカンダリ リージョンのみに復元できます。この新機能を導入することで、お客様は、自社の環境のプライマリ リージョンでのダウンタイムの障害を軽減するために、セカンダリ リージョンでの復元をいつでも開始できるようになります。これにより、お客様はセカンダリ リージョンの復元を完全に制御することが可能です。Azure Backup では、このような復元に対して、セカンダリ リージョンにレプリケートされたバックアップ データを使用します。

お客様は、以下のシナリオでこの機能を使用し、前述のセカンダリ リージョンのデータを活用できます。

  1. 完全な停止: これまでは、お客様の Azure のプライマリ リージョンで障害が発生した場合、セカンダリ リージョンのデータへのアクセスには、Azure で障害が宣言されるまで待機する必要がありました。リージョンをまたがる復元機能を使用すれば、セカンダリ リージョンでデータを回復する待機時間はなくなります。お客様は、Azure で停止が宣言される前でも、セカンダリ リージョンで復元を開始できます。
  2. 部分的な停止: ダウンタイムは、Azure Backup がお客様のバックアップ データを保管する特定のストレージ クラスターや、Azure Backup とお客様のバックアップ データと関連付けされたストレージ クラスターを接続するネットワーク内でも発生する可能性があります。これまでは、プライマリ リージョンまたはセカンダリ リージョンへの復元を実行できませんでした。リージョンをまたがる復元を使用すれば、セカンダリ リージョンのバックアップ データのレプリカを使用して、セカンダリ リージョンで復元を実行できます。
  3. 停止なし: これまでは、セカンダリ リージョンのデータを使用して、監査やコンプライアンスのために BCDR (事業継続とディザスター リカバリー) の訓練を行うことはできませんでした。この新機能では、プライマリ リージョンで完全な停止または部分的な停止が発生していなくても、セカンダリ リージョンでバックアップ データの復元を実行して、BCDR の訓練を行うことができます。

Azure Backup では、セカンダリ リージョンからの復元をサポートするために、ストレージ アカウントの読み取りアクセス geo 冗長ストレージ (RA-GRS) 機能 (英語)を使用します。プライマリからセカンダリへのストレージ レプリケーションの遅延によって、セカンダリ リージョンでの復元でバックアップ データが利用可能になるまで待機時間が発生することにご注意ください。

この図は、リージョンをまたがる復元により、セカンダリ リージョンからの復元を柔軟に行う機能が劇的に向上していることを示しています。お客様は、どの停止シナリオについても、リソース復元の対象、場所、および時期の制御が可能になりました。

プレビューで利用できる主な機能は以下のとおりです。

  • セカンダリ リージョンでのセカンダリ バックアップ データのセルフサービス回復
  • 監査やコンプライアンスのために DR (ディザスター リカバリー) 訓練をいつでも実施できる機能
  • Azure リージョンの部分的または完全な停止の間のバックアップ データの高可用性

このプレビューでは、Azure Backup で、セカンダリ リージョンのディスクの復元だけでなく Azure Virtual Machines の復元もサポートされます。

この機能へのオンボード方法

Recovery Services コンテナーでリージョンをまたがる復元を有効にするには、geo 冗長ストレージの冗長設定で Recovery Services コンテナーのリージョンをまたがる復元の設定をオンにします。ローカル冗長ストレージ (LRS) の冗長設定が適用されたコンテナーおよび従来の仮想マシンの復元がこの機能でサポートされない点にご注意ください。geo 冗長ストレージの設定が有効な Recovery Services コンテナーのみ、この機能へのオンボードが可能です。現在、リージョンをまたがる復元は、すべての Azure パブリック リージョンで利用可能です。こちらのリージョンをまたがる復元に関するドキュメントで、この機能がサポートされるリージョンが更新されています。

今後の展開

Azure Backup では、今後数か月以内にこのサポートを Azure Virtual Machines 以外のその他すべてのワークロードに拡大します。リージョンをまたがる復元の詳細を確認し、プレビューにぜひサインアップしてください。

価格

現時点では、Recovery Services コンテナーでのリージョンをまたがる復元の有効化の価格は、geo 冗長ストレージ ベースの Recovery Services コンテナーの価格と同一のままです。リージョンをまたがる復元の価格の詳細については、Azure Backup の価格を参照してください。価格についてさらにご質問がありましたら、AskAzureBackupTeam にお問い合わせください。

リージョンをまたがる復元の利用開始