移行とモダン化の方法
実績のあるクラウド移行およびモダン化アプローチを使用して、Azure にアプリ、データ、インフラストラクチャを移行する方法をご確認ください。さらに、取り組みを加速させ、自信を持って移行するのに役立つ、クラウド移行およびモダン化の計画ツールとガイダンスをご覧いただけます。
移行およびモダン化の取り組みの段階
クラウド移行およびモダン化は継続的なプロセスで、人員、プロセス、テクノロジに関する、組織の大幅な変更管理が含まれます。総合的な手法を採用することによって、お客様は取り組みを順調に進めることができるだけでなく、お客様のワークロードがクラウドで実行されたときに、組織が効率性、アジリティ、スケーリングなどの新しいメリットを確実に利用することができます。

戦略を決定し、利害関係者を調整し、環境を評価します。
戦略を定義する
動機を定義して文書化する
移行とモダン化の理由を明確にしましょう。データセンターからの撤退、コスト削減、アジリティ向上のための設計など、お客様が達成したいビジネス上の成果とその動機を文書化します。
主要な利害関係者の参加と調整
広範なサポートを得ることで、組織の目標を満たす、よりスムーズで迅速な移行を促進できます。IT、財務、ビジネス オーナーで構成されるクロスファンクショナル チームでセンター オブ エクセレンスを構築できます。
クラウド移行およびモダン化パートナーとつながる
クラウドのスキルセットを強化し、ワークロードの移行とモダン化の際のリスクを減らしましょう。そのために、プロセス全体やそれ以上のサポートを提供するマネージド サービス プロバイダーと連携しましょう。
移行の計画
アプリ、データベース、インフラストラクチャを検出して評価できます。
自動化されたクラウド移行ツールを使用して、依存関係に関する分析情報を得ます。インフラストラクチャのインベントリの作成とオンプレミスの環境の評価を行って、適切なサイズ設定のガイダンス、ワークロードレベルのコストの見積もり、パフォーマンスのメトリックを取得します。
移行およびモダン化のビジネス ケースを作成する
Azure を使用する場合とオンプレミスに展開する場合の総保有コスト (TCO) を計算して比較し、Azure に移行することで期待できるコスト削減効果を評価します。
包括的な計画を立てる
ワークロードの優先度、タイムライン、マイルストーン、リソース、財源を説明します。その後、計画全体を移行およびモダン化プロジェクトに分割して、それぞれに関連するワークロードのグループを含めます。リーダーと新しい移行のセンター オブ エクセレンスの了承を得ます。
リソース
クラウド移行およびモダン化を加速させるためのベスト プラクティスとガイダンスを詳しく見る
データセンターの検出と準備の評価に優先順位を付けてクラウドの移行を加速する
クラウド移行に関する財務上の考慮事項
移行を成功させるためのランディング ゾーンの構築
ランディング ゾーンを構築し、段階的に移行とモダン化を行います。
移行の準備を整える
クラウドのスキルを構築
IT およびアプリ開発チームがクラウド テクノロジ、移行ツール、運用プロセスについてよく把握できるようにします。事前のトレーニングへの投資は、移行作業をより効率的にスケーリングし、成功できる組織を立ち上げるのに役立ちます。
ワークロードのランディング ゾーンを設定する
ランディング ゾーンのベスト プラクティスを使用すると、移行中やその後にガバナンスの問題を避けることができます。事前構成済みのランディング ゾーンには、ネットワーク、ID、管理、セキュリティ、ガバナンスの要素が含まれており、アジリティと組織の標準を両立させることができます。
Azure 対応性のベスト プラクティスを確認する
Azure 対応性のベスト プラクティスを使用してランディング ゾーンの変更を拡張し、検証することで、現在および将来のランディング ゾーンの適切な構成を確保することができます。
ワークロードの移行
一元化されたツールでクラウド移行を容易に
Azure Migrate のような包括的なリソースを使用して、ワークロードの発見、評価、移行を行うことができます。これは、お客様の移行のすべての自動化に必要な中央のハブです。移行を実装するために必要なすべてのツールとガイダンスが用意されており、進捗状況を中央のダッシュボードで確認することができます。
ワークロードの評価、移行、最適化、昇格を反復して行う
1 度に 1 つのワークロード、またはリリースごとにワークロードの小さなコレクションを移行する反復的なプロセスを使用します。ワークロードを評価、移行、最適化し、イテレーションごとに昇格することで、運用の需要に対応することができます。
クラウド移行のベスト プラクティスで範囲拡大に備える
基本的なクラウドネイティブ ツールを超えた移行を行うために、Azure クラウド移行のベスト プラクティス チェックリストを確認してください。次のような特定のトピックに関するガイダンスを入手できます。VMware の移行、SQL Server の移行、グローバル市場への対応など。
アプリとデータのモダン化
あらゆる段階で反復的にモダン化する
モダン化には、お客様のアプリとデータのリファクタリング、再設計、または再構築が含まれます。モダン化を使用すれば、アプリのイノベーションの強化、アジリティの向上、開発者のベロシティの促進などのメリットを実現できます。お客様のワークロードの移行前後や移行中の、あらゆる段階でモダン化を行うことができます。
アプリとデータベースをリファクタリングして速度と生産性を高める
リファクタリング (再パッケージ化) は、アプリの変更を最小限に抑え、Azure に簡単に接続できるようにするためのものです。たとえば、リレーショナル データベースを Azure SQL Database のようなクラウド データベース サービスに直接リファクタリングできます。
クラウドのスケーラビリティと生産性を向上させるためにアプリとデータベースを再設計する
アプリの機能やコードを修正および拡張して、クラウドのスケーラビリティを最適化したいときには、再設計を行います。たとえば、モノリシック アプリを、相互に連携し、簡単にスケーリングできるマイクロサービスのグループに分割します。
クラウドネイティブ テクノロジを使用した再構築による開発者のベロシティの加速
Azure クラウド ソリューションを使用してアプリを再作成する必要がある場合は、再構築します。既存のアプリの機能や有効期限が限られている場合は、再構築を検討してください。
リソース
移行とモダン化を準備する
クラウド移行ツール、ガイダンス、サービス
クラウド環境の統制、セキュリティ保護、管理を簡単に行うことができます。
ワークロードの統制とセキュリティ保護
セキュリティ体制を視覚化し、制御をさらに高める
Azure Security Center などのソリューションのインテリジェントな脅威の防止によって、ハイブリッド環境全体で脅威を迅速に検出して対応します。Azure Sentinel などのクラウドネイティブ SIEM ソリューションによって、お客様の組織全体を脅威から保護できます。
制御を維持しながらお客様のアプリとワークロードをすばやく構築およびスケーリングできます。
ランディング ゾーンの作業を踏まえて、標準およびカスタム ポリシーの適切な組み合わせを確立および維持して、準拠し続けられるようにクラウドのサブスクリプションとリソースのガバナンスを行います。
クラウド環境の管理とコスト最適化
クラウド プロバイダーが提供するツール、オファー、ガイダンスについてよく理解しましょう
クラウド支出を監視および調整したり、特別なオファーで運用効率を高めたりすることができます。たとえば、予約インスタンスの割引を受けたり、オンプレミスのライセンスをクラウドで再利用したりすることができます。
管理の簡素化
Azure Arc などのソリューションを使用して、すべての環境にわたってワークロードを管理します。リアルタイムの分析情報と傾向によって、ワークロードのパフォーマンスを監視します。クラウド バックアップとディザスター リカバリー ソリューションで、お客様のワークロードを確実に保護しましょう。
リソース
移行
既存のアプリを、コードを変更することなく最適な方法で Azure に移動します。サービスとしてのクラウド インフラストラクチャへの現状のアプリの移行は、投資コストを事業運営費に転換し、俊敏性と拡張性を迅速に獲得できます。一般的なプロジェクトは次のとおりです。
最新化
お客様のアプリを変更または拡張して、クラウド アーキテクチャ向けにさらにスケーリングし、最適化することができます。組み込みのセキュリティ、パッチ適用、高可用性、自動スケーリングなどの Azure サービスとしてのプラットフォーム機能を活用できます。代表的なプロジェクトは以下のとおりです。
- Azure App Service と Azure SQL Managed Instance を使用してオンプレミスの .NET アプリを最新化する。
- Azure App Service と Azure SQL Database を使用してオンプレミスの .NET アプリを最新化する。
- Azure App Service と Azure Database for MySQL を使用して Linux Web アプリを最新化する。
- Azure Kubernetes Service (AKS) によるコンテナー化で、オンプレミスの .NET や Java アプリをモダン化
- Dev/Test 環境を Azure DevTest Labs へと最新化する。
お客様自身で作業を始める
準備状況の評価
戦略的な移行評価と準備ツール (SMART) を使用して、お客様の移行に対する準備状況を特定します。
Microsoft Cloud Adoption Framework for Azure
クラウドの導入と移行に関する完全なドキュメントと方法が見つかります。
Azure Migrate
ワークロードを検出および評価し、クラウドへ移行するための堅牢な移行サービスとツールが、すべて単一のハブから利用できます。
専門家のサポートを受ける
Azure 移行およびモダン化プログラム
Azure での移行およびモダン化を簡単かつ迅速に行えるようにします。計画から実装および運用のあらゆる段階でサポートを提供し、すべてのワークロードを自信を持って移動できます。
よく寄せられる質問
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Microsoft では、クラウドおよびハイブリッド環境のガバナンス、管理、最適化だけでなく、クラウド移行の計画と実装のための実証済みの方法である、Azure 向け Microsoft クラウド導入フレームワークの使用をお勧めしています。クラウド アーキテクト、IT プロフェッショナル、ビジネス上の意思決定者が短期的および長期的な目標を無事達成するために必要なベスト プラクティス、ドキュメント、ツールを提供します。
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次のようなさまざまなワークロードを移行できます: Windows Server、SQL Server、Linux、.NET および PHP Web アプリ、MySQL や PostgreSQL などのオープンソース データベース、SAP、Dev/Test 環境、仮想デスクトップ インフラストラクチャ。Azure では、特定のワークロードの移行に役立つさまざまなツールが用意されています。これらのサンプルのチュートリアルで、異なる移行シナリオについて把握してください。
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Azure では、移行のためのワークロードやビジネスの準備状況の評価に役立つ、さまざまなツールとリソースが用意されています。戦略的な移行評価と準備ツール (SMART) を利用すると、ビジネス戦略、ワークロードの準備状況、トレーニングのニーズといったあらゆるものに及ぶ、特定のニーズに関する評価を得ることができます。ほとんどすべてのユース ケースに対応できる、Azure 移行ツールの中央ハブである Azure Migrate にアクセスしてください。
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.NET や Java アプリを Azure App Service や Azure Spring Apps で実行して、モダン化することができます。また、お客様のアプリをコンテナー化して、コードを変更することなく AKS で実行することもできます。Azure SQL Database や Azure SQL Managed Instances などの Azure マネージド データベースを使用して、データベースをモダン化することができます。アプリとデータベースをモダン化することで、お客様は組み込みのセキュリティ、パッチ適用、高可用性、自動スケーリングなどの Azure の機能を最大限に活用することができます。アプリとデータのモダン化でイノベーションを加速させる方法を詳しくご確認ください。