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都市化が進み、都市をより持続可能で住みやすい都市にするための課題に直面している中、都市計画と運用戦略を順応させる必要があります。現在のパンデミックにより、私たちの生活は一変しました。現在必要とされていることを踏まえた都市の将来像と、接続され回復力のある都市環境の中で生きることの意味が問われています。今、これまで以上に官民の組織が一丸となって、変革的なソリューションを推進し、すべての人のためのインフラストラクチャや都市環境を計画し、運用する方法を変えようとしています。

Microsoft は、パートナー エコシステムと共に世界中の都市やコミュニティと深く関わり続けています。そして、インテリジェントなクラウドとエッジにまたがる機能とソリューションを提供し、倫理原則に基づく AI を推進し、信頼とセキュリティへのコミットメントを続けています。今年初め、IDC MarketScape により Microsoft はスマート シティに対応する世界的な IoT アプリケーション プラットフォームのリーダーとして認定され、その安全で成熟し、優れた Azure IoT、AI、Digital Twins のサービスが注目を浴びることとなりました。IDC に加えて、Guidehouse Insights もまた、スマート シティ プラットフォーム サプライヤーのリーダーボードで Microsoft をリーダーとして認定し、一般的なプラットフォーム テクノロジを使用してスマート シティ ソリューションの幅広いポートフォリオをサポートする、Azure の機能が高く評価されました。昨年 Microsoft は、Azure IoT Central のようなノーコードおよびローコードのオファリングでスマート シティ ソリューションを民主化するというミッションについても共有しました。

都市が接続されたソリューションへの投資を続ける中で、ESI ThoughtLab によるハイパーコネクテッド シティに関する研究によると、ソリューションの相互接続が進むにつれて、投資収益率 (ROI) が上昇することが示されています。都市の経済的、社会的、環境的、ビジネス的な価値を完全に引き出すためには、デジタル テクノロジを使用して、道路から自動車、ビルからエネルギー供給網、市民から政府、都市から都市に至るまで、そのエコシステムの主要な領域を変革し、相互に接続する必要があります。Microsoft は、IoT、AI、Digital Twins において新しい技術革新を提供することに注力しています。それにより、接続されたソリューションの統合を可能にし、都市環境やそのインフラストラクチャの計画から運用にいたるまで、画期的な分析情報とエクスペリエンスの提供を実現しています。

接続された都市環境に向けて

デジタル ツイン (センサーなどのデータ ソースからのリアルタイム データを利用して現実世界の環境をデジタル モデルで表現したもの) という概念はスマート シティの域に入り、都市の行政や都市計画者が都市空間全体からのデータ統合や可視化の助けを借りて、より良い意思決定を行えるようにすることを約束しています。都市計画者は既に何年も前から 2D や 3D モデル、またコンピューター支援設計を使用していましたが、IoT デバイス、位置情報、天候、交通、人の動きなどのソースからのリアルタイム データが統合されることで、都市計画や運用が一変しました。

今年の前半、Microsoft は Azure Digital Twins プラットフォームの更新を発表しました。これにより、ビル、工場、農場、エネルギー ネットワーク、鉄道、スタジアム、都市などの接続された環境のデジタル表現をモデリングして作成し、IoT やその他のデータ ソースが統合されたライブ実行環境でこれらの要素に命を吹き込むことができます。オープン性と相互運用性を促進するために、Azure Digital Twins にはオープンなモデリング言語である Digital Twins Definition Language (DTDL) が付属しており、Azure プラットフォームの他の部分に柔軟かつ簡単に統合することができます。さらに、地理空間を意識した都市エクスペリエンスを実現するために、Azure Maps により、リアルタイムの交通、公共交通機関、気象データへのアクセスなど、いくつかの地理空間サービスが提供されています。

都市とインフラストラクチャの運用

人、場所、モノの間の複雑なやり取りや、高い価値を持つ関係性をモデル化できれば、新たなビジネス チャンスや効率化の機会が生まれ、より良いパブリック/プライベート空間を実現できるでしょう。

Siemens MindSphere City Graph は、都市の運用を最適化するための新しい方法を提供するソリューションです。これにより都市空間のデジタル ツインが作成され、都市の物理的なインフラストラクチャをモデル化、監視、制御することができます。IoT データやレガシ システムなどのデータ ソースを統合することで、都市の関係者は分析情報を得て、変化が発生したときにそれを把握することができます。MindSphere City Graph は、ソリューション プロバイダーが都市の持続可能な価値を統合し、提供できるようにするためのオープン性を提供しています。同時に、オープンな標準アプローチで都市のオープン データを実現しています。

MindSphere City Graph では、Azure Digital Twins を使用して都市空間内の環境全体のデジタル モデルが構築されます。そしてそれにリアルタイム データが統合されることにより、これらのデジタル ツインにライブ実行環境で命が吹き込まれます。City Graph は、オープンな Digital Twins Definition Language (DTDL) を使用して環境をモデル化し、スマート シティ標準を活用した相互運用性を実現しています。最初のデプロイは、Siemens Advanta Solutions によってアスペルンの Aspern Smart City Research (ASCR) でロールアウトされ、成功を収めました。これは、電気自動車の充電需要の予測を改善し、それがエネルギー インフラストラクチャに及ぼす影響を把握することに焦点を当てたものでした。

1 か所の充電ポールの空き状況と、充電ポイントの空き状況の予測ヒート マップ

1 か所の充電ポールの空き状況と、充電ポイントの空き状況の予測ヒート マップ。

MindSphere City Graph は、Smart City Expo 2020 賞の都市環境部門の最終候補の 1 つにノミネートされました。これは、都市環境向けに実装および開発されている、最も革新的で成功したプロジェクトを表彰するものです。

都市とインフラストラクチャの計画

デジタル シティでは、計画からパフォーマンスまでデータドリブンのアプローチが採用されており、都市インフラストラクチャの運用、都市計画、視覚化、シミュレーションにデジタル ツインを活用してインフラストラクチャの回復力がサポートされ、利害関係者のコラボレーションや住民の関係性が強化されます。

Bentley Systems は、世界のインフラストラクチャの多くの設計、構築、運用に使用されるアーキテクチャおよびエンジニアリング ソリューションを提供しています。インフラストラクチャ開発の世界では、道路や鉄道網、公共事業や公益事業などの主要インフラストラクチャの計画、実行、運用を複雑なコンピューター支援設計 (CAD) データが支えています。Bentley の iTwin プラットフォームは、プロジェクトのライフサイクル全体を通して、日々の意思決定を加速するための信頼できる唯一の情報源として、プロジェクトとその環境のジオメトリとメタデータをキャプチャしています。Azure Digital Twins を使用することで、Bentley はリアルタイム IoT データの統合を通じて、これらのインフラストラクチャのバックボーンに命を吹き込むことができます。これにより、iTwin ユーザーは、運用データ、時系列データ、分析を、リッチでコンテキストに沿った 3D および 4D モデルで可視化することができ、現在と未来の全体像を組み立てるのにかかる時間を短縮することができます。

Bentley の OpenCities Planner を使用することで、デジタル都市ではリアリティ モデリングを使用して、既存のインフラストラクチャの高精度 3D 幾何モデルを迅速に構築し、それをエンジニアリング データと組み合わせることで、インフラストラクチャのライフサイクルのすべての段階を通じて 3D 空間分析と視覚化を都市レベルで実行することができます。Bentley Systems と Microsoft は先日、インフラストラクチャのデジタル ツイン イノベーションを加速させ、都市計画とスマート シティのスケールアップを図るための提携を発表しました。

共有情報と強化された都市スケールの視覚化が備わった Bentley の OpenCities Planner を使用することで、どのように都市計画の意思決定を改善できるかをご覧ください。 

スマート街灯: スマート シティ ソリューションのコア インフラストラクチャ

街灯は、都市環境の変革において独自の立ち位置を占めます。スマート照明と LED 変換との組み合わせは、今後 10 年で都市が低炭素経済に移行するための最も実行可能ですぐに導入できるテクノロジの 1 つとして認識されています。スマート街灯は、エネルギー消費量とメンテナンス費用の削減についての ROI が広く実証されています。また、ネットワーク化された街灯は、公共安全、空気質や環境のモニタリング、接続性、EV 充電、駐車場など、他のスマート シティ アプリケーション向けプラットフォームとしての利用も増えています。

屋外照明の世界的リーダーである Schréder は、世界 70 か国以上で事業を展開しており、照明は真のスマート シティを構築するためのバックボーンであると考えています。そこで、クラウドネイティブなスマート照明管理プラットフォームである Schréder EXEDRA を構築しました。最高レベルの信頼性、透明性、基準適合性、規制遵守に対応したコア プラットフォームとして Azure と Azure IoT が活用されており、街灯を遠隔から監視および分析することができます。この新しいプラットフォームを利用することで、都市管理者はその資産を柔軟かつ省エネルギーで管理することができます。特定のニーズに応じて街灯を暗くしたり、チケットを生成して管理したりすることができます。また、レポートを簡単に作成したり、公共スペースに設置された他のセンサーやデバイスを操作したりすることができます。

Brookfield Infrastructure Partners の子会社である ENE.HUB は、完全に統合されたサービスとしてのスマート シティ インフラストラクチャのプロバイダーです。ENE.HUB の主力製品である SMART.NODE™ は、スマート LED 照明、通信サービス、エネルギー サービス、環境サービス、交通サービス、安全、メディア サービスなど、さまざまなスマート シティ サービスが個々に統合された、包括的で自己完結型のスマート ポール ソリューションです。収集されたデータは、Azure 上に構築された中央管理システムと分析プラットフォームを介して統合され、ユーザーはリアルタイムのデータを制御、操作、分析して、すばやくアクションを起こし、都市と公共空間を効率的で安全、そして活気ある状態に保つことができます。

街灯など、接続された資産の制御と遠隔管理において 14 年の専門的な経験を持つ Dimonoff は、都市、大学のキャンパス、不動産開発会社、照明メーカーなどのインフラストラクチャ管理者と緊密に連携し、スケーラブルなスマート ソリューションを完全に実装できるように取り組んでいます。Dimonoff は、複数の都市で街灯制御のデプロイに携わってきました。Dimonoff SCMS は Microsoft Azure 上で動作し、施設や現場の管理者が街灯やその他の資産の制御、監視、保守管理が自動化され、そのインフラストラクチャの持続可能性を高めることができます。

DTDL との相互運用性

場所、インフラストラクチャ、資産の共通表現は、相互運用性と複数のドメイン間でのデータ共有を実現するために最も重要になります。Digital Twins Definition Language (DTDL) はオープンなモデリング言語で、デジタル ツインが発するテレメトリ、報告または同期するプロパティ、反応するコマンド、それらの間の関係などについて、モデルとインターフェイスを記述します。

Microsoft は RealEstateCore と提携して Smart Building ソリューションを開始し、DTDL-based RealEstateCore オントロジーをリリースしました。これにより、確立された業界標準を活用してスマート ビルをモデリングするための共通の基盤が提供され、開発者は結果を出すまでの時間を短縮し、異なるソリューション プロバイダーからの DTDL ベース ソリューション間の相互運用を実現することができます。同様に、Microsoft はパートナーと協力して、OASC のような組織で採用されている ETSI CIM NGSI-LD モデルを皮切りに、DTDL ベースのスマート シティ オントロジーの開発に取り組んでいます。

Microsoft はオープン性と相互運用性へのコミットメントの一環として、Digital Twins Consortium を通じて、デジタル ツインのベスト プラクティスとモデルやユース ケースの共有を推進していきます。

スマートなビル、エネルギー、持続性

都市からキャンパスまで、そして商業施設から公共施設まで、あらゆる種類の建物では、これまで以上に人々やコミュニティが安全に働き、生活できるようにするための変革的なソリューションが必要とされています。Microsoft は、スマート ビルの可能性を最大限に引き出すためのイノベーションを推進し続けています。これにより、ビルを再オープンできるようになるだけでなく、土地の所有者、マネージャー、テナント、入居者に継続して価値を提供することができます。その結果、繁栄するコミュニティと回復力を都市に取り戻すことができます。また Microsoft は引き続き、革新的なプロジェクトを提供することによって、次のレベルのエネルギー効率を実証してまいります。たとえば、ビルを分散型エネルギー資源にして、自社の屋上で生成されたグリーン エネルギーで電力を供給して二酸化炭素排出量と光熱費を削減したり、プロジェクト Bonsai と最先端の AI を使用してエネルギー使用量をさらに最適化したりすることができます

Smart City Live Expo

Microsoft は「Smart City Live Expo」に参加します。これは、都市化のための年に 1 度の集まりで、デジタル トランスフォーメーションの行程でスマート シティのテクノロジとパートナーを都市とつなげるものです。今年の重要なテーマの 1 つは、現在と将来の両方において、都市が新たな課題に挑戦し続けるために、テクノロジをどのように役立てるかということです。

パネル ディスカッションにぜひご参加ください都市の再起動: 新しい持続可能で包括的な都市のためのデータ駆動型ソリューションでは、IoT、デジタル ツイン、データ プラットフォームを使用することで、環境と社会の持続可能性の課題に対処できる都市をどのように実現しているかを直接聞くことができます。

 


 

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