数か月前、私は Azure へのハイブリッド対応の柔軟なアプローチとコスト効率のよい移行によって、マイクロソフトがお客様のクラウド移行を支援していることをご説明しました。今回は、Azure への移行を皆様にさらに低コストで簡単に行っていただけるように、新たな情報をお伝えしたいと思います。
Azure に移行して、Windows Server 2008 および SQL Server 2008 の無償の延長セキュリティ更新プログラムを入手
Windows Server 2008/2008 R2 と SQL Server 2008/2008 R2 は、約 10 年前のリリース以降、非常に広く普及し、世界中で数百ものインスタンスが展開されてきました。お客様は今でも変わらずこれらのサーバーで多数の業務アプリケーションを実行しています。これらのバージョンはリリースから 10 年を迎えようとしており、間もなくサポート終了となります。SQL Server 2008 は 2019 年 7 月に、Windows Server 2008 は 2020 年 1 月にサポートが終了します。多くのお客様がこれらのサーバーを引き続き使用したいと望んでいることはマイクロソフトも承知しています。そのため、すべてのお客様に最適なオプションを選択していただけるようにしたいと考えています。
本日マイクロソフトは、これらのサーバーのサポート終了後、3 年間にわたり延長セキュリティ更新プログラムを提供することを発表しました。なお、Azure で実行する場合は、無償でご利用いただけます。つまり、Azure を選択するほうがサーバーの実行効率が良いだけでなく、追加コストなしでセキュリティ更新プログラムをさらに 3 年間利用することができます。
特に SQL Server のお客様の場合、今年の第 4 四半期初めに Azure SQL Database Managed Instance の一般提供が開始されるため、SQL Server との完全な互換性を備えたきわめてコスト効率の良いデータベースを展開できるようになります。クラウドに移行できるうえ、旧バージョンも引き続き利用できるという、まさにベストなオプションです。移行についてだけでなく、オンプレミス サーバーの最新バージョンへのアップグレードや、Azure への移行と併せたアップグレードについてもサポートされます。これらのオプションの詳細については、こちらをご覧ください。
Azure ハイブリッド特典を利用すれば、実行している Windows Server または SQL Server のバージョンにかかわらず、他のどのクラウド サービスよりもコストを節約することができます。Azure ハイブリッド特典では、Azure で Windows Server または SQL Server を実行するコストを最大 55% 節約できます。つまり、Windows Server や SQL Server を実行する環境として、これ以上優れた場所はありません。
Linux、MySQL、PostgreSQL、NoSQL など、あらゆるワークロードを Azure に移行
現在 Azure で実行されている VM の 40% 以上を Linux VM が占めていますが、RedHat Enterprise Linux、SUSE Enterprise Server、Ubuntu、CentOS、Debian といった主要なディストリビューションもすべてサポートされています。マイクロソフトが提供する Azure 移行ツールでは、これらの Linux ディストリビューションを評価して移行することも可能です。
私が知るだけでも、Azure への移行で目覚ましい成果を挙げたお客様は大勢いらっしゃいます。そのうちの 1 社が、トラック輸送および運送サービス会社の J.B. Hunt です。同社は業務をデジタル化する際に、ミッション クリティカルな物流アプリケーションを Azure に移行し、さらに、オンプレミスのサーバーも維持することを決断しました。
同社のテクノロジ担当バイスプ レジデントを務める Jay Davidson 氏は、「Azure へ移行したことで、ビジネスの成長や顧客の高い期待にも対応できるようになりました。Linux、Windows、Java の重要なアプリケーションを Azure に移行して刷新しながらオンプレミスの業務環境も維持できたのは、Azure がハイブリッドに対応しているからです。当社が提示したどのような要望にも、マイクロソフトは応えてくれました。そうしたサポートのおかげで、大きなビジネス変革を数年がかりではなく数か月で実現することができました」と述べています。
また最近では、MySQL や PostgreSQL のオンプレミス データベースを Azure のフルマネージド型データベース サービスへ移行する動きや、NoSQL データベースを Azure Cosmos DB へ移行する動きが顕著に見られます。こうした移行をすばやく簡単に行えるようにするために、今月末に Azure Database Migration Service で Azure Database for MySQL と Azure Database for PostgreSQL のサポートを開始する予定です。
コンサルティング業務、保険のブローカー業務、各種ソリューションを提供する世界有数のグローバル企業である Willis Towers Watson は、Azure Database Migration Service を使用してダウンタイムなしに複数のデータベースの Azure への移行を成功させています。
Willis Towers Watson の IT 担当役員兼サービス ディレクターを務める Greg Matuskovic 氏は次のように話しています。「Azure Database Migration Service は、当社にとってデータベースの Azure への移行の助け舟でした。このサービスのおかげで、100 以上のデータベースをスムーズに Azure に移行でき、ダウンタイムやデータ損失は一切なく、期間も 2 か月程度で済みました。他の方法を採用していたら、この移行プロセスだと 6 か月以上はかかるはずです。また、数日から数週間のダウンタイムも発生していたでしょう」
最後にもう 1 つ大切なことを付け加えると、大量のデータを Azure に安全に移行していただけるように、マイクロソフトでは Azure Data Box への注力を強化し、パブリック プレビューの Data Box Disk を新たにリリースしました。Data Box Disk では合計で 40 TB の容量をサポートしており、大容量データの Azure への移行が安全性はそのままにさらに容易になります。
Azure への移行に対応した新機能に加え、無償の延長セキュリティ更新プログラムと Azure ハイブリッド特典という他にはない契約形態が揃う今こそ、Azure への移行を決断する絶好のチャンスです。
Azure Migration Center にアクセスして詳細をご覧になり、今すぐ Azure への移行を始めましょう。