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今回の記事は、Microsoft Azure のプログラム マネージメント担当パートナー ディレクターの Jeremy Winter と、Microsoft Azure のプロダクト マーケティング シニア ディレクターの Tanuj Bansal が共同執筆した記事をご紹介します。

7 月に Azure への移行を支援する新たなサービスや機能をお伝えしてからというもの、お客様の移行への関心はいっそう高まっており、マイクロソフトではさらなる支援策の検討や製品への投資を進めてきました。今回の記事では、今後のアプローチの最新情報と Azure の新機能についてお届けします。また、今週開催される Microsoft Ignite でも、Azure の移行をテーマにしたセッションが多数行われ、移行に役立つ新機能が紹介される予定です。

くどいようですが、今が Azure に移行する絶好のタイミングです。その理由は次の 3 つです。

  1. 2008 バージョンのサポート終了: Windows Server 2008/2008 R2 と SQL Server 2008/2008 R2 は大規模な展開環境で利用されていることが多いと思いますが、SQL Server の方はあと 9 か月でサポートが終了し、その 6 か月後には Windows Server のサポートが切れます。これを機会に Azure への移行を計画し、実行に移しましょう。詳細については、2008 バージョンのサポート終了に関するお知らせをご確認ください。
  2. 大幅なコスト削減: Azure での利用に限り、Windows Server 2008/2008 R2 と SQL Server 2008/2008 R2 の無料のセキュリティ更新プログラムが 3 年間延長されます。 これに Azure ハイブリッド特典と予約インスタンスを組み合わせると、AWS でこれらのサーバーを運用する場合に比べてコストが 5 分の 1 になります。詳細については、こちらを参照してください。 
  3. Azure の新機能: マイクロソフトはこの 6 ~ 9 か月の間に、Azure Migrate、Azure Database Migration Service、Azure SQL Database Managed Instance、Azure Data Box といった新しい Azure サービスをリリースしてきました。今回、これらのサービスがさらに拡充されました。 
    • Azure Migrate: 2018 年中には Hyper-V の評価がサポートされる予定です。
    • Azure SQL Database Managed Instance: General Purpose サービス レベルの一般提供を開始しました。
    • Azure SQL Database: 大規模データベースの移行に対応する Hyperscale サービス レベルを追加しました。
    • Azure Database Migration Service: 新たに MySQL、PostgreSQL、Mongo DB の移行シナリオ、SQL Server から SQL Managed Instance への移行シナリオに対応しました。
    • Azure Data Box: 新たに 1 PB のファミリを追加したほか、100 TB バージョンの一般提供を開始しました。

Azure の移行エクスペリエンスと新機能

Azure の移行エクスペリエンス

マイクロソフトでは、上に示すような構図で Azure への移行を捉えています。移行ツールの提供、シナリオの提案、お客様の支援、エコシステムとの連携、ベスト プラクティスの確立など、マイクロソフトの取り組みはすべてこの一連のフェーズを軸としています。

評価

このフェーズでは、Azure に移行するオンプレミス リソースの洗い出しと評価を行います。それを支援する無料のツールが Azure Migrate です。これは 2 月末に一般提供を開始し、  当初はお客様のオンプレミス環境の傾向を考慮して VMware 環境の検出と評価をサポートしていました。今回新たに、Windows Server Hyper-V 環境の評価にも対応する運びとなり、2018 年内にもサポートを開始する予定となっています。  Azure Migrate はこの春以降たくさんのお客様に採用していただきました。Azure への移行に向けた VM の検出は 45 万台以上、評価は 32.5 万台以上に上り、毎月 2 桁の伸びを見せています。

ニーズに最適なツールをお選びいただけるように、マイクロソフトは ISV と協力し、Azure Migrate でカバーされない評価シナリオに対応する ISV ツールとの連携も進めています。詳細については、Azure Migration Center でご確認ください。

移行

このフェーズでは、「リホスト」「リファクター」「リアーキテクト」に大きく分類される移行・最新化戦略を検討し、実行します。

移行

インフラストラクチャの移行: アプリケーションのリファクタリングを実現するコンテナーなどの機能は、移行計画の重要な要素としてますます注目が集まっていますが、ほとんどの場合の移行パスは、Azure VM で OS (Windows または Linux) をリホストするのが一般的です。これに対応するツールが Azure Site Recovery (ASR) で、移行中に無料で利用できます。アプリのデータ損失がなく、ダウンタイムもほぼ発生しません。最近の ASR の機能強化では、Windows Server 2008/2008 R2 の移行をサポート (ASR も Azure も 32 ビット版と 64 ビット版の両方をサポート) したほか、Linux ディストリビューションのサポートを拡大しました。ASR を補完する移行ツールも ISV エコシステムから提供されています。詳細については、Azure Migration Center でご確認ください。

データの移行: マイクロソフトのデータ移行ツールを使用して移行されたデータベースの数は、1 年もたたずに 41,000 件に上りました。今回は Azure SQL Database Managed Instance (General Purpose レベル) の一般提供を開始し、SQL Server と完全な互換性を持つ Azure のフル マネージド サービスに SQL Server を移行できるようになりました。また、新たに Azure SQL Database に Hyperscale レベルを追加しました。これで大規模データベースを Azure に移行できるようになり、データベース 1 つあたり 100 TB まで自動スケーリングが可能になります。Azure Database Migration Service (DMS) では複数のデータベース ソースから Azure のフル マネージド サービスへの大規模な移行が可能ですが、今回さらに、SQL Server から Azure SQL DB Managed Instance への移行が正式にサポートされ、MySQL や PostgreSQL から Azure への移行はプレビューとして、MongoDB から Cosmos DB への移行は限定プレビューとしてサポートされるようになりました。

「当社では、TimeXtender ソリューションを Azure SQL Database Managed Instance の運用環境に数週間ほどでデプロイすることができました。その結果すぐに 49% もコストが削減され、社内では機械学習による AI 活用の将来性についても期待が高まっています」

- コマツ オーストラリア、ビジネス テクノロジおよびシステム担当 GM、John Steele 氏

この他にも、大量のデータを安全に移行していただけるよう、Azure Data Box のファミリが 40 TB、100 TB、1 PB の 3 種類になりました。皆様のニーズに応じてお選びください。

アプリの移行: フル マネージド サービスの Azure App Service は、Windows や Linux の Docker コンテナー、さまざまなアプリ フレームワークをサポートしています。このたび、App Service on Linux で Apache Tomcat および Java の標準サポートを正式リリースしました。これにより、Azure への Web アプリの移行が簡単になります。また、AppOrbit や Chef などのパートナーと協力し、さらなるアプリの移行にも対応できるよう取り組んでいます。

最適化

無料の Azure Cost Management を使用すると、クラウドの使用料金を一元的に管理したり、Azure Advisor のベスト プラクティスに基づく推奨事項を活用したりしながら、継続的に Azure リソースの構成を最適化できます。また、Azure ハイブリッド特典と Azure Reserved VM Instances を利用すると、大幅にコストを削減できます。ISV パートナーからも、Azure リソースのコストとパフォーマンスを継続的に最適化するツールが提供されています。詳細については、Azure Migration Center でご確認ください。

セキュリティ保護と管理

移行対象リソースの保護と管理は、移行中も移行後も、さらにその先も継続して行う必要があります。Azure のセキュリティ機能と管理機能では、Azure とオンプレミスのワークロードに対して組み込みのインテリジェント サービスを活用できます。マイクロソフトがお勧めしているのは、リソースを移動した直後に Azure Security Center、Azure Backup、Azure Log Analytics を有効化し、その後も微調整を重ねていくやり方です。  

企業ユーザーの皆様が Azure に求めていることは、速さと制御性です。今回新たに発表した、ガバナンス機能を提供する Azure Blueprints では、リソース、ポリシー、アクセス制御を事前定義して、コンプライアンスに準拠したサブスクリプションを容易にセットアップできます。これにより、コンプライアンス対応に必要な制御性の確保、環境の新規作成の高速化、開発者によるセルフサービスのコンプライアンス準拠が可能になります。

このシリーズの次回予告

今後数か月にわたって、Azure への移行のベスト プラクティスなど、お客様から要望の多いカテゴリを中心にブログ記事をお届けしてまいります。どうぞご期待ください!

参考資料

Azure への移行を開始するには

さまざまな新しい移行支援機能や、大幅にコストを削減できるサービス、ノウハウの詰まった包括的なガイドを活用できる今こそ、Azure への移行に乗り出す絶好の機会です。ぜひ https://azure.com/migrate をご覧になり、今すぐ移行を開始してください。

今週開催の Microsoft Ignite でお会いできることを楽しみにしています。Azure への移行に関するセッションではこの記事でご紹介した内容などを取り上げますので、ぜひご参加ください。  皆様の Azure への移行状況や必要な支援についてお聞かせいただければ幸いです。

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