Azure IoT Central: すべてのソリューション ビルダーの IoT の民主化

2019年10月28日 に投稿済み

Partner Group Program Manager, Azure IoT

過去 5 年間、私たちの業界は IoT への期待の話題でもちきりでした。IoT は、"新しい言葉" から、業界で一般的に使われる用語へと進化しました。実際、今年初めに世界中の企業を対象に 3,000 人の意思決定者にアンケートを実施したところ、全体の 85% が少なくとも 1 つの IoT プロジェクトを開発したと回答しました。4 つの主要産業 (製造、小売、医療、政府機関) で、IoT が成功に "不可欠" と考える企業の意思決定者は 84% を上回ります (レポート全文を読む)。

このように意見はほぼ一致しているのに、運用レベルの IoT プロジェクトの平均的な成熟度は依然として非常に低く、90% を超える企業が、ソリューションを安全かつ確実に手頃な価格で拡張する方法について不安を感じています。また知識も不足しており、概念実証の段階で何かしら失敗しています。この結果は驚くことではありません。プロジェクトをスケーリングすると、コストが増加するだけでなく、技術的な複雑さも増します。たとえば、接続デバイスの数が数百万になれば、そのアーキテクチャに対応する方法を知っていなければなりません。侵害される可能性のある領域も広がるため、堅牢なセキュリティを確保する必要があります。

何千もの IoT のお客様と協力してきた Microsoft のエンジニアは、このような問題に何度も遭遇してきました。私たちはそこから学習し、Azure IoT Central を進化させて、多くのプロジェクトが概念実証の段階を乗り越えられない原因となっている一般的な落とし穴を、ソリューション ビルダーが回避できるようにしました。これらの発見は、新しいレポート「IoT ソリューションを成功に導く 8 の属性」で説明しています。このレポートは、IoT ソリューション ビルダーが、システムを設計するときに事前に適切な質問をして、適切なテクノロジ プラットフォームを選ぶ際に役立ちます。

フル マネージド IoT アプリ プラットフォーム

Azure IoT Central は、エンタープライズ クラスのソリューションを設計、デプロイ、およびAzure IoT Central は、デバイスの接続、デバイスの管理、分析情報の生成、ビジネス アプリケーションへの分析情報の提供洞察の提供を支援。管理するためのソリューション ビルダー (ISV、SI、OEM など) 向け IoT アプリ プラットフォームです。ソリューション ビルダーは、このプラットフォームで、ソリューションをブランド化し、直接または Microsoft AppSource を介してお客様に販売できます。

Azure IoT Central は、IoT ソリューションの "プラミング" を処理する完全かつ堅牢なプラットフォームを提供します。これはエンド ツー エンドのソリューションではありません。IoT Central は、ソリューションビルダーが IoT Central を使ってデバイスを接続して管理し、デバイスの分析情報を基幹業務アプリケーションに拡張して初めて、その価値を発揮します。これによりソリューション ビルダーは時間とエネルギーを自身の専門分野に費やせるようになり、付加価値とブランド差別化によるビジネス変革が実現します。ホワイトラベリングを使うと、自身のブランドに影響を及ぼすソリューションで市場に参入することができます。お客様の多くが個々の Azure サービス (サービスとしてのプラットフォーム、つまり PaaS アプローチ) を使用してクラウド ソリューションを設計および構築しますが、Azure IoT Central では、フル マネージド プラットフォームが提供され、PaaS ベースのソリューションの構築および保守のコストが削減されます。

今日は、Azure IoT Central に追加された大きな更新をいくつか紹介します。これらの更新により、ビルダーは、安全で信頼できるスケーラブルなインフラストラクチャでアプリケーションが実行されているという安心感を持って、業界をリードするソリューションを開発できます。これにより、デバイスを接続して管理できるほか、分析情報を生成し、その新しい分析情報を既存のアプリケーションに取り込むことも可能になります。

 

業界優先のイネーブルメントのための新しいアプリ テンプレート

本日 Microsoft がリリースしたのは、小売、医療、政府機関、およびエネルギー業界のパートナーやお客様が構築できるソリューションの種類を説明するために設計された、11 種類の新しい業界向けアプリ テンプレートです。  

Azure IoT Central に追加された、小売、エネルギー、医療、および政府機関でアプリケーション構築を開始するときに使用できる、業界固有の 11 のソリューション ビルダー向けアプリケーション テンプレート。

業界の枠を越えて Azure IoT を使用する革新的なパートナー

スタートアップ企業から実績のあるトップ企業まで、さまざまな業界のソリューション ビルダーが Azure IoT Central を活用して業界を変革しています。

医療業界もその 1 つで、ソリューション ビルダーが Azure IoT Central を使って革新的なソリューションを設計しています。20 秒ごとに糖尿病で手足が失われているという問題に取り組むために、シアトルに拠点を置くスタートアップ企業 Sensoria Health は、大手整形外科用の大手医療フットウェア メーカー Optima Molliter と協力して、糖尿病性足潰瘍から回復した患者をリモートで監視し続けられるようにする IoT ソリューションを開始しました。患者と内科医は、Optima フットウェアのテレメトリに基づく IoT と人工知能 (AI) が採用されたハブである Sensoria Core ソリューションを利用し、臨床医の助言に患者が従っているかどうかをモバイル アプリを使ってリアルタイムで監視できます。

内科医は、患者の全体像が提供される臨床医のダッシュボードを利用して、患者とのやり取りを管理し、患者が助言に従っているかどうかを経時的に把握して、特定の時点でどの患者が最も治療を必要しているかを判断できます。リアルタイムのアラートを有効にすると、内科医は治療のエスカレーションの決定を管理し、足の傷の治癒を早め、切断のリスクを減らすことができます。Azure IoT Central には、IoT アプリケーション インフラストラクチャが用意されています。このインフラストラクチャでは、Sensoria がグローバルに利用可能で、安全かつスケーラブルな IoT ソリューションを迅速に構築できます。さらに、Azure IoT Central は Azure API for FHIR を利用して、Sensoria Health が医療の相互運用性を確保できるようにします。コンプライアンスの基準が満たされるのは、EMR システムによって提供される医療データ、および Sensoria Core 埋め込みマイクロ電子デバイスから提供される医療データを管理するときです。詳細については、プレス リリースをご覧ください。

また、複合輸送サービスおよびサード パーティ ロジスティクスの米国フォーチュン 500 プロバイダー、C.H. Robinson のような大手ソリューション ビルダーも IoT Central を利用しています。C.H. Robinson は、Azure IoT Central によって管理される Intel インテリジェント ゲートウェイと IoT タグを使って、業界をリードする Navisphere Vision 製品に IoT データと分析情報をすばやく統合しました。Navisphere ソリューションは、Microsoft の独自のサプライ チェーン チームを含む大手小売業者が、ホリデー シーズンに向けて Surface 製品および Xbox 製品を提供する準備をするときに、ロジスティクスとコストを最適化するために使用されます。TMC の社長で Navisphere 担当 C.H. Robinson 部門の Jordan Kass は、業界が直面している課題について次のように述べています。「現在、あらゆる規模の小売業者が、製品の場所と製品の動きを知る必要があります... 。IoT Central を使って構築すると、Intel のゲートウェイや IoT タグなどのデバイスを、すばやく簡単に、かつ大規模に接続することができます。」

再生可能エネルギーに多大な投資を行っているスウェーデンのエネルギー企業である Vattenfall は Microsoft と協力し、再生可能エネルギーの需要と供給を一致させるために、Azure IoT Central を使ったソリューションでエネルギー市場の課題に取り組んでいます。「IoT Central アプリ プラットフォームによって当社の製品開発が促進され、高速かつシームレスなデバイス接続とデバイス管理、組み込みのデータ ストレージ、ルール作成、ダッシュボードといった機能を、オペレーターが利用できます」と、Vattenfall の IoT およびエネルギー管理責任者である Sebastian Waldenström 氏はと言います。

パートナーの多くが業種内では業界の専門知識を確立していますが、IoT Central は、Mesh Systems のように、業種を問わずソリューション ビルダーによって使用されています。Mesh Systems は、資産追跡ソリューションのグローバル エキスパートで、小売、物流、銀行、害虫駆除、建設など、業界の枠を越えた顧客アプリケーションを扱っています。「IoT Central は、私たちが最善を尽くせるようサポートしてくれます。以前は構築に 3 か月かかっていた作業が、わずか 3 日で完了するようになりました」と述べるのは、Mesh Systems の戦略的提携マネージャーである Doyle Baxter 氏です。

ここで挙げたパートナーを始め、さまざまなパートナーが IoT Central を使ったソリューション構築に取り組んでいます。IoT Central での小売ソリューションの構築の詳細について、こちらをご覧ください。今後数か月間で、他の業界のパートナーの成功事例も取り上げていく予定です。ぜひご覧ください。

運用レベルのソリューションの新機能

IoT Edge による IoT Central ポートフォリオの拡大: Azure IoT Central によって管理されるエッジの IoT デバイスでクラウド インテリジェンスを直接実行できるようになりました。この新機能により、Azure IoT Edge デバイスの接続と管理、エッジ ソフトウェア モジュールのデプロイ、分析情報の公開、大規模なアクションの実行など、Azure IoT Central 内からのすべての操作が行いやすくなります。

IoT プラグ アンド プレイでシームレスなデバイス接続: Azure IoT Central を使って構築に取り組んでいるソリューション ビルダーは、さまざまな事前認証済み Azure IoT プラグ アンド プレイ デバイスから選択し、クラウドにすばやく接続できます。お客様が数日で運用環境グレードの IoT ソリューションを構築できるようになりました。デバイス コードを 1 行たりとも記述する必要はなく、市場投入までの時間がかなり短縮され、コストも大幅に削減されます。

プラットフォームでさまざまな操作が可能: Azure IoT Central では、プラットフォーム内からさまざまなレベルの拡張性が公開されます。ユーザーは、コードなし (Microsoft Flow) またはローコード アクション (Azure Logic Apps) をトリガーするデバイス データ ストリームのルールを定義できます。ソリューション ビルダーは、より複雑なアクションを構成し、Webhook または Azure Functions ベースのアクションによって外部サービスとデータを交換することもできます。

データ エクスポートによる拡張性: Azure IoT Central からの継続的なデータ エクスポート機能を使用すると、データ ストリームを Azure Blob Storage などの Azure PaaS サービスに直接統合してデータを保持したり、Azure Event Hub やAzure Service Bus に統合して、IoT データの豊富な処理パイプラインを構築したりできます。また、分析情報を、ビジネス アプリケーションや Azure Machine Learning のストレージに統合することも可能です。

パブリック API で機能にアクセス: デバイス データ以外を使うための拡張性を必要とするソリューション ビルダーが、パブリック API で Central の機能にアクセスできるようになりました。デバイス モデリング、プロビジョニング、ライフサイクル管理、操作 (更新とコマンド)、およびデータ クエリのコアとして、IoT Central がプログラムによって使用される堅牢な IoT ソリューションを、ユーザーが開発できます。

アプリケーションの再現性: ソリューション ビルダーがアプリケーション テンプレートを使って投資をエクスポートし、新しいお客様用に複製できます。これにより、構成とカスタマイズの時間を節約できます。

マルチテナントによる管理性とスケール: 多くのソリューション ビルダーが再現性以上のものを求めていることはわかっています。お客様への投資を本当の意味でスケーリングするには管理性も必要です。今後数か月の間にマルチテナントが Azure IoT Central でサポートされるのは、このような背景があるためです。マルチテナント インターフェイスを一度構築したソリューション ビルダーは、そのインターフェイスを使ってリージョンの枠を超えた世界中の多くのお客様や組織をオンボード、構成、および更新し、管理性を損なうことなく、デバイスとデータ主権の両方を提供できます。

カスタム ユーザー ロールによるユーザー アクセスの制御: 組織の複雑さは、顧客ソリューションの実装によって異なります。カスタム ユーザー ロールを使用すると、データへのアクセスの制御と、システム内のアクションおよび構成を明確に定義できます。これにより必要なものだけをユーザーが制御できるようになります。

デバイスとデータのスケール: Azure IoT Central は、ユーザーのデータ処理パイプラインをスケーリングし、何百万ものデバイスに対応できるストレージを提供します。ソリューション ビルダーがデバイスのスケールを実現するには、IoT プラグ アンド プレイ統合によりデバイスをシームレスに接続し、プラグ アンド プレイ デバイス用の IoT Central エクスペリエンスを作成します。

価格の更新: 2020 年初頭に発表される新しい価格レベルにより、ソリューション ビルダーは、さらにリーズナブルな料金で、より柔軟にスケーリング ソリューションを利用できるようになります。IoT Central のお客様は、自身のプロジェクトの特定のメッセージ量のニーズに基づいて、複数の価格プランから選択できるようになります。詳細については、今後数週間のうちに価格ページをご確認ください。

Azure IoT Central: IoT アプリケーション プラットフォーム

Microsoft は、今後 4 年にわたり 50 億ドルを Azure IoT に投資していきます。私たちの目標は、IoT のプロセスをシンプルにして、ソリューション ビルダーがスピーディにソリューションを市場に投入し、デジタル トランスフォーメーションに集中し続けられるようにすることです。

Azure IoT Central は、このコミットメントを実現しようとするマイクロソフトの継続的な取り組みの中でも大きな役割を担う一例です。セットアップの複雑さとオーバーヘッド、管理の負担、および運用コストを取り除けば、業界の枠を越えた革新的なソリューション作成が加速されます。Azure IoT Central は、IoT 分野での新たなイノベーションの誕生に必要な IoT アプリケーション プラットフォームを組織に提供します。こうして世界中がいっそう緊密につながり、インテリジェントになることにより、人々や企業はさらに多くの事を成し遂げられるようになるでしょう。詳細については、製品ページを参照してください。