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スマート ビルディングにおけるイノベーションは、ここ数年のクラウド、AI、IoT の普及によって大きく躍進しています。マイクロソフトも IoT のイノベーションに取り組んでおり、それが先日発表した Azure Digital Twins の機能に反映されています。企業は物理環境を仮想で表現できるようになることで、スマート ビルディングをはじめとするさまざまな IoT シナリオでメリットが得られます。あらゆる種類のセンサーやデバイスのデータを収集することで、空間の状況を正確に把握して最適化し、利用者のニーズに応えることができます。コンピューターの影響力は人が利用するあらゆる環境に及んでいますが、特にビルのスマート化はエネルギー効率の向上や利用者の満足度向上に役立っています。規模やスキルにかかわらずあらゆるユーザーが IoT を活用できるかどうかは、パートナーの創造性と専門知識にかかっており、革新的な新しいデバイスを開発することで有益なデータを収集し、画期的なスマート ビルディング アプリケーションを作成できるようになります。今回の記事では、数世紀もの間進化することのなかった「窓」に改革をもたらした企業、View 社と共同で進めているプロジェクトについてお伝えします。

人のための快適な環境作りを目指す View

View は、人が健康で快適に過ごせることがスマート ビルディングの要であると考えており、同社の開発した Dynamic Glass によって、インテリジェントでパーソナライズ可能なネットワーク接続型ビルを実現し、ビル内の環境を改善することを目指しています。View の Dynamic Glass を使用した窓は、景観を維持しながら最適な量の自然光を取り込み、快適さを大幅に向上すると同時にビル全体のエネルギー消費量を削減します。Harvard Business Review の調査では、自然光はオフィスを活性化させるうえで最も重要な要素であるとされています。別の調査では、通常の窓と比較したところ View Dynamic Glass で健康状態が大幅に改善した という結果が出ており、疲れ目、頭痛、眠気が 50% 以上軽減され、従業員の健康増進や生産性向上につながったと報告されています。

View はマイクロソフトと共通のビジョンを掲げています。それは、生成したデータを状況に照らし合わせて空間の使用状況を分析することで、従業員の健康や生産性、エネルギー効率、状況に応じたパーソナライズなど、利用者のあらゆるニーズに応えられるようにすることです。

新しいパートナーシップ

このたび、マイクロソフトは新たに View とパートナーシップを締結し、革新的なスマート ビルディング アプリケーションを共同開発することを発表しました。その一環として、View のスマート ビルディングに関する専門性と Azure IoT プラットフォームのさまざまな製品を活用して、ソリューション開発を加速させていきます。たとえば、アクセス制御やその他のスマート ビルディング アプリケーションに Azure Digital Twins を、窓や床の制御デバイスには Azure IoT Edge と Azure Sphere を導入します。

今回、最初のソリューションとなる View SmartProtect を発表します。これはスマート ウィンドウを使用したビルのセキュリティ ソリューションで、ガラスの破損を瞬時に自動検出します。ビルの窓ガラスが破損すると、Azure IoT を通じて破損イベントが発生した窓、時刻、ビル内の場所などの情報が View SmartProtect アプリケーションに通知されます。

View SmartProtect は同社初の IoT ソリューションの 1 つで、Azure IoT プラットフォームを基盤とするアプリケーションを使用して、ビルの運用性、正常性、生産性を向上させます。このソリューションは、ビル空間のインテリジェント化とパーソナライズ化を次のレベルへと高める取り組みの第一歩と言えます。この共同開発により、企業では先進的なニーズに対応し、堅牢性、安全性、スケーラビリティを備える最高レベルの生産性ソリューションを利用できるようになります。

無限に広がる可能性

今後のステップは、データ中心型のアプローチにより、高度に自動化された簡単な操作でビル空間を最適化し、利用者 1 人ひとりの健康と生産性を最大限に高めていくことです。View はさらに、カメラ、マイク、空気清浄度などの各種センサーの情報をインタラクティブなガラス投影型ディスプレイで窓に表示するインテリジェント エッジを開発中です。

スマート ウィンドウと Azure IoT、Office 365、Cortana、Dynamics 365 を統合することで、これまで以上に空間を有効活用し、新しい方法で環境を操作できるようになります。これは、インテリジェント クラウドやインテリジェント エッジ活用のすばらしい見本です。パブリック クラウドやコネクテッド システムおよびコネクテッド デバイスの普及によってユビキタスな分散型コンピューティングが実現し、今やビルの窓や壁にまで導入されるようになりました。今後も、周囲の環境をさらに多様に操作できるようにするための取り組みは続いていきます。View は、複数の画期的なアプリケーションを実現する常時接続型の高密度で強力なプラットフォームを提供します。

ノースカロライナ州シャーロットの空港ターミナル

たとえば、スマート ビルディングに入館する人を認識し、初めての利用者には「このビルでは音声コマンドを使用できます。室内の温度をお好みに応じて調整いたしますので、お申し付けください」という案内を流します。 この音声入力に応じて窓の色、空調、照明を調整し、環境を自動で最適化します。

このパートナーシップは大きな可能性を秘めています。利用者の健康や快適性を向上させるソリューション開発に Azure Digital Twins がどのように活用されるのかが期待されます。View のイノベーションは、今後のスマート ビルディングの無限のイノベーションの基盤となるでしょう。今後の展開にぜひご注目ください。

詳細情報

Azure Digital Twins の詳細についてはこちら、View の詳細についてはこちらをご覧ください。Smart City Expo Word Congress に参加される方は、業界初のスマート ウィンドウを使用したガラス破損検出ソリューション View SmartProtect のプレビューを行っているマイクロソフト ブースへぜひお立ち寄りください。

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