Azure VMware Solution, Best practices, Compute
VMware リソースの Azure への移行がこれまで以上に簡単に
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マイクロソフトは 4 月に、Azure VMware Solution (英語) を発表しました。Azure VMware Solution は VMware ベースのワークロードをネイティブに Azure 上で実行する包括的な VMware 環境を提供する、vSphere、vCenter、vSAN、NSX-T、各種ツールを備えたフル マネージド型の PaaS (サービスとしてのプラットフォーム) です。
VMware 環境は Azure のベア メタル インフラストラクチャでネイティブに実行されるため、仮想化がネストされることはなく、既存の VMware ツールを引き続き利用できます。また、VMware の物理インフラストラクチャの運用、スケーリング、パッチ適用について気にする必要がなく、仮想マシンのプラットフォーム再構築も不要です。さらにこのソリューションには、オンプレミスのサブネットを Azure に拡張できるというメリットもあります。既存の VMware 環境に別の場所の環境を接続するようなもので、その場所が Azure になるということです。
下の動画は、最近公開した Microsoft Mechanics (英語) の新エピソードです。ここでは Azure エンジニアリング チームのシニア プログラム マネージャーを務める Markus Hain が、オンプレミスの VMware vSphere 環境から接続し、Azure VMware Solution のプライベート クラウドをプロビジョニングして両方の環境間で通信できるようにする一連の操作と、サービスの起動後に何を実行できるのかを説明しています。
環境の構築と構成のほか、ハイブリッド ネットワークで VMware サイトを接続するしくみや、Azure で使用される仮想ネットワークと VMware で使用される仮想 LAN (VLAN) の間の双方向トラフィックがサービスによって変換されるしくみについても解説しています。
サービスが実行されると、通常の VMware サイト間の場合と同じように vMotion を簡単に実行できます。仮想マシンのワークロードを Azure に移行する簡単な vMotion 移行を紹介しましょう。VMware ワークロードが Azure で実行されると、Azure サービスをシームレスに既存の VMware ワークロードに統合できるようになります。たとえば、開発者はオンプレミス環境の VMware テンプレートと同じ構成で Azure Portal 内から VMware 仮想マシンを新規作成し、最終的にその仮想マシンを Azure の VMware プライベート クラウドで実行できます。
Azure Portal で作成した仮想マシンは、VMware vSphere 環境で確認、アクセス、実行できます。これらのリソースは、vSphere、Azure、またはその両方で管理する場合と同じように柔軟に管理できます。それぞれの環境は API レベルで緊密に統合されているため、どちらのエクスペリエンスでも表示されるものは同期がとれています。これによりハイブリッド管理が可能になり、開発者は 1 つの Azure Resource Manager テンプレートだけを使用して Azure リソースと VMware リソースの両方を管理できます。
さらに、作成した仮想マシンは、Azure の IaaS (サービスとしてのインフラストラクチャ) 仮想マシンと同じように管理でき、データ、コンピューティング、ネットワーク、ストレージなどの幅広いリソースと接続できます。上の動画では、Azure で Application Gateway を構成し、Azure VMware Solution で実行される仮想マシンへの受信トラフィックを負荷分散する方法を紹介しています。Azure VMware Solution は完全にハイブリッドに対応した緊密に統合されたサービスであるため、アプリやソリューションの設計に制約がなく、ネイティブなクラウド サービスのように必要な数の VMware ノードを柔軟に活用して、周期的または非周期的な需要の変動に対応できます。
現在、CloudSimple による Azure VMware Solution は米国東部と米国西部のリージョンで利用できます。次に提供を予定しているのが西ヨーロッパで、その他のリージョンでもこの先数か月のうちに提供する予定です。利用を開始するには、Azure Portal にサインインして「vmware」を検索し、サービス、ノード、仮想マシンをプロビジョニングしてください。それが完了すれば、Azure で独自のプライベート クラウドを実行できます。ぜひお試しください!
さらに詳しい情報は、Azure VMware Solution のサイトをご確認ください。