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Azure Databricks、Azure Cosmos DB の Cassandra API、Azure Database for MariaDB、その他多数の新機能を発表

本日、ニューヨークで開催された毎年恒例の Microsoft Connect(); イベントにおいて、マイクロソフトは、開発者、データ サイエンティスト、データ プロフェッショナルといったあらゆるイノベーターの皆様によるデータ活用をさらに推し進めるための発表を行いました。今回の最新発表の目的は、より多くのオープンソースのデータ テクノロジを提供すること、AI を利用しやすくすること、企業によるクラウド移行を合理化することにあります。

クラウド、データ、AI を組み合わせることで、かつてない変化が実現されようとしています。データを管理、操作し、画期的なアクションやエクスペリエンスへと変革させる力は、今日のイノベーションの基盤となります。データには、人間の創造力を高め、障害を取り除き、イノベーションを後押しする力があります。マイクロソフトの目標は、データ サイエンティスト、開発者、データ プロフェッショナルといった今日のイノベーターがデータをフル活用して、より良い世界を実現するための何かを生み出せるよう支援するテクノロジを開発することです。

この取り組みの一環として、今回、Azure に最適化された高速かつ簡単で共同作業が可能な Apache® Spark™ ベースの分析プラットフォームである Azure Databricks のプレビューと、Azure Machine Learning の機能拡張を発表しました。また、グローバル分散型のマルチモデル NoSQL データベース サービスである Azure Cosmos DB を活用した Apache® Cassandra-as-a-Service を紹介しました。Cosmos DB は、包括的な SLA によって、99.99% のスループット、可用性、99 パーセンタイルのレイテンシを保証する初のデータベース サービスです。今回その SLA がさらに強化され、読み取り可用性が 99.999% になりました。さらに、マイクロソフトが MariaDB Foundation に Platinum スポンサーとして参加することに加え、今後リリース予定の Azure Database for MariaDB と Azure Database Migration Service のプレビュー、Azure SQL Database の機能強化を発表しました。

より多くのオープンソースのデータ テクノロジを提供する

まずは、データ サイエンティストとデータ エンジニア向けの発表からご紹介します。今回、Azure Databricks のプレビューが発表されました。Azure Databricks は、Azure に最適化された高速かつ簡単で共同作業が可能な Apache® Spark™ ベースの分析プラットフォームです。Azure Databricks は、Apache Spark の創始者と協力して設計され、Databricks と Azure のメリットを組み合わせたもので、ワンクリックでのセットアップ、ワークフローの合理化、開発者、データ サイエンティスト、データ エンジニア、ビジネス アナリストの共同作業を可能にするインタラクティブなワークスペースといった機能により、お客様のイノベーションを加速できます。Azure SQL Data Warehouse、Azure Storage、Azure Cosmos DB、Power BI とのネイティブ統合により、最新のデータ ウェアハウスの作成が簡素化されます。企業のお客様は、リレーショナル データと非リレーショナル データの両方に対するセルフサービス分析と機械学習を提供して、エンタープライズ レベルのパフォーマンスとガバナンスを実現することができます。お客様には、Azure のエンタープライズ レベルのセキュリティ、コンプライアンス、SLA や、Azure Active Directory との統合によるセキュリティと ID 管理の簡素化といったメリットが自動的に提供されます。これらのイノベーションにより、Azure は AI を簡単に利用できる強力なシナリオを実現するワンストップ ソリューションとなります。

Azure Cosmos DB は NoSQL をネイティブにサポートするグローバル分散型のマルチモデル サービスで、包括的な SLA により、99.99% スループット、可用性、一貫性、99 パーセンタイルの待機時間が保証されます。今回、開発者のニーズに対応するために、Azure Cosmos DB の Apache® Cassandra API のプレビューが発表されました。これにより、Cassandra as-a-Service が提供され、アプリケーションのコードを変更することなく、使い慣れた Cassandra の SDK やツールと、Azure Cosmos DB の主要なメリットを組み合わせて利用できます。また本日から、複数のリージョンに分散されたデータベースで強力な整合性を確保するようにアカウントを構成できるようになりました。これにより、強力な整合性に依存する多数のアプリケーションを簡単に世界規模にスケーリングできます。さらに、既に一般提供が開始されている MongoDB API に加えて、Tables Storage APISpark API の一般提供開始と、今後の Gremlin Graph API の一般提供開始の予定も発表されました。この業界トップクラスのプラットフォームを拡張し、99.999% の読み取り可用性を保証することで、ミッションクリティカルなアプリケーションの SLA がさらに強化されます。

マイクロソフトは、開発者にオープンソースの選択肢をより多く提供するために、今回 MariaDB Foundation に Platinum スポンサーとして参加することになりました。これにより、MariaDB エコシステムのオープンな協力体制が促進されます。

MariaDB Foundation の創設者であり CTO を務める Monty Widenius 氏は、次のように述べています。「理事会を代表して、マイクロソフトが MariaDB Foundation の Platinum メンバーとして参加されることを歓迎いたします。MariaDB を設立した目的は、オープンソース コミュニティへの還元を促し、将来の MySQL の発展とオープン化を確固たるものにすることです。マイクロソフトがオープンな方法でビジネスを変革し続けていること、そして、Microsoft Azure が持つオープン性と柔軟性に関しては、私自身の経験から十分に理解しています。  マイクロソフトは GitHub の重要な貢献者であり、マイクロソフトのエンジニアと開発者エコシステムによって MariaDB がサポートされることを期待しています」。

また、既にプレビューが開始されている Azure Database for MySQL および Azure Database for PostgreSQL サービスに加えて、今後の Azure Database for MariaDB のプレビューの予定も発表されました。Microsoft Build でのリリース以来、Azure Database for MySQL および Azure Database for PostgreSQL サービスは急速な成長を遂げており、開発者はデータの可用性、保護、スケーリングに関する複雑さを排除するために、シンプルなフル マネージド サービス プラットフォームで使用できるデータベースの選択肢を求めていることが証明されています。プレビュー期間中には、インド、ブラジル、カナダなどの新しいリージョンが追加されたほか、Standard レベルと追加のパフォーマンスの選択肢が提供されました。

さらに、SQL Operations Studio のプレビューも発表されました。この開発者やデータベース管理者向けの新しいツールは軽量で、macOS、Linux、Windows といったクロス プラットフォームで動作します。この新しいツールにより、開発者やデータベース管理者は、Linux、Docker、Windows で実行される SQL Server や、Azure SQL Database、Azure SQL Data Warehouse といった任意のプラットフォームでスキーマの変更、ロールバック、リストア、監視、ソース管理などを簡単に実行できます。

AI を利用しやすくする

今年の Microsoft Ignite では、開発者がビッグ データ、GPU、データ ラングリング、コンテナー ベースのデプロイメント モデルを活用するための新機能を備えた次世代の Azure Machine Learning が発表されました。今回発表された Azure Machine Learning の機能強化により、モデルを Azure IoT Edge でシームレスに実行したり、Core ML にデプロイして実行したりすることが簡単になりました。これにより、開発者は Azure Machine Learning Workbench や Experimentation Services を使用してモデルのトレーニングを行い、モデルを使用するエッジ デバイスに直接デプロイすることができます。さらに、Notebook からのモデルの発行、MMLSpark の更新、.NET Core 2.0 のサポートによる macOS へのインストールの強化、構文の強調表示など、コア サービスの新機能がリリースされたほか、西ヨーロッパと東南アジアでの一般提供が開始されました。

企業によるクラウド移行を合理化する

Microsoft Build では、リリース予定のサービスとして Azure Database Migration Service が発表され、今回そのプレビューが開始されました。データベースのサポートに関するロードマップの最初のステップとして、Azure Database Migration Service は、オンプレミスの SQL Server を Azure SQL Database に移行するためのシームレスなエンドツーエンド ソリューションとして設計されました。最終版のサービス ロードマップでは、移行元と移行先の両方で各種データベースをサポートするほか、移行プロセスの合理化により、理解と実装を容易にすることが予定されています。

これを実現することもこの取り組みの一環ですが、本当に重要なのは移行先です。前述したとおり、アプリケーションを変更することなく、あらゆるアプリケーションを Azure に移行できるようにするために、MongoDB、Cassandra、MySQL、PostgreSQL、SQL Server にわたるフルマネージド データベース サービスをサポートしています。SQL Server に関しては、移行をさらに簡単にするために Azure SQL Database Managed Instance の新しいデプロイメント オプションを提供します。このプレビューは今後数週間のうちに開始される予定です。Managed Instance には SQLAgent、DBMail、Change Data Capture など、既存の SQL Server デプロイメントのエンジンとの完全な互換性があり、生産性の高い SQL Database データベース サービス上に構築されています。

Azure SQL Database 固有の特長として、インテリジェンスが組み込まれており、高可用性パフォーマンス チューニング脅威に対するアラートといった「自己運転」型の機能を作成することができます。IDC が実施した Azure SQL Database のビジネス価値に関する調査は、オンプレミス/ホスト型データベースを Azure SQL Database に移行する価値を明らかにしたものです。この調査によると、ROI は 406% となるほか、オンプレミス/ホスト型データベースと比較して 53.2% のコスト削減、46.7% の業務効率向上、98% のデータベース関連のダウンタイム削減といったメリットが実現されます。5 年後には、データベースあたりのコスト削減額が 18,784 ドル以上になります。大部分のデータベースを移行したものの、残りの SQL Server 資産を Azure SQL Database に移行したいというお客様からの需要が高い理由は明らかです。IDC の調査における試算によると、数千個のデータベースを移行するだけでも、1,870 万ドル以上のコストを削減できるのです。

Ignite では、Azure Data Factory での SQL Server Integration Services (SSIS) のサポートも発表され、SSIS ワークロードを Azure にシームレスに移行できるようになりました。Azure Database Migration Service、SQL Database と新しい Managed Instance、Azure Analysis Service、Azure Data Factory での SSIS サポートにより、オンプレミスの資産を刷新するためのエンドツーエンドのソリューションが提供されます。

開発者、データ サイエンティスト、データ プロフェッショナルの皆様のコミュニティはどんどん広がっており、その皆様に向けてこのような大きなイノベーションや機能のポートフォリオを発表することができ、とても嬉しく、誇りに思っています。新たに発表されたプレビューや一般提供版のサービスをお試しいただき、ぜひフィードバックをお寄せください。強化されたサービスや機能をご利用いただくことで、データ サイエンティスト、開発者、データ プロフェッショナルといった今日のあらゆるイノベーターの皆様が、データをフルに活用して、世界をより良いものにするための何かを生み出していただけることを楽しみにしています。

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