Azure Arc を使用してインフラストラクチャに Azure データ サービスを導入する

2019年11月5日 に投稿済み

Corporate Vice President, Azure Data

データの急激な増大に伴い、組織は、異種のデータ資産が増加の一途をたどり、大量のデータがスプロール化およびサイロ化し、さらにはオンプレミス データセンター、エッジ、複数のパブリック クラウドなどさまざまな場所に散らばっている状況に気付いています。組織にとって、革新をいち早く取り入れることと、一貫したセキュリティとガバナンスを維持することは、以前から両立が難しい問題でした。環境全体ですべてのデータ資産のビューが統一されていないことから、データ管理のベスト プラクティスが複雑化しています。

Microsoft Ignite で Satya がビジョン キーノートで発表したように、Microsoft ではハイブリッドを再定義し、Azure による場所を選ばない革新の実現を目指しています。Microsoft は、すべてのインフラストラクチャで Azure のサービスと管理を実行できる Azure Arc を発表しました。これにより、Kubernetes を使用して、Azure データ サービスを任意のインフラストラクチャ上で実行できます。Azure SQL Database および Azure Database for PostgreSQL Hyperscale は両方とも Azure Arc のプレビューで利用できます。また、その他のデータ サービスも徐々に Azure Arc に追加される予定です。

規制、データ主権、待機時間などにより、オンプレミス データセンターのデータ ワークロードを維持する必要があるお客様向けに、Azure Arc では、オンプレミスで、Azure の最新の革新、エラスティック スケールや自動化などのクラウドの利点、統合管理、優れたセキュリティ機能が提供されます。 

常に最新

お客様から寄せられる最大の悩みは、オンプレミス データベースの部分置換や更新に費やされる作業量です。すべてのデータベースが適時に更新されるように、企業の IT 担当者には絶え間ない労力が必要とされます。Azure SQL Database などのフル マネージド データベース サービスでは、データベースを Azure に移行したお客様は、データの部分置換やアップグレードなどの作業から解放されます。

Azure Arc を使用すると、オンプレミスで実行されているデータベースの部分置換や更新の処理を完全に自動化できます。Microsoft Container Registry から更新プログラムがお客様に自動的に配信されます。デプロイの頻度は、お客様のポリシーに従って設定されます。このように、オンプレミス データベースを最新の状態に保ちながら、お客様側での制御を維持することができます。

また、Azure Arc を使用すると、オンプレミスのお客様は、Azure SQL Database を通してエバーグリーン SQL などの最新の革新を利用することもできます。これにより、データベースのサポート終了という状況に直面せずに済むようになります。さらに、Azure Database for PostgreSQL の一意のハイパースケール デプロイ オプションも Azure Arc で利用できます。この機能により、オンプレミスのデータ ワークロードでは容量の最適化がさらに強化されます。アプリケーションのダウンタイムは発生せずに読み取りと書き込みの両方で一意のスケールアウトが使用されます。

柔軟なスケール

オンプレミスでのクラウドのエラスティック性は、Azure Arc で提供される一意の機能の 1 つです。この機能により、お客様は、Azure で行うのと同様に、インフラストラクチャの利用可能な容量に基づいて、データベースを動的に拡大縮小できます。これによって、リアルタイム、あらゆる規模、秒未満の応答時間でのデータの取り込みやクエリを必要とするシナリオなど、可変のニーズが想定されるバースト シナリオに対応することができます。さらに、お客様は、複数のデータ センターわたって、または独自のデータ センターからパブリック クラウドに読み取りレプリカを設定して、データベース インスタンスをスケールアウトすることもできます。

Azure Arc では、高速デプロイ、スケールの自動化など、その他のクラウドの利点も提供されます。Kubernetes ベースの実行のおかげで、お客様はデータベーを数秒でデプロイし、数回のクリックで高可用性、バックアップ、ポイントインタイム リストアを設定できます。オンプレミスで同じことをするために現在必要な、時間とリソースを消費する手動の作業と比較してください。これらの新しい機能により、データベース管理の生産性が飛躍的に改善されます。また、より高速な継続的インテグレーションと継続的デリバリーが可能になり、IT チームはビジネス変革により俊敏に取り組めるようになります。

統合された管理

Azure portal、Azure Data Studio、Azure CLI などの使い慣れたツールを使用して、お客様は、Azure Arc によってデプロイされたすべてのデータ資産について統一されたビューで確認できます。お客様は組織の環境や Azure 全体でさまざまなリレーショナル データベースを表示して管理できるだけでなく、Kubernetes API からログやテレメトリを取得して、元になるインフラストラクチャの容量や正常性を分析できます。ローカライズされたログ分析やパフォーマンスの監視に加えて、お客様はオンプレミスで Azure Monitor を利用して、全体の資産を通して包括的なオペレーション インサイトを得ることができます。さらに、Azure Backup に簡単に接続することで、長期のオフサイトのバックアップ保有期間とディザスター リカバリーが提供されます。何よりも、お客様はオンプレミスのデータ ワークロードに対してクラウド課金モデルを使用して、コスト効率を管理できるようになりました。

Azure Arc (Azure Arc データ コントローラー) によって提供される管理機能の全スイートについては、以下の図を参照してください。

Azure Arc によって提供される管理機能の全スイートの図

比類のないセキュリティ

セキュリティは、企業の IT にとって最優先事項です。それでも、異なる顧客チーム、部門、インフラストラクチャ環境にわたり、データ ワークロードについてセキュリティ ポスチャを最新に保ち、一環したガバナンスを維持することは簡単ではありません。Azure Arc を使用することで、お客様は初めて、オンプレミスのデータ ワークロードに対して Azure Security Center から Azure の一意なセキュリティ機能にアクセスできます。データベースは、Azure で行われるのと同様に、Advanced Threat Protection や脆弱性評価などの機能を使用して保護されます。

また、Azure Arc では、ガバナンス制御が Azure から拡張され、お客様はハイブリッド インフラストラクチャ全体で Azure Policy や Azure のロールベースのアクセス制御などの機能を使用できます。この一貫性とスケール時の明確に定義された境界により、データがどこにあるかにかかわらず、安心して IT を運用することができます。

データ ワークロードに Azure Arc を使用することで得られる一意の利点の詳細については、こちらをご覧ください。


Azure。目的を持って創造する。