Azure Stack の更新によりエッジ インテリジェンスを実現

2020年5月21日 に投稿済み

General Manager, Azure Stack

現在、急速に変化する状況に職場のチーム、お客様、パートナーが迅速かつ自信を持って対応できることは、かつてないほど重要になっています。新しい情報を取り込み、分析し、対応できるようにするためには、堅牢でスケーラブルなテクノロジ インフラストラクチャが必要です。

このようなインフラストラクチャは、1 つの場所、1 つのプラットフォームに限定されるものではありません。最新のクラウド ネイティブ アプリケーションは、オンプレミス環境、マルチクラウド環境、およびエッジ環境にまたがって配置できます。このような大規模なテクノロジ資産を構築して管理するには、ワークロードがどこに存在するかに関係なく、シームレスなエクスペリエンスを実現する最新のパラダイムが必要です。オンプレミス環境とクラウド環境をハイブリッド クラウドとして統合するという考え方は、現在の業界で大きな勢力となっており、Azure の提供開始以来、Microsoft の戦略の中核部分となってきました。世界が前例のない変化に直面している今この時も、私たちの使命は変わりません。お客様とパートナーが、より多くのことを、どこからでも達成できるように、組織を変革できるようにすること。それが私たちの使命です。

医療と Azure Stack

医療業界は最近、途方もないニーズに直面しています。医療従事者は、多くの新しい患者を効率的に治療することと、新たな治療法の可能性を切り開くための機密データの使用という 2 つニーズの間でバランスを取る必要があります。この使命を果たすために、医療機関は、入念かつ慎重な管理を実施して、個人の患者データと医療データを保護する必要があります。Azure Stack ファミリは、高度なセキュリティで保護された、AI を使用したインテリジェントなリアルタイム分析機能をオンプレミス インフラストラクチャに組み込みます。これにより、医療従事者は、データを適切に管理しながら、答えを見つけることができるようになります。Microsoft は、エッジでのデジタル パソロジー、医療イメージング、研究およびゲノミクスを可能にし、その結果、待ち時間を短縮して、スループットを向上させるソリューションを提供できるよう尽力しています。医療システムに Azure ハイブリッド プラットフォームを導入することで、これまで隠れていた、業務改善のためのイノベーション (救急治療室の待ち時間、手術室の稼働率、病床利用、入退院管理のボトルネックなど) を見つけることができます。

最近の例として、Olympus 社が手術室の状況をリアルタイムで把握するために導入した革新的な方法を紹介します。Olympus 社では、Azure Stack Edge を使用することで、Azure AI と Azure Machine Learning を使ったエッジ コンピューティングを可能にしました。

エッジ コンピューティングとハイブリッド コンピューティングによって、クラウド ネイティブ テクノロジの範囲が世界中に広がります。医療分野では、最大規模の病院も小さなクリニックも、エッジ コンピューティングを使ったデジタル トランスフォーメーションが可能です。より広い観点からは、野外病院、地方のクリニック、被災地、工場の現場、小売店など、過酷な環境でエッジ コンピューティングを実行する必要があるケースが多々あります。現在プレビュー中の Azure Stack Rugged シリーズは、このような過酷な環境向けにインテリジェント クラウドの機能を提供します。この Rugged シリーズには、バッテリ給電式のフォーム ファクターなどの革新的な技術が含まれています。このバッテリ給電式のフォーム ファクターは、捜索活動や救難活動など、多くの特殊な状況下でバックパックに入れて持ち運び可能です。

一刻を争う捜索および救難任務で新しい Azure Stack Edge Rugged シリーズを使用する第一対応者。

この不確かな時代に医療従事者が適切に業務を行えるようにするために、Microsoft が行っている取り組みの一部を紹介します。

医療機関が、内部システム内および医療供給者間で医療情報を共有するには、患者の許可が必要です。高速ヘルスケア相互運用性リソース (FHIR) プロジェクトは、このデータ交換のためのプラットフォームを提供しています。昨年 Microsoft は、Azure portal に簡単にプロビジョニングでき Microsoft によって管理される、Azure におけるサービスとしてのプラットフォーム (PaaS) オファリングである Azure API for FHIR と、お客様の Azure サブスクリプションにデプロイできるオープンソース プロジェクトである FHIR Server for Azure をリリースしました。本日、オープンソース FHIR Server for Azure を Azure Stack Hub と Azure Stack Edge にデプロイできるようになったことをお知らせします。これにより医療供給者は、電子カルテ システムや研究用データベースなどの既存のオンプレミス データ ソースにすばやく接続し、従来のシステムと最新のシステム間でデータを高速に交換できるようになります。最も重要なのは、Azure Stack の FHIR によって、データ インジェストを簡素化できること、および分析ツールと機械学習ツールを使用した開発を高速化できることです。この非運用プレビューのコードは、GitHub で入手できます。

研究者は、常に答えを探しています。大量のデータを処理し、結果を視覚化するために、今まで以上に機械学習に頼っています。Azure Stack ファミリで利用できる機械学習の推論とトレーニングの能力を倍増し、AMD と NVIDIA と緊密に連携して、Azure Stack 全体で GPU を広く利用できるようにしています。この新しい GPU によって、オンプレミス データを処理する多数の AI/ML シナリオが可能になります。また、グラフィック処理のワークロードが高いリモート ワークでの待ち時間短縮と機密データの扱いにも対応しています。

Microsoft のプラットフォームを完成させるのは、拡大し続けるエコシステムです。私たちは、パートナーである独立系ソフトウェア ベンダー (ISV) と協力して、インテリジェンスと能力をエッジに与えるソリューションを構築しています。AI を使用して異常を検出し、ノイズを分類する IoT Edge モジュールを作成している Aware Group 社は、複数の異なる業界向けに調整された一連のソリューションを構築しています。クラウド サービス パートナーである Avanade 社は、データセンターがない場所に Azure Stack Hub を簡単にデプロイして管理する方法をお客様に提供しています。このサービスは、HPE の Edgeline EL8000 (外部の冷却を必要としない小型のフォーム ファクター サーバーで、特殊な場所での使用に最適) に基づいています。

Azure Stack の次のステップ

コストの削減、規制とデータ主権の要件への準拠、待ち時間短縮とエッジ ワークロードの実現、データセンターとアプリケーションの最新化など、目標が何であれ、Azure Stack を利用することで、さまざまなハイブリッド クラウド戦略を実現できます。Azure Stack が組織にどのように役立つかについて詳しくは、こちらのウェビナーをご覧ください。